面影
「お初にお目にかかります。この度グラディウス帝国の摂政を務めされていただくことになりました。イルマ・ドラコニフ・グラディウス・スタンベルです」イルマが優雅に頭を下げる。アリアは、面食らったように固まってしまうがニッコリと笑い挨拶を返す。「リターニア公女。アリア・フォン・ローズマリア・リターニアでございます。陛下に拝謁できまことに感激ですわ」こいつとウィズが横目で睨む。「母君の面影があるね……」「アリア様は、我が母をご存知で?」「マリア様はね、僕達の憧れだったのさ」「それはどのように?」アリアがエミリアを見て微笑む。「それはね、女傑は今なら「公女エミリアの再来」なんて呼ばれているけど僕らの世代じゃ「マリア様の再来」と呼ばれたものさ」と、アリアが言う。イルマは……。
アリアを見つめ返すと……。
するとイルマがハッとした表情をするそして……。
急に涙を流したかと思うとその場に跪いたのだった。その様子にアリア達は驚くしかなかったのだ。イルマは涙を流しながらアリアの手を取り……。
そして、まるで神に祈るようにアリアの手を額に当てて涙を流したのだった。その様子にウィズが驚いていると……。
イルマは立ち上がり、アリアを抱きしめた。それは強くそして優しいものだった……。そして、しばらくして離れた時にイルマは言った。
「アリア様の話で少し母上のことを思い出しました」「リターニアの異端児がまるで女神アクア様の如く……か」ウィズは一人呟いた。「では、アリア様向こうで他の四公の方々と帝国の重鎮達が、お待ちです」帝城の円卓の間には、リターニア公来訪を聞きつけ帝国の重鎮が集まっている四公メイビス・バルトーニア公。同じく四公ゼフ・ボルケーニア公。アリエル・バルベルデ中将。グレイ・ジャッチメルバ大将。ガルム参謀総長。ライオネルス・アストレア帝国騎士団長。海軍の総帥
エレラルド・ナックルナイト提督。アルストリア・グラゼロ書記長。誰もが軍務における帝国の権力者である。「アリア公女。帝都はいつかぶりかね?」グレイ大将がにこやかに聞く。「襲名式以来だからかれこれ14年ぶりくらいかなジャッチメルバ将軍」「もうそんなに経つか、儂も年をとるわけだ。はははっ」と笑っていると……。
グレイ将軍の隣にいたエレラルド海軍提督がボソリと言った。「化け爺……俺のガキの頃から変わらんくせして」そして、グレイ将軍に睨まれると目を逸らすのだった。「では、アリア様こちらにおいでください」イルマはそう言うとアリアを円卓の前まで案内した。そして、ウィズもそれに従いウィズとエミリアが自席に座る。「では、此度の神聖及び元皇太子アルフレッドの反乱の戦後処理をおこないます」アルストリア書記長が話を進めていった。




