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【ネール帰還】

 四の鐘が鳴る前にネールの街に着いてしまった。

 ギルドの馬車ならギリギリ五の鐘の前だったと思う。


 早く帰ってこれたのは新しい馬車のおかげだ。サスペンションにタイヤ装備で馬が気持ちよく速度を出していた。良い物を貰ったよ。

 総アルミ製のこの馬車は重いはずだがどうやら重量軽減の魔法が施されてるらしい。重量軽減の魔法はかなり使えそうなので大門の書庫から探し出して身に付けようと思う。


 俺達は真っ直ぐギルドに行き、最初に馬車と馬を返却した。

 そこで幌馬車を収納からだして新型を収納にしまって驚かれ、メリンダにカードを渡しウォーターリザードの討伐数で驚かれ、倉庫に連れて行かれて討伐したウォーターリザードを収納から出して呆れられた。


メリンダ「はあ、驚くのが莫迦らしくなってきましたよ。素材の査定に時間が掛かります。お待ちくださいね。」


「じゃあ、その間にツバキの冒険者登録をお願い。」


メリンダ「やっぱりその方新しいメンバーだったんですね。またハーレムを・・・」


 ん?ハーレム?メリンダは何を呟いてるんだ?


 ツバキは冒険者登録をして女性特典の避妊の魔法も掛けて貰っていた。ゴブリンやオークは魔物でも関係無く孕ませるそうで、ツバキ曰く万が一の為だそうだ。


 査定も終わり、素材として出した雄雌合わせて200匹分と変異種の分で白金貨6枚と金貨5枚になった。


「そうだ。湖沼群で野営をしていたら盗賊に襲われたんだ。その中の何人か冒険者のカードを持ってた。これだ。」

 そう言って冒険者のカード11枚をカウンターに出した。


メリンダ「解りました。お預かりします。もし懸賞金が掛かっていたらお支払いしますが、確認が必要ですので明日お知らせします。」

「あ・・はい。」


メリンダ「どうかしました?」

「ああ、意外にあっさりカードを受け取ったから。」


メリンダ「正直よくあるんです。朝そこでお酒を飲んでた人が仲間を襲ってカードだけ帰ってくるとか。一々気にしてたら大変なんです。」

「そうなんだ・・・じゃあ宜しく。」


 ギルドを出るとまだ4時を少し過ぎた頃だというので、パーティーボックス用の家具や食器などの備品を調達しに行った。


 この世界の家具屋は初めて入ったが、まあなかなか良い値段をしている。


 ベッドはトリプルキングサイズを購入した。ベッドは広い方が良い。窮屈なのは嫌だからね。


 隣の部屋には1人ずつのチェストを置くことになったのでパーティーメンバーが6人揃うことを考え6個購入した。


 リビングに3人掛けのソファを3脚とテーブル。ダイニングに8人掛けの食卓セットに食器棚。ベッド用のシーツを換えも含めて10枚。枕を6個に野営時用のテーブルセット等々購入したら白金貨3枚が無くなった。


