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ウィシュターニア公戦記  作者: 上西日向守
ユスタリス神聖国編
103/134

聖戦

リターニア戦車隊の砲撃により神聖国軍の先鋒隊は壊滅的打撃を受けて、進軍するウィシュターニア公軍第一大隊による攻撃を受けて後退し、エドワードは、神聖国軍の第二陣まで切り込んでいた。「我が名は、エドワード・オルスタイン!!我こそはと言う者はかかってこい!!」しかし神聖国兵達は、恐怖におののき腰が引けていた。無理もない。

鬼気迫るその殺気、押しかけてくるウィシュターニア公軍に圧倒され逃げ惑う者さえいた。エドワードは、指揮官らしき男を目視すると剣を構える。「貴公がこの陣の大将か?」「いかにも。私は神聖国第二騎士団長ゼルベルト・エルス。貴公の相手は、私だ」「なるほど。ならば貴公を討ち取ればこの陣は、烏合の衆だな」エドワードは、地面を蹴り一瞬で距離を詰めると剣を下から突き上げるように斬りかかる。ゼルベルトは、槍で防ごうとするがエドワードの剣は、槍を斬り裂きそのままゼルベルトに襲いかかる。「ぐはっ!!」腹部に剣が突き刺さり血が吹き出るとそのまま地面に倒れる。

しかし、ゼルベルトの断末魔を聞きつけたのか神聖国の軍勢が、エドワードに襲いかかって来た。「敵は一人だ!討ち取れ!!」

「何人来ようとも俺が打ち滅ぼす」エドワードは、剣を振り回し斬りかかる兵士達を蹴散らしていく。そして襲いかかる敵を次々と葬りさっていく。剣を振るうたび血飛沫が飛び散り、地面を紅く染め上げる。その光景を見た他の敵兵達は、恐れおののき逃げ出す者まで現れる始末だった。「エド!前に出すぎよ!」第二大隊隊長メアリーが、エドの無双を諌める。「メアか、すまない」

 「まったく!相変わらず無茶な戦い方をするんだから」

「ならば、第一大隊の指揮を頼む。俺は今から敵陣に切り込む!」

「ちょっとエド!?待ちなさい!!話を聞きなさいよ!」エドワードは、メアリーの制止を振り切り敵陣に突っ込んでいった。第一大隊の面々は、溜息をつきながらもエドワードの行動には慣れていたので驚かない。「はぁ~仕方ないわね。みんな聞いての通りよ!エドワード隊長が先走ったけど第二大隊も突撃準備!」「「了解しました!!」」第二大隊は、突撃の態勢を整える。そしてエドワードは、敵陣に飛び込みながら斬り込んでいく。神聖国の第二陣の軍勢は、エドワード一人によってほぼ壊滅していた。エドワードは、最後の一人を斬り伏せると敵陣に切り込んで戻って来た。「エド!単独で突っ走るなんて無茶しすぎよ!後で兄さんに叱ってもらいますからね!」メアは、そう言いながら、一度後退をする。

後退してきたエドとメアは、公公連合軍本陣に集まる。「エドワードくん!無茶は、ダメだよ!」「そうですよ。一人で先走っては。死んだらアリッサが悲しみますよ」アリアとスノーがエドの頭を撫で回す。

「しかし、敵陣に斬り込むのは、私の役目だ。それにアリア様の戦車隊のお陰でもあります」

「褒めても何もでないよ!!」アリアが、満更でもなさそうに笑う。

「気を抜くなよ」ウィズは、中央の席から煙草を吹かし天を仰る。「ウィズくんも煙草なんて吸ってないで作戦会議に参加しなさい!」アリエルが、少し怒り気味に言う。

「参加してるさ」ウィズは、煙草を消し席を立ちエドワードの横につく。

「それで、今はどうゆう状態なのですか?兄上」メアは、状況を把握する為に問いかける。

「現状を報告する。敵陣には大将である神聖国第二騎士団長ゼルベルトを討ち取り敵兵に動揺が広がっている所だ」

「先鋒の大将は?」ロイネットが尋ねた。「ゼルベルトを討った後、敗走した神聖国の兵士を追撃し大将を討ち取った!」エドは、そう言って胸を張る。

「それは素晴らしい事だ。この戦いが終わったら階級を上げねばならんな」ウィズが地図上の敵の赤い駒を無造作に捨てる。「我が軍の被害は?」アリエルが、戦況を把握する。「第一大隊で死者60名です」スノーが答える。

「まぁ我々も不死身じゃない。彼らの為にも勝たなくてはな」アリエルは、地図上に駒を配置する。「次はどうするの?司令官殿」「「そうだな。中央の第一大隊は、左右に展開して左右から攻めて来る敵を挟撃してくれ」

「了解しました」第二大隊は、左右に展開し進軍する。「次にアリア公女様の戦車隊は、私と一緒に敵本陣に突撃してもらう!」

「了解したよ!!任せて!!」ウィズの言葉を聞きアリアは、自信に満ち溢れた顔で敬礼する。

「そしてアリエル麾下の女剣隊も同行してもらう」アリエルが地図上で青い駒を動かすと次々と青い駒が動く。

「第三大隊は、本陣を防衛。では作戦開始だ!」ウィズの言葉で全員が立ち上がり進軍を開始した。

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