表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ウィシュターニア公戦記  作者: 上西日向守
海洋国家アトランティス編
57/134

水の都アクアマリーン

「では、帝国の特使の方々。これより我らが水の都アクアマリーンにご案内致します」アトランティスの国家元首ミカヅキと対面した我々は、帝国からの返事が来るまで水の都アクアマリーンに連れて行かれることになったのだが……。

「これが、湖か?」ウィズは周囲を見渡す。大きな湖だ。これが全て水なのか?そうだとしたら、海と変わらないではないか。海と違う点は、透き通っていることだ……透明度の高い水が目に飛び込んでくる。太陽の光が反射して輝いているようだ。

「凄いでしょ!」アリエルが何故か自慢げにする。お前の国ではないだろとウィズが口に出かかった言葉を呑み込む。「この湖には、アトランティスの民の命を繫ぐ物があるのです」ミカヅキが静かに話し出した。

「何があるのですか?」私がそう聞くと、ミカヅキは部下に合図を送った……。すると部下が樽を持ってきて私達の前で開けた。中には緑色の粉が入っていた!

「これは……薬ですか?」私は質問する。

「……そうです。これは魔法の粉です」と、ミカヅキは答えた。話がいきなり胡散臭くなった。魔法薬を私達に見せるなんてどういうつもりなのだ?私は少し違和感を感じた。「これを、私達に見せたと言うことは……」

私が言い終わる前にミカヅキは口を開いた。

「そうです……これは貴方達に飲んで貰います」ミカヅキが部下から魔法薬を受け取って私に手渡す。「え?」私が驚きの声をあげると、他の特使達も驚いているようだった。アリエルだけは、何故か嬉しそうだ。

「……飲むのですか?これを?」私は恐る恐る質問した……毒ではないのだろうか?しかし皆、薬を凝視しているのだから飲まなければいけないのだろう……。私は覚悟を決めると薬を飲んだ。

「うわ!苦!」私は思わず呟く!苦味を堪えて飲みきった。ゲロの味よりはましだ。「まぁ、入国する儀式だと思ってください。次に行きましょう」ミカヅキはそう言って私達を案内したのだった。「ここが水の都アクアマリーンの中枢です」ミカヅキが指差した先には、大きな城が立っていた。アトランティスの城は、この大陸に一緒に建設されたようだが、水の影響で繁栄をしているようだ。城から四方に水路が伸びている。この水路を使って魔法薬を作っているのだろう……。しかし何故?私達は魔法薬を作る様子を見せて貰った後に、城の中にある部屋に案内されたのだった……。

「改めて聞きますが何故、私達に魔法薬を飲ませたのですか?」私はミカヅキに質問した。「水の関係ですか?」

「はい……」ミカヅキが静かに答える……。魔法薬を飲んだのだから、何らかの意図はあるだろうと思っていたが……。すると部屋のドアが開いた!「失礼します!」と、入って来たのは私達をここまで連れてきたアトランティスの兵士だ。そしてその後に続くように1人の男が入って来たのだ。

「スイメイ大臣!」ミカヅキはその男に向かって叫んだのだった……。「ミカヅキ殿。この御仁は?」

私が、尋ねると男が答えた。

「儂か?儂はアトランティスで海運大臣を務めるスイメイだ。客人よ」

なんとなくジーク爺さんに似ている。多分この人もガサツなんだろう。しかし、海運大臣か……。

「どうして海運大臣がここに?」私が質問するとスイメイは笑いだした!「ハッハッハ!」「スイメイ大臣。何がそんなに可笑しいのですか?」と、今度はミカヅキが尋ねるとスイメイは答えた

「ハッハッハ……。いや、この城でお前達のような客が来るのは数年ぶりなのでな」「数年ぶり?どういうことなのですか?」と、ウィズが尋ねるとスイメイは笑いすぎて出た涙を拭きながら答えた。

「いや、失礼した。数年ぶりというのは……そもそもこの城が使われなくなったのが数十年前だからだ」

私はその言葉に耳を疑った「何?使われたことがない?」

私がそう言うとスイメイは話し出したのだった。

「ああそうだ……。この城は元々は我等アトランティスの民が住んでいたのだ。しかし今から数百年前に激しい戦争があり我等は大陸を追われて、ここに移り住んだのだ。だからこの城が使われたのは数百年前のことくらいなのだ」

私はスイメイに更に質問した。

「数百年前にも戦争があったのか?」

するとスイメイは答えた。

「そうだ!我等アトランティスの民は今まで何度も戦争を繰り返してきた!しかし今回は今までのどの戦争よりも激しい戦争が起こる!」私はその言葉に驚きながらも更に質問した。

「どの戦争よりも激しいのですか?」

スイメイは答えた。

「そうだ!今までは大陸の統一を目的とする戦争が主流だったのだが、今回は別だ!」と、言うとスイメイはミカヅキを見て話し出したのだった。

「我々は他の国を全て滅ぼし……このアトランティスの民だけの世界を作るのだ!!」と!! 私はその言葉に耳を疑った!「スイメイ大臣。それはつまり……我が帝国に……世界に宣戦布告するということでしょうか?」と、ミカヅキが尋ねるとスイメイは鼻で笑った。

「ハッハッハ!宣戦布告とはまた違うな!何故ならまだ戦争が始まるのは先のことだからな!」

ウィズは更に質問した。

「しかし……そうなると世界に侵略戦争を仕掛けるのは確かなのでしょう?」

するとスイメイは答えたのだった。

「侵略?ああ、そのことか?勘違いをしているようじゃが、儂らがするのは戦争ではない……。言うならば……戦争を終わらせるのだ!」

私達にはスイメイの言葉が理解できなかった。

「スイメイ大臣?仰っている意味がわかりかねますが……」と、メアが尋ねるとスイメイは笑いながら言ったのだった!

「ハッハッハ!わからんか?儂らはな……このアトランティスの民の繁栄のために世界の全ての国を我が物とするのだよ!」と 私達はその言葉を聞き驚きながら聞いていたのだった。ミカヅキがスイメイに尋ねた。

「スイメイ大臣、それはつまり……アトランティスの繁栄のために世界を滅ぼすということですか?」

スイメイは笑いながら答えた。

「ハッハッハ!世界を滅ぼす?何を馬鹿な事を言っておるのだ?我々はな……このアトランティスを更に発展させるために世界の国ごと支配するんじゃ!」と それを聞いたミカヅキは言ったのだった。

「それはただの侵略だ!大陸民を奴隷にするつもりか!」するとまたスイメイは笑った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