21 謎
21 謎
「考えてみれば当然のことかも知れないな」
とテレポーテーション能力で一瞬のうちに地球の反対側まで避難し、ついで何も起こらいことを確認すると、すばやく前いた場所に戻ってきたシュレーディンガーが呟く。
「やつは宇宙のさまざまな文明と遭遇してきたんだ。その中には当然、地球人のような好戦的な種族もいただろう。核ミサイルや、もっと怖ろしい兵器とだって戦ったはずだ。やつは、それをくぐり抜けてきたのだからな……」
ふっとため息。
「本当に怖ろしいやつだな!」
そして男の子の方を振り向くと、
「それでもキミは、あいつの腹の中に入る気なのかい?」
「もちろんさ!」
男の子が力強く答える。
「謎は謎だよ。それはまだ解けていないんだ。もっと深まっちゃたみたいだし……」
と赤い舌を出してにっこりと笑う。
「ひえー」
男の子とシュレーディンガーの会話を聞いて空飛ぶセントバーナード犬が悲鳴をあげる。
「そ、そんな、無謀じゃ!」
するとシュレーディンガーが低い声で弘左衛門に告げる。
「弘じいさん。ここまできたんだ。最後まで見届けてくれるよな」
その言葉に空飛ぶセントバーナード犬はコクリと首肯くしかない。
「よし、それなら話は早い!」
一声そう叫ぶとシュレーディンガーの姿がゆらめく。
そして一人と二匹の仲間たちの姿がふっと消え、すぐさま暗くて緩く脈動する、なんでもたべちゃうゴンのお腹の中にテレポーテーション移動する。




