立場逆転
「あの野郎結局逃げやがったのかあぁコラ。まぁどうせ結果は同じだ。死神だろうが、剣神だろうが消し炭にしてやるよ」剣神アルベルトは、剣を胸の前まで掲げ、目を瞑った。
「子孫の代わりに私が相手をしよう」「あぁ?てめぇが相手になるだぁ?」
「そうだとも」
ロサリエは、アルベルトに斬りかかる。しかしアルベルトは、それを軽々と躱し逆に反撃に転じた。ロサリエはその攻撃を受け流し、一旦距離を取った。「なかなかやるじゃねぇかあぁコラ」
ロサリエは再び剣を構えると今度は正面から突撃した。「死ね。あっもう死んでんだったなあぁコラ!!」「君には、斬れないよ」アルベルトは、剣を振るった。すると斬撃が飛んでいき、ロサリエに直撃。血飛沫が飛ぶ。「な……んだと?」
「剣神流【懺悔の刻】」アルベルトは、再び剣を構えた。
「てめぇ……」ロサリエは、怒りに震えていた。
「君はまだ若い。もっと強くなれればきっと良い剣士になれるはずだ」
「うるせぇんだよボケが!!」
ロサリエは、アルベルに向かって斬った。「あぁコラ!あぁコラ!よくも、俺様に傷を付けやがったなあぁコラ!!マジでキレちまったぜ。何が剣神だあぁコラ!!死人が出しゃばってんじゃねぇよ」アルベルは、ロサリエの剣を受け止める。
「君はまだ若い。だがその若さ故に過ちを犯してしまった」
「あぁコラ?何言ってやがる。おっさんの説教なんて聞きたくねぇわ!!」
「君はなぜアクシズ教徒を目の敵にする?」アルベルトは、剣を振り払いながら言う。「あぁコラ!?そんなの決まってんだろ!!あいつらは異端者だ。だから消してやるんだよ。絶対神は、聖ユスタリウス様だけだ!!」
アルベルトは、再び剣を構える。「ならば君はなぜ異端者を裁く?それは君の私情だろう?」
「なんだと?」ロサリエの表情が変わった。
「君がアクシズ教徒を憎むのは、彼らが間違っていると思うからだ。そして彼らの行いが許せないと思っているからだ」アルベルトはゆっくりと歩み寄る。
「それがどうしたあぁぁ!!」ロサリエは、剣を振りかざした。
「だが、それは本当に正しいことなのか?君は本当にそれが正しいと思っているのか?」
「うるせぇよ!!」ロサリエは、アルベルトに向かって斬りかかった。しかしアルベルトはそれを難なく受け止める。「私は……君の剣には信念を感じない」
「あぁコラ!?てめぇに何がわかるってんだよおぉコラ!!」ロサリエは激昂した。そして再び攻撃を続けるが、その全てをアルベルトによって防がれてしまった。
「君の考えを聞かせてくれないか?」
「あぁコラ!?何を言ってやがる!!てめぇ馬鹿か!?」ロサリエは、剣を振るう。だがその一撃すらもアルベルトに防がれてしまう。
「なぜ他の宗教を憎む」
「あいつらは……間違っているからだ!!正しいのはいつも俺様と聖ユスタリウスだけだ!!」
「それは自分の価値観を押し付けているだけだ。君はただ自分の感情に従っているに過ぎない」
「黙れえぇ!!」ロサリエは、再び斬りかかった。しかしそれも簡単に受け止められてしまった。「君はまだ若い。これから色々なことを学べば良いだろう」アルベルトは、ロサリエの肩を掴んだ。そしてそのまま押し返した。「君にはまだ未来がある。だから自分の行動に疑問を持て!!」
「うるせぇ!!黙れよおぉコラ!!俺様に触れるんじゃねぇ変態野郎あぁコラ!!」ロサリエは、アルベルトに向かって剣を振るった。
だがその一撃も難なく防がれてしまう。そしてそのまま押し返されてしまった。「あぁコラ!てめぇ何様のつもりだあぁコラ!?」
「時間のようだ」アルベルトは、空を見上げた。
「あぁコラ!?逃げるつもりかあぁコラ!!」ロサリエは、怒りに任せ剣を振り上げる。
