女子高生に激能力! 3
「本当に、完敗です…」
保健室に戻ってきたあたしと先生たちは、早倉ちゃんの手当てをしていた。
といっても、手当全般は天国先生に任せ、あたしは包帯を渡したりゴミを捨てたりなどの雑用。
神崎先生はガラスの破片の掃除をしていたけれど。
あたしが早倉ちゃんをケヤキの木でどつき倒した後、しばらくは意識が戻らなかったので焦った。
前世に因縁があったとはいえ、今までは仲良くしてたのだ。
「まさかアンナ先輩が覚醒していたとは。
事前情報の仕入れ遅れがミスでしたね」
「まぁ、いいじゃない。
別に死ぬ生きるの問題じゃないんだから」
肩を落として本当にがっかりしている早倉ちゃんに、
あたしは言葉をかけるが頭を振って否定された。
「私にとってはそんな問題ですよ。
これでは私の計画が台無しです…」
「早倉、なんか目的があったンだろ?」
神崎先生は、ゴミ箱にガラスの破片をちりとりで入れながら問いかけた。
早倉ちゃんは、ええ、と頷く。
「私の行動は全て、千賀先輩のためにありますから」
力強いが当然のように言われた言葉に、あたしは一瞬驚くのが遅れた。
「…、え、千賀て、千賀イリタ?
なんでまたイリタが?」
「やはり、アンナ先輩はご存じなかったようですね。
千賀先輩、実は…
攫われちゃってるんです、黒崎野先輩に」
この言葉には、先生たちも凍りついたように行動がぴたりと止まる。
あたしはただ意味が分からずに首をかしげるだけだった。
「…だからさ、なんでイリタ?
別に関係ないでしょ?」
早倉ちゃんは包帯をしている右腕を抑えながら、呻くようにつぶやく。
「関係ありまくり、ですよ…。
千賀先輩は―――
全能神の魂を宿していたんですよ。
私たちの母また父的存在の、神様の魂を」




