神殺し
ウィズは、邪神を一閃するも邪神は、真っ二つになっても立ち上がる。「大抵はこれで沈むのだかな……」ウィズは、技の反動で血を吐く。「兄さん!」メアが駆け寄るがウィズはそれを制止する。「私のことはいい。お前はスイメイ殿に付いていろ」「し、しかし……」邪神は口から黒い球体を生み出す。「ねぇウィズくん。私思うんだけど、あれって不味くない?」「偶然ですね僕もそう思いますよアリエル姉さん」ロイネットが汗を垂らす。球体が放たれた衝撃波が一瞬にして爆風とともに辺り一面が突き飛ばされる。
「な、皆大丈夫か?」瓦礫を蹴り上げウィズが這い上がってくる。「な、何とか……」「私も大丈夫」
「私は大丈夫です」
「……私も平気です」
「しかし、あの攻撃は一体……」
「恐らく邪神の魔力が凝縮されたものだろう。あれに当たればただでは済まないぞ」ウィズが剣を構えると邪神はまた球体を放とうとする。「させるかよ!」ウィズは邪神に一閃するが、邪神には傷一つ付かない。「くそ……流石に硬いな……」「ならばこれでどうだ」ウィズが剣を構える。斬撃放つ。その威力は絶大で邪神の片腕を斬り落とす。
「腕1本か……」しかし邪神の腕はすぐに再生する。「再生能力かキリがない」「なら再生が追いつかない程の攻撃をすればいい」「合わせろ。ロイネット!」ロイネットを構える。2人が同時に邪神に斬りかかる。激しい撃ち合いに邪神は、後退る。そして、その隙を見逃すことなく、アリエルが斬撃を放つ。その斬撃は、美しい放物線を描き邪神の片腕を切り落とす。「やった!」「まだだ! 畳み掛けろ!」ウィズが斬撃を放ち、ロイネットが斬撃を放つ。アリエルとウィズの斬撃に邪神は再生する間も無く切り刻まれる。「塵も残さん」しかし邪神の口から黒い球体が放たれた。「同じ技は喰らわん!」ウィズは、一旦剣を鞘に戻し飛び上がった。「一切合切無に帰れ【一刀両断】」ウィズの斬撃は、球体ごと縦一線に邪神を斬る。
「ぎゃああああ!!!!!」邪神は2体に分裂し体の邪神がウィズに襲いかかる。「死に損ないが!!」ウィズが斬撃を放つも1体しか斬れず、もう1体はその隙にウィズの体を鷲掴みにする。「ぐはっ!」
「ウィズくん!」
アリエルが剣で斬りかかるも邪神は、殴り飛ばされる。「貴様!」逆上したウィズによって両腕を切断され顔面を蹴り飛ばされた。「ミカヅキ殿何か策はないのですか!」ロイネットがメアに守られているミカヅキに尋ねる。ミカヅキはふらつきながらも歩き出そうとしたその時だった。彼の目の前に何かが落ちていることに気づくと、それを拾い上げた。それは剣のようだったが、随分と古い時代のもののように見える。そして彼はそれを見た瞬間気づいた。「これは……まさか……封印の剣!でも、そんなはずは……」
ミカヅキはその剣を抜くと構える。
「ウィズ殿、少しだけ時間を稼いでください」ミカヅキが言う。
「……わかった」ウィズが答えると再び剣を構えなおす。
ミカヅキは封印の剣を邪神に向けてかざしたかと思うと呪文を唱え始める。すると魔法陣のようなものが浮かび上がる。「お前にお似合いの剣技で地獄に送ってやる……。汝、その運命に抗え『神殺し』」次の瞬間、邪神の中心から光の柱が立ち上ったかと思うとそれは邪神を包み込んだ。その瞬間、邪神の動きが止ま灰となり消える。「ウィズ殿!」「大丈夫だ」ウィズは、剣を鞘に収める。
ミカヅキがほっとしたような表情を浮かべるとその場に倒れ込む。「ミカヅキ殿!」と駆け寄るメアに「大丈夫……です」と答えるミカヅキだったが、彼の体は傷だらけで出血もひどかった。「無理をするからだ」
「ウィズくんもだよ!」とアリエルが言った。
「ふん……まあ、終わったならいいさ」とウィズが答えた。
そして3人は倒れたままのミカヅキの元へ行く。「どうやら、終わったようですね……」ロイネットが言う。「ええ、これでこの国は救われました」とウィズが言う。だが、彼の傷は深く意識が朦朧としているようだった。
「ミカヅキ殿、しっかりしてください!」とメアが言う。
「ミカヅキ殿」と心配そうに見つめるアリエルも心配そうだった。「う……」
すると、その時だった。部屋全体が突然揺れ始めたかと思うと崩壊を始めたのだ。どうやら先ほどの邪神の攻撃が城にも影響を与えていたらしい。そして瓦礫が落ちてくる中4人は必死で出口を探すが見つからない。そんな時、ウィズがミカヅキの体を抱えると叫んだ。「アリエル、ロイネット、メア!急げ!」と。「でも、ウィズくんは!?」とアリエルが言うが。
「俺は大丈夫だ!」と彼が言うとそのまま部屋から駆け出して行く。
4人はミカヅキを抱えながら廊下を走って行くがどんどん崩壊していく城の中は危険な状態だった。そしてついに天井が崩れ始める。「危ない!」と叫ぶアリエル。だが、間一髪のところでウィズが飛び出してきた。そしてそのまま4人は城の外に飛び出していった。「はあはあ……」息を切らす4人。だが、ミカヅキは重症でまだぐったりしていた。メアが傷口を確認するが血が止まらないようだった。「このままでは命が危険かもしれません、急いで医務室へ連れて行きましょう」と彼女は言った。それからしばらくし、ミカヅキの目が覚めるとそこにはウィズの姿があった。