「落ち着きなさい」アルベルトは、ロサリエの腕を斬りそのまま腕を掴んで投げ飛ばした。「ぐっ……」地面に叩きつけられ両腕の骨はへし折られロサリエを見下ろしながらアルベルトは言う。「てめぇ、舐めてんのかあぁコラ。なんで峰打ちなんてしやがった。同情か?だったら殺れや。それとも女一人殺せねぇのかあぁコラ!!」「私は君にもっと世界を見て生きて欲しいと願っているよ」「うるせぇんだよおぉコラ!!てめぇもアクシズ教徒ならあの世へ送ってやるぜぇえぇ!二度とその面見せんなや!!」「やれやれ……困ったものだね」アルベルトは、ため息を吐き悲しい微笑みを浮かべる。
「ごちゃごちゃ抜かして逃げんのかあぁコラ」
「すまないね……私は君が言ったようにこの世の者ではなんだ……また会えたなら君が改心している事を願っているよ」アルベルトは、そう言うとロサリエの前から姿を消しウィズの姿に戻った。
「くっそおぉコラ!ふざけやがってえぇコラ!!」ロサリエは、地団駄を踏む。
「必ず殺してやるぜえぇコラアァ!!てめぇだけはあぁコラアァ!!」叫ぶロサリエを見てウィズはため息を吐く。
「その腕では、もう満足に戦えないだろ?我々に投降しろロサリエ」
「あぁコラうるせぇカス!てめぇに負けたんじゃねぇ調子にのんな。ぶっ殺すぞ!!」「その状態で何が出来るというのだ……」
「あぁコラ?てめぇらを皆殺しにしてやるぜえぇコラ」ロサリエは、ウィズを睨付ける。「仕方ない。ロサリエ、君の身柄を拘束させてもらう」「あぁコラ?やってみろよコラアァ!!」ロサリエは、剣を構えるが痛みにより膝をつく。
「くっそおぉコラ……てめぇだけはあぁコラ!ぶっ殺してやるぜえぇコラ」
ウィズはため息を吐く。
「てめぇごときが俺様に勝ったつもりか?あぁコラてめぇが剣神と入れ替われるとてめぇの首を絞めるんだぜ?わかってんのかあぁコラ。てめぇは、ひとりじゃなにも出来ねぇカスだ」「口汚く五月蝿い女だ……」奥から何かを引きずる音と声が聞こえてくる。
「てめぇ女を2人片付けるのにどんだけ時間掛けてんだあぁコラ」
「……腕を折られて戦闘不能の貴様に兎や角言われたくない。狂信女」
「なんだとあぁコラてめぇ!臭い息吐くんじゃねぇよ殺すぞ」暗闇から徐々に声の主がウィズにも見えてきた。その男は青い髪をしており誰かを引きずっている。それが誰かなのかは直ぐにわかった。
「レイシャ殿!」レイシャは、完全に気を失っていて、血の引きずったあとが残る。「まさか、殺してねぇよなあぁコラ。そいつは生かして連れてくんだろ?ゲルガ」「無論だ。狂信女」「あの爆乳参謀はどうした?ちゃんと乳揉んで殺したか?」
「……下品な言葉を慎め。私は貴様と違って女は殺さん奥で気絶しているがな」「ケッそれでもチンコ付いてんのかよ。あの乳見て欲情しねぇ男はカス以下だ。そう思うよな死神?」ウィズは、唖然として、言葉を失っていた。「俺様が、話しかけてやってるのに黙り込むんじゃねぇよあぁコラ!」ロサリエは、理不尽にウィズの顔面を蹴り上げる。「……死神?そいつが帝国中将。ウィズ・アルベルトか?」「立ってやコラ!挨拶しろや!あぁコラ」ロサリエがウィズの腹部に蹴りを何発も入れる。「ぐはぁ……かはぁ」ウィズの口から血が吹き出す。「……やめろロサリエ」
「あぁコラ?てめぇは黙ってろやあぁコラ。俺様がこいつに礼儀を教えてやってんだ」
「……女神の分体は、回収した貴様の仕事は初代剣神の剣を回収することだ。それにベルモットからは、帝国の死神を殺すなと言われていただろ」「何が言われてただろうだ。てめぇいつからそんなホモ臭い野郎になったあぁコラ?」「……貴様は、ベルモットに気に入られている。だから生かされていることを忘れるなよ」
「あぁコラ?誰がてめぇらの指図なんか受けるかよおぉコラ!」ロサリエがウィズを再び蹴り上げるとロサリエの首筋に剣が向けられた。




