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ウィシュターニア公戦記  作者: 上西日向守
ユスタリス神聖国編
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遠くに行かないで

「ウィズくん!!」アリエルが泣きながらベットから起き上がろうとするウィズに抱きついた。「ここは?」「神聖国にある聖マリウス病院だよ。ウィズくんとフリューゲン参謀殿が聖十字教会聖堂で倒れていて……フリューゲン殿は大したことなかったけど……レイシャ殿が、連れ去られて……」「……」ウィズは、無言で上体を起こす。「ど、どこに行くの!?」「レイシャ殿を……助けに行く」「そんな無茶だよ!だって……ウィズくんボロボロなのに!」「頼む……行かせてくれ。俺は、レイシャ殿が苦しむ姿は見たくない」

「何処に連れていかれたかわかってるの?」「ベルモットの仲間が向かった先は……アクシズ教国だ」

「そ、そんなの無理に決まってる!ウィズくんは、今回瀕死の重症なんだよ」「俺が行かなければレイシャ殿は、殺される。例え俺の命がどうなろうとも行くしかないんだ」「行かせない!これ以上は、無理だよ……」「そこをどいてくれアリエル!俺は、行かなければならない!」だがウィズは、ベットから出ようとするがそれをアリエルが止める。

「お願い……行かないで……お願いだから……」アリエルが泣きながら懇願する。「俺は、行かなくてはならない。アリエル。君の為にも世界の為にもレイシャ殿を救わなければならない」「……行かせない」アリエルは、ウィズに抱きついて離れない。「……行かせ……てくれ」「いいじゃない……どうせレイシャ殿は神聖国側の人間なんだし、敵だった人を助けに行くなんておかしいよ。ウィズくんがそこまでする必要ないじゃない」「違うんだアリエル……。レイシャ殿は、敵ではない」「敵じゃない!?どうして……どうしてそんなことが言えるの?ウィズくんは、騙されてるんだよ!」「アリエル。俺の目を見ろ」ウィズは、アリエルに真剣な眼差しを向ける。「……な、何よ!」

「これは帝国とか神聖国とか関係ないんだ」ウィズは、アリエルの涙を拭う。

「……俺は、約束したんだ」「約束……?誰と?」「俺は、女神アクエリウス様と約束したんだ。俺が背負うべき約束をした。だから行かなければならない!」ウィズは、ベットから出て歩き出す。

「ちょ……ちょっとウィズくん!?」ウィズは、ドアに手を掛けるがアリエルが服を掴む。「……離してくれないか」「……絶対に行かせない」「……」ウィズは、アリエルを無理やり引き剥がそうとする。だがアリエルも抵抗する。「行かせない……ウィズくんは、もう十分頑張ったじゃない!これ以上戦ったら本当に死んじゃうよ!」「……俺が行かなければレイシャ殿は死んでしまう」「他の人が行けばいいよ!ウィズくんじゃなくても……」「ダメなんだよ……アリエル」ウィズは、アリエルの手を振り払う。

「……俺は行かないと行けないんだ」「どうして……なんでそこまで……」

「俺には力がある。この力は誰かを救う為にあるんだ。それを証明しなければならない」そしてウィズがドアを開けようとした瞬間ドアが開く。そこには、聖十字軍参謀フリューゲンがいた。「フリューゲン殿……もう立って大丈夫なんですか?」

「はい、大丈夫です」「あの時扉の向こうで何があったか聞いても?」

「はい……」フリューゲンは、扉の向こうで何があったか語り始めた。

時は少し戻る。

ウィズがロサリエを足止めしている間にフリューゲンとレイシャは、教会の本堂に入った。2人が目撃した光景は、青髪の男が、ユスタリスの女神と崇められる聖女セスニアの壁画を眺める男の姿だった。

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