 これだけの物を運ぶのに数日かかると言われたが気にせずドンドン収納に入れていった。


 家具屋の後は雑貨屋に行き食器を買いまくった。主に女子達が。

人数掛ける倍ぐらいが良いというナナイの助言に従って全て12個ずつ購入。馬車のキッチン用も含めてあれやこれやと必要な物を買うと此処でも金貨7枚が無くなった。


 ようやく妖精の樹に辿り着いたのは五の鐘の直前だった。


ナナイ「兄さんただいま。1人増えたんだけど、今の4人部屋で1人分追加で払うね。」

エバンス「そうか?それで良いなら助かるよ。」


ナナイ「それとお土産。ウォーターリザードを沢山持ってきたから好きなだけ冷蔵庫にしまって。」

エバンス「じゃあ3匹ぐらい貰おうかな。」


ナナイ「そんなもので良いの?入るなら10匹でも良いのよ?」

エバンス「オイオイ。3匹でも多いと思って言ったのに、何匹狩ってきたんだよ?」


ナナイ「えーとギルドに売ったのは200匹かな。まだ50くらい有るわよ。」


エバンス「・・・・ご飯食べられるよ。」

「じゃあ食べちゃおうか?」

「「「「そうね。はーい。」」」」


 食事が終わって部屋に戻り落ち着く前にパーティーボックスの家具の配置をしてしまう。

 リビング、ダイニング、キッチンと家具や食器を出していく。それから2階に行ってチェストを並べ、メインのベッドを部屋に据えた。


「ふーこれでなんとかなりそうかな?」


ツバキ「食器や細かい物は明日やりませんか?」


「そうだね。そうだ明日は休みにしよう。ナナイ、エバンスさんに朝食はサンドイッチにして貰ってくれないか。」


ナナイ「了解。じゃあ伝えてくるね。」


サクラ「シグレ様。ベッドにシーツを敷くので良いですか?」


「ああゴメン。じゃあ俺は風呂の用意をしてくるよ。」

アカネ「お願いします。」


 お風呂にクリーンを掛けお湯の魔石を操作すると、やっぱりお湯は竜の口から出てきた。

「うーん・・どんな趣味なんだろ?」


 湯船にお湯が張れたので声を掛けようと脱衣室に出ると4人が着替えを持って待っていた。


「うぉ、吃驚した!」

サクラ「そろそろかと思って待ってました。」

アカネ「シグレ様。服を脱がせますね。」


「えっ脱がせてくれるの?」

ナナイ「そうよ。ほら袖を・・」

ツバキ「足を上げてください。」

「サービスが良いな。」


サクラ「ふふ。そうですか?」

アカネ「明日はお休みですよね。」

ナナイ「お休みの前日は初めて。」

ツバキ「その・・お手柔らかに・・」

「はは、じゃあ念入りに洗わないと。」


ツバキ「シグレ様。ダイモンが男物の下着を作っていましたので持ってきたのですがお使いになりますか?」


「へー男物も作って――()()()()()()()じゃないか!ゴムまで使ってる。本の中に製法がないかな・・・」


ナナイ「シグレくん?どうしたの?それで良い?」


「ああ、ゴメン考え込んでた。ツバキありがとう。これが良いよ。」

ツバキ「それは良かったです。替えは充分ありますから。」


 ツバキから大門屋敷と同じ石鹸を受け取って先に中に入った。


『この泡!あらためて上質な石鹸だな。これならもっと頻繁に髪が洗える。』

―― カチャ!


 サクラ達が入ってきた。

サクラ「シグレ様。体を洗いますね。」

「お願いします。」


 4人が前後に2人ずつ。何ともリア充だ!

 ちなみに今日からは椅子があるので俺は座った状態だ。


「そうだ。ツバキ、この石鹸で髪を洗ったことはない?」

ツバキ「はい。ダイモンに教えられ洗っておりました。」


「どの位の頻度で洗ってたの?」

ツバキ「私は月に1・2度でしたが、ダイモンはこの石鹸なら1週間に2度でも大丈夫と言ってました。」


「やっぱり!お願いしても良いかな。誰か髪を洗ってくれる?」

サクラ「はい。じゃあ今日は私が。」


 サクラが頭からお湯を掛け石鹸の泡で頭をシャカシャカ洗ってくれる。

 うん。時々サクラのおっぱいが頭と顔に触れて気持ち良い!。


 俺が終わるとサクラたちを順番に念入りに洗っていく。今日は髪からだ。

 終わるとみんなフーフーと息が荒い。なぜ?


 湯船は5人で入っても余裕だ。


「ふーー良い気持ち!遠出したのはたった3日なのに色々あったね。」

サクラ「そうですね。」

アカネ「でもツバキが増えたし、良かったと思いますよ。」


「そうだね。うん。それは間違いない!

