第四十五話
月曜日の朝が来てしまった。学校に行かないといけない。
昨晩は午前一時ごろに急に目が覚めて、それから眠れなかった。またあの“嫌な想像”が頭の中を占領してきたからだった。
「もう嫌っ、はぁ~」
大きな溜め息をついて布団に潜った。
それから六時間弱の間、頭のフル回転が止まらかった。パソコンでもう一度、宇宙の事を調べたりしたが圧倒される事はなく、ずっと“嫌な想像”が頭の中で暴れていた。
苦しんでいるうちに時計を針は六時五十分を指していた。気分が鉛のように重くなった。
私は目を瞑って考えた。昨日は宇宙の事を調べて私は圧倒された。常識を超えるような感覚があって確かに圧倒された。そして、クラスメイトからの“嫌な想像”がループするという自分の悩みは、ほんの小さな事でしかないと思った。どこかへ吹き飛んでいったと思った。
でも宇宙は宇宙、現実は現実。どんなに小さな悩み事でも現実世界では大きな壁となって私の目の前にあった。学校に行けばどうなるのか容易に推測ができる。私の心は傷つけられる。気まずさのストレスで心が圧迫されて苦しくなる。フラッシュバックとともに、心の中の古い傷が疼き出した。小学生の時のようにイジメにあうに違いない。歯を噛みしめて、涙が出そうになった。クラスメイトが怖い……。
「私はみんなの事が嫌いです」
と言いたかった。
私は“嫌な想像”に対して想像をした。私なりに考えて導き出した苦肉の策を想像した。
すると、目には見えない波動の地平面から微粒子の流れが、私の心の傍をたおやかに駆け抜けていった。
そして、大粒の涙を流した。
頭の中にあった“嫌な想像”は跡形もなく消え去っていた。心の中は大粒の雨が上がった後の空気のように澄んでいた。もう何も怖くはない。私は学校に行く決心をした。
HSPである私は、これからも人間関係で心が傷つく事が多いと思う。
余計な事を考えすぎて心が疲弊する事が多いと思う。
劣等感や人間からのストレスで心が辛くなる事が多いと思う。
でも、HSPなりにこの生きづらい世の中を頑張って、私は生きていく。
私は心の中の自分にそう語った。
終




