カルム商会
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ホットドッグの屋台を見つけ食べながら朝の街を歩いた。コーヒーが欲しいところだけど紅茶しかないらしい。
コーヒーロスなら耐えられるけど、いつか米味噌醤油に餓えて泣きが入るかもしれないと思う、アイ・アム 日本人(前世)。
カルムさんのお店は一応大通り沿いだが、中央からはずいぶんと離れた所にあった。
まだ商会を立ち上げて数年の新進気鋭とみた。
お店は古道具屋。
各地で仕入れた不用品を買い取って直したり、リメイクしたりして売るリサイクルショップ。
こじんまりとしているが、たくさんの商品が並び見ているだけで楽しいし、入り用でもないのになんか欲しくなる。
「カルムさんのセンスが光っている、よいお店ですね」
「いえいえそんな……」
誉められて照れるカルムさん可愛い。朝から尊いものをありがとうございます!!
「チンピラーノさん、夕べミリーナさん達に会ったんですってね! いいなー今度、俺の彼女も紹介するんで一緒に飲みに行きましょうよ!」
ルカスさん彼女いるんだ! リア獣だなぁ。
私お邪魔じゃないかしら?
………何故だろう、あんなに可愛くはにかんでいたカルムさんが、微妙にしょっぱい表情になっている。
手元の壺をきゅっきゅっと磨きながら「………爆発しろ」と小声で毒を吐いていた。
あーあー、仕事に熱中してると色々出会いとかなくなりますもんねぇ!
私も前世でぼっちだったからリア充爆発しろって唱えました! 超わかります!
カルムさんにラヴァデウスの祝福がありますように。恋愛成就の本家本元のプリーストがお祈りしますね! 南無南無。
「カルムさん、私今財布を探しているんですがおすすめはありますか?」
「財布ですね、こちらに」
硬貨しかない世界なので財布は巾着のような物が多かった。
カルムさんのおすすめは、布が丈夫で巾着の紐に木彫りのストッパーがついてるちょっと大きめサイズの物だ。
まぁ、リムーブカースの儀式でいただいた金貨、目の前で使ってお釣りの大量の銀貨そのまま背負い袋に突っ込んだの見られてたしね。
「これもおすすめですよ~」
「それは!」
バックヤードにいたルカスさんが持ってきたのは、手のひらサイズの赤いがま口の財布。銅貨なら結構入りそう。
「これパチッと開け閉め出来るんで買い食いするとき便利なんです! こうやって首から下げるのがおすすめっす!」
長めの紐をつけてポシェットにしてくれたけど、私のトゲトゲ黒コートには合わないのでは?
いやしかし、がま口は可愛くて好きだしな………うーん悩ましい。
「チンピラーノさん、服の中にしまっておいて買い物の時だけ、さっとだせばよいのでは?」
私の葛藤を瞬時に見抜いたカルムさんの援護射撃により、二つとも購入決定です。
商売上手ですな! 良いものが買えて私も嬉しい。
背負い袋から銀貨と銅貨を選り分けて巾着とがま口に仕分けるの手伝ってもらったのでお代は色付けて払いました。ありがとう。大好きです。
「あれ、軽くなった?」
「魔道具ですから。多少軽くなる程度の魔法を付与しただけですが」
集めた古道具を、魔道具にリメイクってさすがファンタジー! カルムさんて凄い人だった!
「カルムさん素晴らしいです! アホみたいにファイヤーボール連発するお騒がせ魔女より、カルムさんみたいなお役立ち魔法使える人を私は尊敬します! 」
「そんな、いやぁ、………えへへ」
ギャンかわ。カルムさんて誉められなれてないのかな?
こんなに可愛くテレテレしてくれるんだから皆誉めよ? 激可愛ぞ?
「武器や防具に付与するような強い魔法は使えないんで、せいぜい古道具をちょっと便利に出来るだけなんですよ、私も、チンピラーノさんのトゲトゲのような凄い付与が出来たら………」
トゲトゲ魔改造バレてたーーーー!????
「わかるんですか?」
「あ、いえ、凄い魔力を感じますが、どういったものかは想像もつきません」
「コネを紹介してもらった、ちょっと普通じゃないとこの技術なんですよ」
人差し指を口に当てる。
太古の神が封印されたダンジョンイベントで、神代の武器屋と交渉出来る権を得ましたって説明しづらいんです。
カルムさんは口を押さえたポーズでコクコク首を縦に振りまくる人形みたいになってしまった。ごめんなさい脅すつもりは………
カルムさんの使える魔法は、『ちょっとだけ軽くなる』とか、服飾関係だと『虫に食われにくい』とか『汚れにくい』とか本当に微妙だけど地味に役に立ちます。




