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ゆめの中


 目覚めると周りは緑に溢れていた。

 どこだここ。

 起き上がって辺りを見回すと、木がずらずらっと密集していた。どうやらここは森の中のようで、あたしがいるところは少し開けていて広場みたいになっていた。

 とりあえず髪と服についている土を払った。……つもりだったが何故かよごれはついていない。

 疑問に感じたが、考えたところで答えが出るわけではないので考えないことにした。

 そしてここにいても仕方がないので前に進んだ。自分がどこにいるか分からないし、どの方角に進んでいいかも分からないので、目前の方向に進む。

 ぽちゃん、と突然左のほうで何かが水に落ちる音がした。

 別に目的があって歩いているわけではないので、気になったそちらへ足を動かす。

 いくらか歩くとそこには池があった。公園の砂場くらいの大きさの池。

 あたしが近づくと、急に水面が盛り上がり、何かが出てきた。

 いや、何かじゃなくて、女の人。白い布をきれいに縫い合わせて羽織っている。金髪で、童話に出てくる女神様みたいだった。リアルで見ると、寒そうってのが第一印象。

「あなた」

 女神様っぽい人があたしに呼びかけた。

「何?」

「あなたがこの池に投げ込みやがったのは、金の吉野ですか、それとも銀の平助ですか?」

 投げ込みやがった、って。ガラ悪っ! 想像してたのと違う。現実こんなものなのか。

「それしたのあたしじゃないし。金と銀あわせたらスケベじゃん。や、これ正直に答えたからって、普通のスケベいらないからね?」

「分かってます。これは単なるジョークです」

 淡々とした声で言う女神様(仮)。真顔で言われても困るんだけど。

「単刀直入に申しましょう。あなたはこれまで人の何倍も嘘をつき続けている。これは人間にとって由々しき事態です。このままではあなたは地獄行き確定です。これは何とかしなくてはなりません。よって」

 ふぅ、と息を吐いてあたしを睨む。

「今後一切の嘘をつくことを禁じます!」


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