 そうだ、ねえツバキ。ダイモンは女性用の小さな下着も作ってなかった?俺の世界で()()()()って呼ぶんだけど。」


ツバキ「作っていました。サクラもアカネもナナイも今日使ってましたよ。」


「えっそうなの?もしかして今日はずっと着けてたの?」


サクラ「・・・はい。」

アカネ「そう言われると恥ずかしいんですけど・・」

ナナイ「とっても履き心地がいいの。もうこれじゃなきゃダメかも。」


「えーと、ハイ!お風呂をあがったら着けていただくことを希望します!」

 思わず手を上げてお願いしてしまった。


「「「「・・・はい。」」」」


『タイヤに下着、全て現代の物だ。と言うことはダイモンは向こうの世界で俺と近い時代を生きた人。そうなると異世界に渡る時は時間、時代がずれる事が有るのか・・・』


ナナイ「シグレくん?」

「ああ何ナナイ?」


ナナイ「シグレくんは考え込むと廻りの声が聞こえなくなるのね。マッフェオはどうするのって聞いたの!」

 怒られた!


「ゴメンゴメン。そうだね。今のところは静観かな。乗り込んでも証拠が無いって惚けられるのが落ちだしね。」


ナナイ「まあそうね。でも今後も絡んでくるんじゃない?」

「多分ね。実はツバキに一族を使って監視を頼んでるんだ。」


 3人がツバキを見た。

ツバキ「今のところ変わった動きはしていないようです。」


サクラ「この後の様子次第ではシグレ様も動かれるんですね?」

「うん。良い馬車も手に入ったし、いざとなったら転移で大門屋敷に行けるからね。腹に据えかねたらあの莫迦の首を落とす。」


アカネ「シグレ様の判断に任せます。」

ナナイ「そうね。いざとなったら止めないわよ。と言うか一緒に行きます。」


「ありがとう。そうならないことを祈るけど、その時のためにもみんなのレベルアップとツバキの強化をしっかりやらないとね。」


ツバキ「頑張ります。」


「さて、先に寝室に行ってるね。」


 寝室に入ると、トリプルキングサイズのベッドが存在感を主張していた。

「うん。良いね!落ちる心配が無い!」


 サクラたちが入ってきた。ネグリジェを着ているが今日は赤いスケスケだ。そして希望したショーツもだ。


 昨日のようにベッドに車座になった。


「ネグリジェは色違いもあったんだ?」


ツバキ「はい。他に青と黒があります。」

『黒?・・好きだ!』


「サクラ。ちょっと立ってくれる。」

サクラ「はい。・・・これで良いですか?」


 サクラのネグリジェの裾を上げ着けているショーツを観察した。

『薄い生地。やっぱりゴムが入ってる。デザインは見なれた、まあ普通のショーツだ。これを5000年前に作って売ってたのか。』


サクラ「あのシグレ様。そんなにじろじろ見られたら恥ずかしいんですが。」


「よく似合ってると思ってさ。ではみんな、明日はお休みだからゆっくりおつき合いください。」


サクラ「はい。今日は私から、ん・・」




 パーティーボックスの面白いところは、窓からは外の光が入るし中の音は外に漏れないが外の音は聞こえることだ。


 一の鐘が遠くで鳴っているのが聞こえてきたが構わず眠っていた。

 二度寝から目が覚めると、4人はまだ寝ていた。どうやら休みの日は4人とも寝坊助さんらしい。普段はあんなに早いのに。

 みんな疲れが溜まってるんだろうな。


サクラ「うーん・・シグレ様、おはようございます。ん・・」

「ん・・おはようサクラ。」

アカネ「おはようございます。シグレ様。ん・・」

「ん・・おはようアカネ。」

ナナイ「シグレくん、おはよう。ん・・」

「ん・・おはようナナイ。」

ツバキ「シグレ様。ん・・おはようございます。」

「おはよう。ん・・ツバキ。」


 休日前の俺を知っているサクラとアカネが、

サクラ「4人相手に何処までも底なし・・・」

アカネ「やっぱり・・・毎日は無理です。」

 初経験者の2人は、

ナナイ「これが鬼の日。何度順番来たんだっけ・・」

ツバキ「まだ2日目なのに・・・目覚めてしまいました。」


 ハッキリ意識が覚醒した4人に最初に言われた言葉でした。


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