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なろうラジオ大賞

文学少女のふりは辛いのです。

作者: 静夏夜


 朝の駅は慌ただしく、スマホに向かい世界は国はビジネスは会社は進学にはと世の情勢に趣味に自身の為にと覗き込むが、本当は何の為に覗き込んでいたのかも判らなくなっている人々が待っている。


 電車はまだかと、またスマホを覗き込む人に、その電車の位置を確認しようと覗き込む人。勿論未だ新聞を器用に折り畳み読むおじさん達もいる。


 大学生になった今も私は文学少女を演じる為、物憂げに本を覗き込んでいる。あの日を境に……



 私は少し離れた街の高校に通う為、同級生より一時間早い電車に乗る。

 その時間に待っている人達には慌ただしさは無く、ただ眠たさを払って何かに没頭し頭を起こしていた。


 その日私の学校は文化祭の翌日で、一時限目の授業が無くなり遅い登校となっていた。

 初めて中学の同級生との電車通学を途中の駅まで愉しんだ。

 路線を乗り継ぎ学生が多く乗る電車だけど、次の路線まではまだ同高生は見当たらない。

 普段からこの区間は一人でスマホを覗き込んでいるのに、今日は途中まで同級生と話していたせいか落ち着かなかった。


 ふと見渡せば通勤の大人とは違い、友達や同級生だらけの同じ制服を着ている他校の学生達の中に、大人のそれと同じ様に一人スマホを覗き込んで世の情勢を集めている人が多い事に違和感を感じた。


 普段は時間的に、同世代が乗っている電車は最後の路線だけ。

 勿論、帰りの電車は友達と一緒に帰るからスマホを一人で覗き込む事はあまりない。

 いつもの朝の大人達からは、私もこんな風に見られているのかもしれない。

 それが決して一人ぼっちの寂しい学生では無いのは解っている。


 なのに今見ている一人スマホを覗き込む学生は寂しい一人ぼっちの学生にしか見えなかった。


 そんな中、明らかに雰囲気の違う学生がいるのを見つけた。

 その男子は周囲の喧騒をよそに本を読んでいて、その姿勢からは決して寂しさを感じない。

 友達もいる様で、駅で入って来た同じ制服の学生と挨拶を交わしたりもしていた。


 私は学校以外で本を読むなんてした事は無い。

 でも、明日から始めよう。

 帰りの電車で逢った時に話を合わせられるように。


 そう思い彼の本のタイトルを確認しようと近くに行き覗き込んでいた。


 その、タイトルは……


 文学少女のふりは辛いのです。


 さて、そのタイトルは文学少女のふりは辛いのです。とは限りません。ラストのタイトルコールかもしれませんし。

 タイトルが、文学少女のふりは辛いのです。だとしても、大学生になっても文学少女を演じて物憂げに本を覗き込む理由とは?

 そう、答えを考えて読み手が物憂げになって頂く作品です。


 もしかするとラノベにハマった彼氏彼女の関係になっているかも……ってのは物憂げになれない展開ですけど、面白そうですし。

 皆さんの考えた展開を感想や作品にしてリンクして頂ければ私も……いえ私が、楽しそうだなと思った次第です。

 まぁ連載中の作品が遅れまくってるだけに私自身、頭の体操程度に出来る範囲で参加して頂ければ良いなあ位のお話なのですが。

 正直こちらは短編に魅力を感じ、なろうラジオ大賞2投稿作品とはあまり考えていない作品なので感想等参加者が三人来たらこの作品からラジオキーワードを外そうかとも……企画運営さんから怒られますかね(笑)

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