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高校中退から始まる探索者生活  作者: 聖花 シヅク
借金苦の生活は嫌なので探索者になろうと思います
12/13

師匠が出来ました→勉強のお時間です

皆さんおはようございます

日をまたぐ頃に続きを思いついて2000字ほどを書き上げるという強硬策によって今話を完成させ、いつも通りの時間に投稿できたことをうれしく思います

また、例によって間違いがいつもよりも多い可能性がありますが、見つけた際にはまとめて報告していただけると有難いです


これで完全にストックが無くなり、続きもまだ思いついていないので1週間から2週間ほど次話の投稿まで空くと思います

最低でも1週間は開くと思いますがご容赦ください(再試と言う地獄を乗り切るためです)


では、『第12話』お楽しみください

「さて。何から教えるか」

「ねぇねぇ、珱霞って呼んでいい?」

「ええ。いいですよ。僕は淳さんと呼べばいいですか?」

「うん。いいよ~。じゃあ、最初は探索者としてトップにいるSランク達について教えるよ」

「おい、櫂!勝手に——」

「じゃあ、まず探索者ランキング第10位。探索者協会所属である『白石(しらいし)(まこと)』メンバーは探索者協会所属のAランクトップメンバー5人。二つ名は【白騎士】戦い方はともかく守りを重視していて、仲間を守ることを一番に考えているタイプだね。まあ、本人が元自衛官だったこともあるんだろうね」


【白石 慎:45歳:白騎士:第10位】

白い鎧と仲間を守りながら戦うその姿から呼ばれる二つ名

基本的には6人パーティで行動していて、正義感にあふれている中年男性

若いうちに自衛隊(迷宮探索隊)のリーダーとして潜ったが、現代兵器が殆ど意味をなさず撤退することに至ったが、半分は撤退途中で死んでしまったらしい

以後、探索者協会発足後、迷宮に潜るために探索者となり潜り続け、2年程前にSランクとなった


「じゃあ次ね。珱霞君もご存じ。我らがリーダーこと、『深芭・リオナ・ブランフィード』ここのリーダーだね。二つ名は【聖女】だけど、戦い方は僧兵と言った感じかな?」


【深芭・リオナ・ブランフィード:21歳:聖女:第9位】

見た目と回復魔法を使えることから二つ名は聖女となった

しかし戦い方はメイスを振り回し戦うという、僧兵、蛮族のようでものである

4年前にAランクへ至った際にはAランクの立場は金で買ったものだと騒がれていたが、本人の実力と翌年にSランクとなり、早々とトップランカーへと成りあがり、最年少を更新されたことにより騒ぎは小さくなった

2年前に地平の蒼穹(イーグル・ホライズン)を設立

実力で成り上がり、現在では日本最強のクランと言われている


「次は『(ワン)深緑(シェンリュ)』中国人だよ。二つ名は【鐵扇(ティーシャン)】」


【王 深緑:29歳:鐵扇:第8位】

(迷宮産)黒鉄の扇を武器として戦う

特殊な武器を使ってはいるが実力は高く9年ほど前にSランクとなった

当時は最年少だったがリオナに最年少記録は奪われた

中国最強クラン『黒鉄騎士団』の副リーダー(正式名称は淳が忘れてしまったため日本の漢字かつ読みで)


