議事録『ダンジョン』~このダンジョン創った奴絶対頭オカシイ~
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幕間。ダンジョンの秘密。
ダンジョン。
それは大地に染み込んだ瘴気が固まった物が根幹となり発生し成長していくというのが定説であるが、本当なのかさえ詳しい事は全くわかっていない………と後の世には伝えられている。
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「地下に神殿を沈めたら、大地の浄化捗りそう」
「そりゃ神殿は聖域(浄化結界)にあるけど、かなりの数沈めないと焼け石に水でしょう。それに全神殿沈めたら人間達も黙って無くない?」
「でも、汚染が進んでるから浄化は急務だ。いくら下等な人間でもそのくらいは理解するだろう?」
「地表を覆う魔素を収束して集めるシステム構築しよう。拠点となるポイントに集中させたら神殿全部沈めるより効率的だ。効果を証明したら納得するだろう」
「総本山が程よくバラけてるし各大神殿丸々浄化設備として強化すればなんとか大陸全土をカバーできるから全部使わないで済むよ。でも魔素だけ抜いても瘴気残るよ。一緒に集めてから分類しなきゃ~あー浄化式多次元構築でも大神殿でもキャパ足りなくないか」
「集めた魔素をシステム運営に取り込む。浄化より流用の方が効率がいい。多次元式は美しくない。却下だ」
「制御システムに自己成長プログラム組み込んどけ、勝手に拡張するから」
「魔素は管理に使えるけど瘴気はどう使うよ?集めても次元ちょっと歪むし、生物には悉く有害。廃棄も出来ない」
「使い道限られてんね。浄化式だと100年くらいで式が劣化する。濃縮すればまだなんとか長期的に使えそう」
「何に?」
「出来るだけ発動に時間かかる奴がいい。効果は問わん。うるさい神達にまたぞろ文句を言われては敵わんからな」
「なら魔王召喚陣だ。起動値まで貯まるのに1万年くらいかかる。さすがにその頃は我らも生きておらんだろう、起動したらしたで神がなんとかすると思う」
「なるべく瘴気をふんだんに使うややこしい陣作ろうぜ」
以下専門用語が飛び交う判読不明な会話が続く。
これが『黒の終末』以前の世界で超文明を築き上げた文明の担い手ハイエルフの言葉である。
しかもハイエルフの中でも優秀を飛び越えて頭おかしい奴等を集めた『頭脳集団』のダンジョン創造会議の議事録なんて誰もが信じたくないだろう。
彼らは、浄化の為のダンジョンを稼働させたのはいいが、浄化しきる前に大陸を埋め尽くす程に蔓延した魔素に、異界の邪神がホイホイされた例の『黒の終末』でまとめて滅んだ。
邪神は魔素を食らい尽くすと満足して去っていった。その存在が放つ波動だけで地表の生物の9割が死滅。
なんとか生き残ったのは地下に落とされた神殿の従事者とちょうどダンジョンに挑んでいた冒険者と、わずかな時間にダンジョンに逃げ込めた付近の住民のみ。
さらに1万年かかる規定量の瘴気が邪神来襲の余波で5000年早く貯まった。
「あれは本当に悪夢だった………」
あの頃を振り返る神は大体がそう呟くそうな。
ハイエルフ達が、心のままに知的好奇心を欲望の赴くままに叡知の限りを尽くし文明を加速させた結果。
人類はその恩恵に溺れ、大地は荒廃し、高度な文明を支える根幹となった魔素に地上が汚染されて魔獣が大量発生し、人々の魂の腐敗から地に負のエネルギーである瘴気が満ちた。
これに怒った神々がハイエルフ達に責任を取らせようとした結果。
何故か、現し世のマイホームである大神殿が一夜にして沈み、巨大なダンジョンにされた。
意味がわからない。
さすがに文句(物理)を言おうと立ち上がったら邪神が襲来しハイエルフごと、生物はほぼ塵になった。
一部の神が「邪神グッジョブ!!」と叫びかけて睨まれていたが、それよりも甚大な被害に誰もが言葉を失った。
崇めてくれる者を失った諸々の神達は、多くは名前を失いさ迷う事になる。
かつては同等の力を持っていたとしても、偶々神殿を沈められて信者を残せた7柱の神の眷属となって生き残るしかなかった。
いにしえの時代。ここはラヴァデウスの総本山がありとても栄えた神殿都市であった。
今は面影さえない、辺境の街。
当時、シェルターだったダンジョンがじわじわ成長し、危険度が上がり人が住めない魔境と化すわ、AIみたいなのが魔素や瘴気を求めて本体から子株を株分けするみたいに各地に散ったせいで世界にダンジョンは溢れている。
貯蓄してた瘴気が満タンになって瘴気が溢れてきて、封印された。
本当はもっと大きなダンジョンだけど、8割休眠状態にラヴァデウスが抑えてたから、チンピラーノさんが来てくれて本当に喜んでる。




