帝剣同盟
アニース王国からやって来たレイヴ一行はまず帝都の広さに圧倒された。「これが、軍事国家グラディウス帝国の帝都スタンベルですか。いや〜想像以上ですね、レイヴ様」「そうだな……アニースとはまた違った風景だな」「アンタは特に田舎出身だからでしょリオネス」
「う、うるさいぞミオレー!」
そんな若い2人のやり取りを見てレイヴは、笑い出す。「気を引き締めなさい。我々は、観光に来たのではないぞ2人とも」「はっ!」リオネスとミオレーが背筋を伸ばす。
レイヴ達は、帝都の大通りを歩く。しかし、道行く人々が何故かレイヴを目で追う。「なんか、私達見られてないか?」「はい……なんだか凄く恥ずかしいです」「もしかしてレイヴ様のかっこ良さがバレてしまったのでは!?」「そんな訳あるか!2人とも気を引き締めろ!」
そうこうしているうちに城に着いた。城の門番に用件を伝える。すると門が開く。
城内は、煌びやかな装飾と調度品で彩られていた。
「これは……凄いな」レイヴが驚く。城の中の巨大な扉の前に、ウィズと嶺麗しい女性が立っていた。「ようこそレイヴ卿にアニースの方々」「久方ぶりですアルベルト殿。失礼ながら、アルベルト卿お隣のご婦人はどなたなのですか?」
「お、と失礼したこちら我が帝国の外相を務める」「お初にお目にかかります。わたくし帝国外相を務めておりますエミリア・フォン・アルベルト・ウィシュターニアでございます以後お見知り置きを」エミリアが優雅にお辞儀をする。「ウィシュターニア?」「はい。私の姉でウィシュターニア公女です」レイヴは、赤面してしまう。「まぁ可愛らしいお方ですね。そう思いませんか?ウィズ」「あまり男をからかうと痛い目に合いますよ姉上」「ふふ。それでは、レイヴ卿こちらへ」エミリアがレイヴ達を促して城の奥へと案内する。
「これより、謁見の間で帝国摂政イルマ陛下がお会いになります」
レイヴ達は、謁見の間に通される。「よくぞ参られましたレイヴ卿、そしてアニース王国の方々。私は、帝国摂政イルマ・ドラコニフ・グラディウス・スタンベルでございます」「お初にお目に掛かりますイルマ陛下。アニース王国アムネシア・マーリック・アニースが弟。レイヴ・フォン・マーリックです」
「どうぞお座り下さい」レイヴは席に着く。リオネスとミオレーもそれに倣う。「さて、今回レイヴ卿が我が国に来られたのは、我が国との同盟強化のためとお聞きしましたが」「はい。我が国アニース王国は、グラディウス帝国との同盟を強化したいと願っております」「ふむ……確かに我が国と貴国アニース王国は、友好を結んでおります。強化とは、具体的にどのような」「それは、軍事同盟です。我々は現在傭兵国家タルタロスに国土を侵略されつつあるのです」「タルタロスが……」「はい、現在我が国は、グラディウス帝国と同盟を結んでおります。しかし、それだけでは王国の守りに不安が残るのです」レイヴの言葉にイルマは少し思案する。「確かにタルタロスの軍事力は強大です」
「そこで我がアニース王国は、帝国と軍事同盟を結びたいと考えているのです」
「わかりました。それでは我が帝国としては貴国の要請を全面的に受け入れたいと思います」「感謝致します」「では、同盟強化の調印を行いましょう」「はい。よろしくお願い致します」レイヴとイルマは、契約書に署名する。これでレイヴ達アニース王国はグラディウス帝国と軍事同盟を結んだことになる。そしてその夜晩餐会が開かれた。
「本日はお集まりいただきありがとうございます」イルマが挨拶する。「それでは、皆様ごゆっくりお過ごし下さい」晩餐会は和やかんだ。帝国側からは、ウィシュターニア公家のウィズにエミリア。ガルム参謀総長にライオネル帝国騎士団長のほかに貴族や将官達が、参加していた。「レイヴ卿、少しよろしいかな?」ウィズがレイヴに話しかける。
「はい。なんでしょうか?」「いやなに、貴国と同盟を結べて嬉しく思っておるのだよ」「こちらこそ、帝国と同盟を結べて光栄に思います」2人は握手を交わす。「ところで、レイヴ卿は相当な剣術の使い手と聞いております」ウィズは悪戯っぽく笑う。「ええまあそれなりには……」
「それは素晴らしい!では私と手合わせ願いたい。良いですねイルマ陛下」「まったく……男性というモノは……いいでしょう。しかし真剣はなしですよ。いいですね」「わかっていますとも」ウィズとレイヴは訓練場へと移動した。