「第7位も中国人で『(わん)宇轩(ユシュエン)』第8位の深緑とは兄妹だよ。二つ名は【人間磁石】だよ。中国語って難しくて全然覚えられないよ」


【王 宇轩:31歳:人間磁石:第7位】

電気魔法と言うユニーク属性を操る

それによって鉄を操り攻撃することから人間磁石と呼ばれるようになった

深緑と同時期に探索者となり同時にSランクへと上がった

実力は深緑よりも高かったため『黒鉄騎士団』を設立し、リーダーへと収まった


「第6位は『アナスタシア・アリナ・イヴァノフ』ロシア人で、二つ名は【縁の魔女】だよ」


【アナスタシア・アリナ・イヴァノフ:32歳:緑の魔女:第6位】

緑魔法と言うユニーク魔法を使うと言われている

植物を操るとも風を操るとも言われているが、審議は確かではない

実力は高いが、あまり表舞台に立たない人間としても有名である

10年前にSランクとなった


「第5位は『オリバー・スミス』オーストラリア人で、南半球で唯一のランキング上位者だよ。二つ名は【花火職人】だってさ」

「ああ、そう言えば、これも教えておくぞ。ランキングで上位者と呼ばれるのは1000位以上の者たちだ。アフリカの方はあまり探索者協会に加盟しているところが少ないし、南アメリカの方は大抵上位者になるとアメリカに行くから、南アメリカで上位者は少ないんだ」


 久しぶりに話した櫂だったが、その情報は知らなかったの助かった。


【オリバー・スミス:38歳:花火職人:第5位】

花火作成と言う特殊なスキルを持っていて、何故かそのスキルで特殊な砲弾を作り出す

遠距離広範囲の物魔混合型だが、魔法は砲弾を放つときの種火として使っているだけである

攻撃力と言う一点で言うのであれば、トップランカーでも3本の指には入ると言われている

7年前にSランクとなった


「次は4位だね。『アメリア・(フレディ)・ブラウン』アメリカ人で最大魔攻力マジックアタックホルダーだよ。二つ名は【爆炎の支配者】魔法攻撃だけならば最強の魔法使いだよ。私は尊敬できないけどね」


【アメリア・F・ブラウン:31歳:爆炎の支配者:第4位】

爆発魔法を操る魔法使い

淳によれば、魔力を垂れ流して適当に魔法を使っているだけだという

大雑把な性格で普段から垂れ流すレベルの魔力を、適当に詰め込み爆発させている

パーティやクランには所属していない

6年前にSランクへ至った


「次は3位『空音(カラネ)黒沢(クロサワ)』日本生まれの日本育ちだけど、Sランクになる1年前にフランスの方に行って戸籍を取ったから、今はフランス国籍だよ。二つ名は【忍者】だってさ」


【空音・黒沢:37歳:忍者:第3位】

高い物理攻撃力と姿を消す能力で戦う、暗殺者型の探索者

フランスの『忍者研究会』と言うクランに所属しているが、基本はソロで潜っている

7年前にSランクへと至った


「次は第2位『シャーロット・N(ノエル)・ガルシア』アメリア人。現1位が現れるまで15年以上最強と呼ばれていた探索者。元の二つ名は【人類最終兵器】今の二つ名は【血を操る者】」


【シャーロット・N・ガルシア:43歳:血を操る者:第2位】

血魔法と言うユニーク属性の魔法を使う

自分の血液や死んだ生物の血液を自由に操れる能力で、形も自由で硬度も密度を操ることで何処までも硬くすることが可能

16年前からに世界最初のSランクとして名をはせた


「最後に第1位。『カシュア・T(ティファニー)・ブランドール』アメリカ人で、二年前に突如現れた世界最強の探索者。魔法攻撃、物理攻撃、物理・魔法防御、どれを取っても最強クラスであると言われているよ。二つ名は【最強】」


【カシュア・T・ブランドール:18歳:最強:第1位】

戦い方は特に決まっておらず、自由奔放に戦いながらも戦い方は綺麗であると言われている

魔法攻撃力でこそアメリアに劣るとされているが、アメリアと違い最低限の魔力量で高い火力の魔法を放っているので、アメリアと同じように魔法を使った場合どうなるかは分からないとされている

