お城に行こう!②
「ユリウスくん、ユリナンテちゃん、ビオーネちゃん。ジークフリート様から離れないようにしてくださいね」「うん!」3人は元気よく返事してくれました。可愛いですわぁ〜。すると、奥の方から誰かが歩いてきます。「おや?これはウィシュターニア夫人ではありませんか」
声の主は帝国書記長であられるアルストリア・フォン・グラゼロ様でした。
「これは、ご機嫌ようグラゼロ卿」「ふふ。相変わらず礼儀正しいですねウィシュターニア夫人。それにしても今日はどうなされたのですか?」「はい、この子達がお城に行きたいと言うので」
私は、ユリナンテちゃんとビオーネちゃんを抱きながらグラゼロ卿に説明します。「ほう?ではそのお子様達が、噂の公女殿のご自慢のお子様達ですね?」「はい、その通りです」
「儂には挨拶がないのかアル坊」グラゼロ卿はジークフリート様に気付きオドオドとします。「ジークフリート殿もおられたのですか!これは失礼を」「見えんわけないであろう」「お2人はお知り合いなので?」私の質問にグラゼロ卿が苦笑いして答える。「私も父に連れられよくこの城に来ました。その頃ジークフリート殿によく遊んでもらいましたよ」「懐かしいのう」ジークフリートは、数十年前の事を思い出し目を細めた。「立ち話も何ですからどうぞ中へお入りください。私が城内を案内しましょう」グラゼロ卿は私達を応接室に通してくれます。部屋に入ると一人のメイドがお茶とお菓子を出してくれました。「ありがとう。助かります」私は、そのメイドに感謝の言葉を述べました。すると彼女は頰を少し赤らめていましたわ。私が思わず微笑んでいるとグラゼロ卿が話しかけてきた。「そういえば夫人ウィシュターニア公爵の容態はいかがですか?」「はい。大分良くなってますよ。近頃は屋敷の湖でよく釣りをしていますよ」「そうですか。それは良かった」グラゼロ卿は安心したように微笑んだ。
「でも全然釣れてないんだ!」ユリウスくんがクッキーを頬にいっぱい詰めて言う。「こら、お行儀悪いですよ」私は頰に溜め込んだクッキーを取りながら注意する。「 だって美味しーんだもーん!」「欲張らなくてもお菓子は逃げませんよ」私はユリウスくんのお口を拭いてあげます。するとビオーネちゃんも真似して「 甘いの!」と言いました。「ふふ。本当に可愛いですわぁ」私は思わず微笑んでしまいます。「クレア殿もすっかり母親になられましたね」グラゼロ卿が、微笑みながら言いました。それからグラゼロ卿から城の歴史などのお話を聞きながらお茶会を楽しみました。それから私達は城を出て屋敷の戻ってきました。「 楽しかったわね」私は子供達に問いかけます。「うん!でも今度はママ達と一緒に行きたいな!」ユリナンテちゃんが笑顔で答えてくれます。「そうだね!またみんなで行こうね」ビオーネちゃんは、ユリナンテちゃんの頭を撫でながら答えました。
そして、その日の夜私は寝室で考え事をしていました。「今日は、子供達の子守りお疲れ様クレア」旦那様が優しく私の髪を梳くいます。「はい。旦那様も怪我の具合も大変よろしいようで私は嬉しいです」
私は、旦那様に笑顔で答えました。「 ねぇ、旦那様……お願いを聞いてもらってもよろしいですか?」「言ってごらん」
「私早くウィズ様との赤ちゃんが欲しいです」「そっ、それは……」
旦那様は少し驚いた後少し困ったような表情をしていました。「ダメ……でしょうか?」「いや、そんなことないよ!ただお前があまりにも積極的だったからびっくりしただけだ」旦那様は私の肩を抱き寄せます。
旦那様の腕に力がこもります。私はその腕に手を添えて答えます。
「今夜はいっぱい愛してくださいませ」私はそう言って微笑みました。それから私達は朝まで愛し合いました。
私が母になる日はそう遠くないかもしれませんね。




