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第15話 平穏に暮らしたい魔王、少女になりきれない。

魔王が売り子で着ているエプロンを脱いで、リリアンがお昼ご飯を作り終わるまで居間のソファーに寝っ転がり一眠りしようした。だが普段ならすぐに眠りにつくのに中々、眠れない。リリアンには大丈夫だと言ったが、自分が出してしまった微力の魔力をたどって勇者パーティーがこの家に来たりしないかと不安だからだ。


「午後はリリアンのポーションの素材採取に森へ付き合わねばならぬのだ、寝て気力を回復せねば、勇者パーティーばかり気にしてられるか…」


すると家の呼び鈴を鳴らされた。


「はいはい。誰でしょう?」

「いい、我が出る。きっとお隣のおばさんだろう、また何かおすそ分けに来てくれたに違いない。」

「もしかしたら勇者パーティーかもしれませんよ、気をつけてください?」

「まさか。」


魔王は扉を開いた、するとその言葉を後悔することになる、そう訪問者は勇者パーティーだからだ。


「久しぶりだね、昨日以来だ。」

「ゆっゆっゆっ勇者パーティー!!?」

「えっ!」


リリアンは料理を中断して慌てて駆けつけた。


「やっぱり俺らのことを知ってたんだな?」

「あっいや!あなた達は有名な方ですから!」

(嘘だろ!?本当に勇者パーティーが来よった!?)

「でも昨日は私達のこと知らないって言ってましたよね…?」

「そっそれは!」

「私達、あんな怖い大熊の魔物に襲われそうになったから動揺していただけで!」

「もう隠しても無駄よ?あなたが魔王であることはわかってるんだから。」


勇者パーティーの狙撃担当、アーチャーの美女エルフのミレイが魔王に指を差して問いただした。


「わっ私みたいな人間の女の子が魔王なわけないでしょう?」

「そうですよ!証拠はあるんですか!」

「魔王は擬態できる能力を持ってるって話じゃない。」

「ギグッ!」

「それに俺ら見てたんだぜ、あんたがお店の売り子してる時に悪い客に怒って魔力を出したのを微力だがあれは魔王の魔力だった。」

「ギグッ!」

「この子、魔力が人より強いだけなんです!勘違いですよ!ねっ、魔王様!あっ!!」

「ばっ馬鹿!!」


リリアンはついに魔王と呼んでしまった。


「確かに魔王って言ったな?」

「言いましたね…?」

「さぁ、言い逃れ出来ないわよ!自分の正体は魔王だと白状なさい!」

「ぐっ!」

「逃げましょう!」

「リリアン!」


リリアンが魔王の手を引き家を飛び出して、森に逃げようとした!しかし!


「きゃぁぁ!」

「ぐわぁぁ!」


魔王達は結界のようなものに弾かれて、家の敷地内から出られなかった!


「一体、何だ!?」

「私が張った結界ですよ…魔界の者は決して外に出られないようにしました…」

「つまりあなた達は魔界の者ってことよね?」

「そういうことだわな?」

「魔王、確定ですね…」

「・・・・・そうだ、我は魔王だ。」

「魔王様!」

「認めたわね?」

「逃げることも出来ないなら戦うしかない。」

「だったら私も!」

「いいぜ、話が早くて。」

「でっですね…」

「望むところよ!ねっ?ロード?」 

「あっああ。」

「ロード…?」

「だが、戦うなら場所を変えよう、村を巻き添いにはしたくない。」

「我もそうしたいと思っていた所だ。」

「そうか、やはり君は…」

「いい場所がある、ついて来い。」

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