2年前にSランクとなり、その翌月には最強と呼ばれていた。


「以上の10名がトップランカーたちだよ。何か分からないことはあったかな?」

「いえ、分かりやすい説明有難うございました。それと、櫂さんがそこでむくれていますけどいいんですか?」

「ん?ああ。その内機嫌は戻るよ。それじゃあ、次は‥‥」

「パーティの制度について教えましょう」

「ああ、そうだね。珱霞君はパーティって組んだことある?」

「いえ…ああ、一度だけ組みましたね。でも、この間の防衛戦の時でしたので」

「防衛戦…ああ、氾濫ね。あの時一緒にいた魔法使いの子と組んだの?」

「ええ。一時的でしたけど、氾濫自体どのような物か分かっていなかったので正直かなり助けられました。本人の実力もかなり高い方でしたしね」

「まあ、あそこの中だと突出して強かったのは確かだよね。魔法の使い方も力任せでもないし、なるべくして強くなったんだろうね。まあ、今後どこまで成長するのかは分からないけど」

「魔法使いの場合は大抵パーティを組まなければいけないから、独り(ソロ)のままだとどこかで躓く可能性はあるわね」

「魔法使いが一人でAランク以上の迷宮に潜るのはかなり難しいからね。私も流石にソロで潜るのは難しいかな。20位までならいけるかもしれないけど、それ以上になると罠も増えるし敵の数も増えてくるからかなり難しいな。Bランクでもソロで最下層まで潜るのは難しいよ」


 ああ、魔法使いの場合は防御力も物理攻撃力も他の職業に比べて圧倒的に弱いから、ソロで潜ろうとすると囲まれた時に対処する方法が無いのか。それに、魔法に耐性を持つのが相手だとジリ貧になってしまうだろう。

 実力でだけ言えばBランクのボスを倒せたとしても、Bランクの最下層のボス部屋に辿り着くことができないのだろう。珱霞の場合は魔法も物理も鍛えているので、将来的にはソロでも十分に戦えるようになるだろう。ここが魔法剣士や魔剣士と呼ばれるものと純魔の大きな違いだ。

 なお、リオナの場合には魔法による攻撃方法がないので、逆に物理に耐性を持つやつに対して苦労するだろう。まあ、物理攻撃力だけでも十分に威力が高いので、物理無効でもない限りはどうにか出来るだろう。


「まあ、彼女のことは置いておくとして、次は剣の訓練を始めるとしようか」

「ええ!?次は魔法じゃないの!」

「魔法は庭で練習できるわけがないでしょう。じゃあ、外に出ましょうか。あと、これをどうぞ」

「木剣ですか?」

「ええ。私の場合は片手剣ですが、あなたはどうしますか?」

「僕も片手剣で大丈夫です。大抵の武器は使えますけど、片手剣以外だと短剣と竹刀、木刀くらいしか使ったことないので。何を使っても同じだと思います」

「まあ、そうですよね。では、私と同じこれを使ってくださいね。外に出ましょうか」


 珱霞と櫂は外に出て訓練を始めた。

 櫂の動きは珱霞のものよりも圧倒的に早く、そして鋭かった。珱霞の動きの一手先を読んでいるような動きで攻撃を回避し、カウンターを放ってくる。攻撃方法はそれ一つだけだが、圧倒的な実力でそれを成立させていた。

 珱霞も徐々にカウンターに対しては慣れてきたが、元のスペックが違い過ぎるせいかどれだけ反応できたとしても、それよりも早い反応で対処されてしまう。

 その状態で訓練を続けていた。


■■■■■

Side.櫂


「どうした?この程度か。この程度じゃ永遠に私達には追いつけないぞ」


(こいつの吸収力の高さは何だ?一手前と同じ方法でカウンターをするとそれには対処してくる。ステータスの高さでカウンターを成立させてはいるが、下手をするとこのまま押し切られるかもしれないぞ!?)


