表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ウィシュターニア公戦記  作者: 上西日向守
宗教国家アクシズ教国
129/134

巡り合わせ

その教会は奥の壁には大きな十字架があり女神アクエリアスの像が中央に置かれている。クレアはその美しさに言葉を失っていた。「おや?誰かいらっしゃるのですか」奥の扉から男性が顔を覗かせる。「おやおやこれは、お客さんなんて珍しいですね。観光の方ですか?」「い、いえ私は……」神父らしき人物は、クレアを見て微笑んだ。「申し遅れました。私はこの教会の神父を務めているヨハネ・ヘルシングという者です」「私は、クレア・ウィシュターニアと申します」

「ウィシュターニア?それは確か帝国の四大貴族の家名でしたか?」

「はい、左様でございます」

「そうですか……」神父ヨハネは、クレアの身分を聞き考え始める。「軍事国家の剣であるウィシュターニア公家の方が何故この国に?」

「実は、私は……その旦那様を救いたいのです!」その言葉にヨハネの表情が変わる。

「それはどういうことです?」

「実は……」クレアは、自分の事とウィズの事を全て話した。そして自分が今どういう状態なのかも。するとヨハネは驚いた表情を見せた。「なんと!まさかそんな事態になっていたとは……女神の加護とはなんと神秘的な」「それで……その旦那様を救うには、初代剣神アルベルト様のご加護が必要との事でして」「ほう、それは興味深いですね」ヨハネは興味深げにクレアを見る。「しかし、何故それを私に?」「それは……」クレアが言いかけると再び光に包まれ赤ん坊のリアが現れた。『パパをたすけるには、めがみさまのけんとれいしゃおねえちゃんのちからがいるの』「これは!」ヨハネが驚き後ずさる。「この様な現象が起きたのは初めてなのです」

『このひとからすごくこうごうしいちからをかんじるの』「リア、この人ならウィズ様を救えるの?」

『うん!このひとからもめがみさまのちからなんじるの!れいしゃおねえちゃんとけんしんさまのけんをとりもどすの!』リアは、空中をクルクルと回る。

「で、ご婦人そのレイシャ嬢と剣神の剣とは、何処に?」クレアとリアは顔を見合わせて困った表情をする。『わかんな〜い』

「これは困りましたね。手がかりがないと……どう行動していいやら」

『れいしゃおねえちゃんもけんも、このくににあるのはたしかなの!』

リアが鼻息荒く腕を組みドヤ顔をする。苦笑いするヨハネだったが、次の瞬間顔色が変わる。「あの神父様どうかなされたのですか?」ヨハネは、不意に立ち上がり天窓を見上げると昼間だというのに空は、真っ暗になっていく。「まさか……な」ヨハネ深刻な顔で、呟いた。

「これは一大事ですね」ヨハネは、慌てて部屋を出るとクレアもリアを抱え後を追った。教会の外は、まるで夜のように暗くなっていた。「これは、どういうことですか神父様」「恐らく何者かが、この国に結界を張ったのです」

「そんな!一体何故!」ヨハネの言葉にクレアは驚く。「闇の支配者……この国を支配する魔物です」ヨハネは顔を曇らせる。

『このくには、わるいやつのてのなかにおちたってことなの』リアの言葉に対しクレアも同意する。

「そのようですね。しかし少なくともこの現象は、貴女方と何か関係があると思います。」すると教会から少し離れた所にある大きな建物から光の柱が立ち上っていた。「あれは?」クレアは驚きながら指さすとヨハネは、険しい表情を見せる。「これは……まずいヨハネは、険しい表情のまま教会を後にした。「えっ?」クレアも慌てて後を追う。

「あの光……あれは、誰かが戦っているようです」ヨハネは、胸の十字架に触れて祝詞を唱えると先程の光の方向へと走り出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