末っ子に祝福を
「で、相談とはそれだけか?」「いや……実はこの縁談は、ソフィア殿が勝手に進めてしまったものでして……フルシュタイン伯爵家の寄親であられるバルトーニア公に許可を得ていなものでして……」
「歯切れが悪い!ロイ殿(ちゃっかり愛称呼び)は、中将閣下からの口添えで、私達の婚姻をバルトーニア公に了承をして頂きたいと申したいのです」ソフィアが補足する。「なんだ……それなら直接本人に言えばいいじゃないか」ウィズが不思議そうに言う。「それができれば苦労はしません!兄上から言ってくださいよ!」ロイネットが叫ぶように言うと、「私が?嫌だよ面倒くさい。姉上に頼め」ウィズが即答した。
「ほら、無理でしょう……」ロイネットが言う。「感じがいするな。何も私は反対してる訳じゃない。今は戦時なのだ」ソフィアが可愛らしく頬っぺを膨らまして不服そうにする。
「中将閣下だって、奥方をお2人も娶取られたではありませんか!」
ウィズは、ため息を吐く。「それを言われれば痛い話だ。わかった。ウィシュターニア公の名を持ってこの婚姻を認める……ロイネット」
「は、はい!」「まぁ頑張りなさい。それと部屋の前で聞き耳を立てている奴ら入って来なさい」するとスノー、アリエル、ビオーネ、クレア、アリッサが恥ずかしそうに部屋に入ってきた。「盗み聞きとは趣味が悪いな。まぁ、いい。皆、聞いての通りだ」ウィズが言うと、
「おめでとうございます!」と皆が祝福する。
「ありがとうございます」ロイネットが嬉しそうに言う。「ロイにいちゃんおめでと!!」ビオーネが抱きつく。「ありがとうビオーネ」ロイネットも嬉しそうに妹を抱擁する。
「おやおや、何やら賑やかですね」
エミリアに抱っこされうっとりした顔のユリウスとメアと手を繋いでもらってるユリナンテが、執務室に入ってきた。「ロイネット、貴方も抜け目のない人ですね」
「どういう事だ姉上?」ウィズが代表してエミリアに聞く。
「ロイネットは、以前ソフィア嬢と会った時から狙っていたのですよ」
「ちょっ姉上誤解を招く言い方はやめてくださいよ!」ロイネットは慌てる。
「あら、違うの?」とエミリアは首を傾げる。
「いや、違わないが……」ロイネットは顔を赤くする。
「ロイにいちゃんやるね!」ユリナンテが嬉しそうにする。
「そうだったのか?それなら言ってくれれば私はいつでもこの熟れた身体を捧げたものを」ソフィアは、恥ずかしげもなく自身の身体をまさぐり、妖艶に笑う。
「ソフィア殿!子供たちの前で淑女がはしたないですよ」とロイネットが言う。「あら、ごめんなさい。でも、ロイ殿……いや、ロイならいいでしょ?さっきも愛を誓い合った仲じゃないか?」
「え?嘘?」スノーが驚く。
「いや……それは……」ロイネットは照れて口籠る。
「きゃー!ソフィア様なんて破廉恥なの!」クレアが叫ぶ。「ええい!話は済んだのだ。もう解散だ!」ウィズは、混沌とした状況を嫌って話を締めくくったのだった。
執務室を追い出されたソフィアは、ロイネットを引きずっていく。
「あ、姉上!!助けてください」
エミリア達が微笑む。「ロイネット、頑張って大人になりなさい」
「そんな〜」
ソフィアは、そのままロイネットの自室に引きずり込んだのだった。