「今度はこっちから行くぞ!」


 櫂はこのままではカウンターに攻撃を合わせられると少し焦りが出てきたからか、守り一辺倒から先に攻撃を仕掛ける方法へと戦闘方法を変更した。


「くっ!実力差がデカいのは分かっていましたが、ここまでとは思ってもみませんでした」

「さっきまで見せていたカウンターを返されるとは思ってもみなかったよ!」


 珱霞は先程まで櫂の使っていたカウンターで攻撃を返していた。

 流石の櫂もついさっき相手が使っていただけのカウンターを、見様見真似で完全模擬をしてくるとは思ってもみなかった。

 櫂もその可能性を考えていなかったわけでは無かったが、流石に完璧に真似をしてくるとまでは予想していなかった。珱霞のことを甘く見積もっていたわけでは無い。それどころか、逆に過大評価だと思うくらいには高く見積もっていたつもりだった。

 それでも珱霞の実力はその評価よりも高かったのだ。そうであるならば、もう一度評価を改めねばならないだろう。


 櫂は強敵と戦うときに相手を過大に評価する癖がある。

 どれだけ強かろうと、逆にどれだけ弱かったとしても、自分よりも強いと考えて評価する。流石に珱霞のことを自分よりも強いとは思ってはいないが、技術だけは自分と同等以上と考えていた。しかし、その評価では足りていなかったようだ。

 技術は自分よりも高い。それは少し間違っていた。技術は自分よりも高くなる可能性(・・・)がある。否、可能性ではなく確実に超えてくるだろう。流石にたったの1日程度で越えられるわけでは無いが、1月もあれば軽く超えてしまっているだろう。


「これも弾くか」


 数太刀ほど交えたところで、櫂は一つ珱霞を試すことにした。

 ここまでは、剣道で言う所の型だ。それも、流派に関わらず共通している部分だけで戦っていた。勿論、カウンターに関しては自分の技を使っていたが、攻撃では通常の降りおろしなどしか使っていなかった。


「少し本気を出すとしよう

『一を以て十を征す。我が振るうは一太刀の刃なり』【白波(しらなみ)流一ノ剣:(ごう)】」


 一見するとただの振りおろしにしか見えないが、インパクトの瞬間に全ての衝撃を逃がさずに爆発させている。自分でも何を言っているのか分からなくなってきているが、兎も角刃同士がぶつかるタイミングで相手に対して大きなダメージを与えていると考えればいい。正確は武器にダメージを与えているだけなのだが、それは置いておく。一応相手にも大きなダメージが入るはずだからだ。


「【見様見真似(なんちゃって)富嶽(ふがく)流:龍流(たきながれ)】」


 しかしその剣は櫂の思惑とは外れ、珱霞によって受け流されることとなった。


「な!?『十を以て豪となす』【白波流二ノ剣:(さい)】」


 櫂は驚き、力加減を誤ったことを後悔しつつ、珱霞の持つ剣身の砕けた木剣を傍目に見ながら珱霞に声をかけた。


「珱霞だったよな。最後のは何だったんだ?突然どこかの流派の技を混ぜてきて。習ったことは無いんじゃなかったのか?」

「ええ。剣道も剣術も習ったことはありませんよ。最後に使ったのは、動画で上がっていた富嶽流を見様見真似で使ったものです。正直上手く使えているのかも分かりません」

「ああ…まあ、今日の吸収力を見ている限りでは、動画を見て覚えたというのもあながち嘘ではなさそうだな。まあ、いい」

「は~い。2人ともお疲れ~。じゃあ珱霞君は明日の11時に鹿島迷宮前に集合ね。明日は魔法の訓練だから期待していてねぇ」


 突然入ってきた淳に驚きつつも、淳の手にあるタオルと水の入ったコップを見て納得した。結構適当に見える淳ではあるが、実はかなりしっかりしているのだ。まあ、本人は否定しているのだが。


「分かりました。では、明日はよろしくお願いします」


 珱霞がそう応え、櫂に訓練のお礼を言うと中へと戻っていった。その間に櫂と淳も荷物をまとめ家へと帰っていった。


最後までお読みいただき有難うございました


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