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ウィシュターニア公戦記  作者: 上西日向守
剣の国アニース編
73/134

囚われの姫君

「現在この国は、ある人物によって牛耳られています」「ある人物?」

「その人物の名は、ベルモット・ワイズです」「!!!!」その場にいたユリナンテ以外の人物は驚きを隠せない。「やはり生きていたか。殺人鬼ベルモット・ワイズ……」「ベルモット・ワイズは、我が国を貶めた憎き敵。どうかお力を貸して貰えませんか?」女王の願いを聞きウィズは頷く。「わかりました。剣神の名において我が力をお貸ししましょう」こうしてウィズ達は、アニースを救うべく立ち上がるのとになった。

「ウィシュターニア公様……」

「私の事はアルベルトとお呼びください陛下」ウィズが微笑むとアムネシアもつられて微笑む「てはアルベルト殿折り入って2人でお話が」「かしこまりました」そう言うとウィズは、玉座の間から退室した。

アムネシアとウィズの2人きりとなった女王の部屋は重い空気に包まれた。「……して、話というのは?」

「実は……私達アニースの人間は、ベルモット・ワイズに対峙することが出来ないのです」「それは、何故です」アムネシアは、悲しい顔をする。「……わたくしの娘。フランネが人質になっているのです」「フランネ姫を?」「はい。ベルモット・ワイズは、わたくしの娘を人質にとってこの国を支配しているのです」アムネシアは、悲しげに目を伏せる。「なるほど。では、ベルモット・ワイズの討伐を私にお命じになられたのですね」「その通りです」「わかりました。このウィズ・アルベルト、アニース王国をお救い致しましょう」ウィズは、力強く答えた。

「感謝致します。アルベルト殿……」アムネシアは、強くウィズの手を握り決心した表情をする。「アルベルト殿にお渡しする物があります」アムネシアが、部屋の奥から剣を持ち出しウィズに手渡す。

「これは?」「初代剣神アルベルト・ウィシュターニア公の剣です」

「何故、初代の剣が?」「初代剣神様の妃つまりは、私達の祖であられるローズマリア様がアニース王家に預け、ウィシュターニアの血を引く者に渡すように言い伝えられてきました」「ローズマリアとは、女神ローズマリア様の事ですか?」

「はい。そううかがっております」

「そうですか……リターニア公女は、アニースの姫君で初代剣神の妻……その血は私にも流れていたとは」剣の柄を改めて見るとウィシュターニア公家の紋章が刻印されている。鞘には、リターニア公の薔薇の紋章がある。「その剣を使いこなせるのは、初代様の血を引く貴方様だけです」「……わかりました。必ずや姫君をお救いしベルモット・ワイズを討伐致しましょう」

「心強いお言葉ありがとうございます。どうかお願い致します」アムネシアは、深々とウィズに頭を下げるのであった。

〜ベルモット側〜

ベルモット・ワイズは、アニースの旧貴族の館を根城にしていた。

部屋の一角で、死徒と呼ばれる同志と幹部数名で会談をおこなっていた

「情報によると、アムネシア女王は帝国の死神を頼ったようだ」ベルモットがワインを片手に笑い出す。

「あぁコラベルモット、てめぇ何が可笑しいんだ?てめぇは一度死神ウィズ・アルベルトに敗北しているのだぞあぁコラ」「彼は、我が親友さ」ベルモットがワイングラスを机に置くと立ち上がる。「だが、私は死神に負けたつもりはない。我々の計画は止まることはない」

「勝算があるのか?」「我らの計画は、最終段階にきている。この国を征服するのも時間の問題だ」ベルモットは、机のワインボトルからワイングラスに注ぐと一気に飲み干す。

「そうかでは、このまま計画を進めるとしよう」幹部の1人がニヤリと笑う。

「それにこちらには、姫君がいる」ベルモットがグラスをかがけるとその先には、虚ろな目をした少女が座っていた。「王女フランネ。貴女が、我々の手にある限り負けはしない」「……」

「そうだ。フランネ姫、貴方は我々の大切な姫君だ」ベルモットは、少女の肩を優しく撫でる。「……ベルモット様。私に剣をお与えください」

「剣かい?」「……はい。私は貴方様と共に戦いたいのです」少女は強い眼差しでベルモットを見つめる。

「……いいだろう。フランネ姫には我が剣の1つを授けよう」そう言うとベルモットは立ち上がり少女に剣を渡す。「さぁお行き【堕天の天使】フランネ」「はい。我が主の仰せのままに……」少女は、剣を握りしめるとベルモットに跪く。「では、私らも行くとしようか」ベルモットはワイングラスを机に優しく置くと部屋を後にした。

「帝国の客人は死神以外にも2人、どちらも手練だ。着いてくるかいヒリュウ」今まで、そこにいなかった男が音もなく現れる。「無論だ」「そうか、では行こうか。新世界の創造の為に……」

ベルモットは、部屋を出ると静かに闇に消えていくのであった。

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