プロローグ
ぜひプロローグと1章だけでもいいので読んでください!
酷評でもいいので感想くださるとたすかります!><
「り、理科が自殺した…?」
それは1月中旬のこと。
幼馴染のその名を、翔平が口にした時、俺は笑いを堪えられないかと思った。
恐ろしいほど何もかも上手くいくもんだ。
幼稚園、小学校、高校、そして大学まで一緒に進んだ仲だった。
それなのに俺は、あまりにも簡単にその事実を受け入れた。
いや、正確には受け入れられて当たり前なのだ。
俺が彼女を自殺に追いやったのだから。
翔平の瞳から涙が溢れる。
とりあえずここは慰めるフリでもするべきなのであろうか。
俺はポケットの中のスマホを無造作に握りしめ駆け寄った。
電車の中、スマホの画面を覗かれて嫌だと思った経験はないだろうか。
スマートフォンが急速に広まった昨今、誰しも一回はこのような経験があるのではないかと思う。
恥ずかしいサイトを見ている訳では決してない。
それなのに気分のよいものではない。
だから満員電車ではスマホの使用を控える方も多いであろう。
また逆に目の前でスマホを使っている人の姿が目に映ったら、ついその画面を覗き込んでしまう方も多いのではないだろうか。
別に具体的にその人の中身を詮索しようとしているわけではない。
しかし人間というものは不思議なもので、目の前にスマホがあったら覗かない訳にはいかないようだ。
まことに悲しい性である。