剣王の微笑み
ウィズ達が、エドから聞いた場所に向かっておるとそこにレイヴと王国騎士団達がいた。「フランネ!!」
レイヴが、おぼつかない足取りで、ウィズとフランネに駆け寄り、ウィズにお姫様抱っこをされていたフランネがレイヴと抱き合う。「レイヴ叔父様!!」「フランネ!!無事で良かった!!」
「叔父様こそ、お怪我は?」フランネが心配そうにレイヴを見る。
「ああ、私は大丈夫だ。フランネ、心配ないよ」「良かったです」フランネは、安堵の表情を浮かべる。「兄上!!」エドがウィズの元に駆け寄る。「ああ……エドか。どうだった?」
「はい。陛下に報告するとすぐに調査を始めるとの事です」
「そうか。これからどうする?レイヴ卿を病院へ……」
「いえ、自分は大丈夫です。それより姉上……アムネシア女王に謁見を」
ウィズが頷く。
王国城ホワイトナイツの玉座の間では、王女アムネシアが鎮座していた。その膝には鼻息荒いユリナンテが座っている。「フランネ!!」
「お母様!!」「ウィズにいちゃん!!」フランネとアムネシアが抱き合い、釣られてユリナンテもウィズに飛びつく。「よく、無事でアルベルト卿になんとお礼を言えば」ユリナンテをエドに渡したウィズは、片膝を付き頭を垂れる。「ですが、この国に闊歩するベルモット・ワイズとその一派を取り逃しました」
「面目ございません姉上」側に控えていた王国騎士団長である、剣帝公レイヴも同じように頭を垂れる。「わたくしは、誰も責めるつもりはありませんよ。レイヴ、貴方にも苦労をかけましたね」「それが、私の宿命です全てはアニース王家の為に」「ありがとう、レイヴ」アムネシアが、微笑む。「アルベルト卿、そしてレイヴ、立ちなさい。改めて我が娘フランネを助けて頂いてありがとうございます」「いえ、我が祖の生国の大事の為、我が剣を捧げる所存です」ウィズが深々と頭を下げる。「この御恩どう返せばいいのやら……どうかわたくしに出来ることであれば何なりとお申し付けください」「礼など私は、当然のことをしたまでです。アムネシア陛下」
「そんな……このままでは、アニース王家末代までの恥……そうですわ!」アムネシアは、何かを思いついたように微笑む。「わたくしの身体を好きにしていただいても結構ですよ」アムネシアは、自身の胸を揉み妖艶に微笑む。「なっ!!ご、ご冗談を!」ウィズが顔を赤らめ、顔を背ける。「あら、お堅いのですね」アムネシアは、残念そうに微笑む。
「お母様!!そんな破廉恥な事許しませんよ!」フランネが怒声を上げる。「いえいえ冗談で言ったわけではありませんよ」アムネシアは、フランネを窘める。「では姉上……」レイヴは、顔を赤らめながら言う。「そっ……それは……」ウィズは顔をさらに赤くしてユリナンテの目を手で覆い隠す。「アルベルト卿。姉上は冗談を言っているのですよ。本気にしないでくださいね」
「わ、わかっていましたよレイヴ卿。これでも2人の妻を持つ夫ですので」
「別に本気にしてもらっても良かったのですよ?レイヴ?」アムネシアが悪戯っぽく笑う。「あら?既婚者様でしたの……残念ですわ」それを聞いたフランネが何故かショックを受けている。「そ、それよりも、アルベルト卿。これからどうなさるおつもりですか?」「そうですね。ベルモット・ワイズの足取りを追うには、奴の目的を知る必要がありますね。これは、本国(グラディウス帝国)に帰還してから協議します。アムネシア女王陛下。願わくば帝国との変わらぬ関係を切に願います」
「勿論です。そうですわ!レイヴ貴方帝国にお行きなさい」「どういう意味です姉上」「貴方は剣帝公などと呼ばれていてもまだまだ未熟。なので軍事国家たるグラディウス帝国で学ぶのです」「それは、つまりレイヴ卿を帝国の客人として送り出したいと?」そうですわね。帝国から正式な使者をお送りください」
「そうですか。レイヴ卿どうなさいますか?」レイヴは、悩む仕草をするがすぐに決断する。「わかりましたアムネシア女王陛下の仰せのままに」「そうと決まればレイヴ早速旅の支度をなさい」「はっ!畏まりました姉上!!」そう言うとレイヴは自室に去って行った。「これも王国の未来の為。アルベルト卿どうかレイヴを宜しくお願いします」
「はい」
「頼りにしていますよ」アムネシアは微笑むのだった。
ウィズ達がアニース王国から帰還して3日後…オリーバに頼んでいた恩賜の太刀を持ったレイヴ率いるアニース王国からの施設団が帝都に到着した。




