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ウィシュターニア公戦記  作者: 上西日向守
ユスタリス神聖国編
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神聖国聖十字軍参謀のフリューゲンから事の顛末を聞いたウィズは、少し考える素振りを見せた。

「そう……でしたか。やはり、奴もベルモット・ワイズやロサリエ・カスティーオと同類だったか……奴は私にアクシズ教国に来るように言っていた……」ウィズは、手負いの身体で立ち上がろうとしるもよろけてしまう。「ダメだよウィズくん。そんな傷で動いたら死んじゃうよ」慌ててアリエルがウィズを支える。

「このままでは、アクシズの神器が奴らの手に渡る。悠長な事を言ってられるか!」制止するアリエルを押しのけて、ウィズは、立ち上がる。

「私が行かなければ誰が行くのだ!そこを退け!」「だから死ぬって!?」アリエルとウィズが口論していると、聞き覚えのある声が聞こえる。「騒がしいわね……」2人を交互に見てフリューゲンがオドオドとしていると、部屋の外が騒がしくなる。「なんの騒ぎだ」勢いよく扉が開けられる。「なんだ貴様ら?」

そこには、白銀の鎧に剣と盾の紋章。背中に翼を模した騎士の一団が、部屋中に乱入してきた。「神の騎士団……貴様らなんのつもりだ。貴国と帝国は盟約を結んだのだぞ」ウィズがその鎧を見て呟く。

「それは、そちらにいらっしゃるフリューゲン参謀殿らの独断でした事です。我々の相違ではありません。ウィズ・アルベルト殿」神の騎士団は、ウィズに剣を向けて言う。「どういう事なの?」アリエルがウィズに聞く。「帝国と神聖国には、互いに不可侵条約が結ばれていた」

「……だがその条約は、あのベルモット・ワイズによって破棄されたようだ。こいつらも死徒として操られている」「何を言っているのかわかりませんな。ウィズ・アルベルト殿。貴公達にはピタニウス教皇様より捕縛命令が出されています。勿論フリューゲン参謀殿。捕縛する対象には、貴方も含まれております」神の騎士団は、包囲を固める。「貴様らガルム参謀総長達はどうした!」「心配には及びません。既に逆賊である老臣アルキメデウス様や神聖国軍最高指揮官のヴァルキリー将軍に帝国のガルム参謀総長殿には、投降して頂いております」ウィズは、騎士団からの情報を聞き歯ぎしりをする。

「……仕方ない」ウィズは、半歩さがりうしろのアリエルとフリューゲンに騎士団に聞こえない小声で囁く。「ここは、私が時間を稼ぐ。ユスタリスと帝国の国境付近に公軍が駐留している。そして直ぐにアクシズ教国に向かうよう伝えろ」

「でも、ウィズくんはどうするの?武器もないのに」アリエルは、心配そうな表情を浮かべる。「私は大丈夫だ。早く行け!」「わかった……行こうフリューゲン殿」「し、しかし……」「今は、ウィズくんの指示に従おう!大丈夫……ウィズくんならきっと大丈夫だよ」2人は、神の騎士団の隙をついて逃げ出す。「逃がすか!」神の騎士団員が剣を振ろうとするも、剣先が折れて空振りして転倒する。「貴様らの相手は帝国の死神が引き受けてやろう。地獄への引導を渡してやろう」ウィズは、騎士団員に向かって素手で相対する。「我々神の騎士団に・・・・・・舐めるな!!」「無剣の太刀『天雷一閃』!!」その瞬間、ウィズの身体から凄まじい光の斬撃が飛ばされた。「ぐっ……!うわぁっ!!」光の斬撃は、騎士団員達を吹き飛ばした。

「はぁ……はぁ……」ウィズの呼吸が荒くなる。

「……やはり今の状態で無剣の太刀を使うのは、身体に負担が大きいか」ウィズが左手を見ると手首から血が出ていた。「だが、奴らも怯んだはずだ」ウィズは、アリエル達が逃げた方向を見るが既に姿は無かった。

「さてと……」ウィズが神の騎士団に振り返ると再び空の太刀を構えるのであった。

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