掟とは?
人は皆平等だ。
日本人の大半の人々が信仰している宗教を開いた、シャカ様はこのようなことをおっしゃっていた。
しかし、それは、間違いだ。裕福な家族のもとに生まれた赤ちゃんは何不自由なく暮らせる。
逆に貧乏の家に生まれた赤ちゃんは苦労し、育つ。
まあ、どちらが幸せかは俺にもわからなかった。だが、今ではわかる。当然金持ちの子の方がいいと。そう感じたのはああ、確か20年前の事だった。
(今日から新しい学校楽しみだな明石。)
(うん。)
不意に声をかけられたので思わず無愛想な返事をしてしまった。こいつの名前は凜道。保育園からずっと仲良しで、家も近い。まあ、いわゆる幼なじみって奴だ。
(おいなんだよ。愛想ねえなー。てか今日は入学式何だから気合いいれてこうぜ。)
(そうだね。)
そう。今日は実力権力主義学校の入学式だ。最初凜道からこの学校に行こうと言われたときは断ったが、パンフレットを見たときに、この学校に運命を感じた。しかも、うちの中学の美女。高島さんがこの学校を受けると聞いたのが決め手になった。
しかし、一番気になったのが、実力権力主義学校の掟だ。
第一に
組こそがすべて。
第二に
権力には逆らうな
第三に
教授以外、大人はこの学校には入れない。
第四に
この学校の外には許可証がないと出れない。
第五に
この学校の情報をもらしたものは
というものだった。
続く