表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/12

第3話「刃傷沙汰は勘弁です」






「その勇者は救いを求める者には救いを、絶望にくれる者には希望を与える神のごとき・・・」


「なんか陳腐ですね」


「まったくですね、その設定がまさに紙です、薄っぺら過ぎます」


「スーウィンさんって言うこと結構キツイですよね」


「え、何かキツイこと言ってしまいましたか?」


「・・・・・いえ、別に」





 天然怖ぇ・・・









   *   *   *









「やっぱり最初は賄賂から攻めていくべきだと思うんですよね」


「わー、さすが魔王様の右腕やること黒ーい」


「・・・刃傷沙汰にならないようにと思った結果だったんですが」


「すいません、一度己の心を見つめなおすべく滝に打たれてこようかと思います」


「魔王様の右腕と考えると黒い発想から出た方がいいのかもしれませんが・・・」


「いえいえ、あなたはそのままでいてください。黒いのは私一人で結構です」





スーウィンさんの言った『賄賂』という言葉にこの人は魔王様の右腕だったんだなー、実はすげぇ黒ー、とか思っていたらどうやら血を流すのが嫌だっただけだという・・・


あぁ、己の心がなんと薄汚れていることか。


視界が一瞬ぼやけたのは気のせいか。





「というかそもそも私たちは関係してないしそれを伝えたら帰ってくれるんじゃないですかね、

相手は勇者で神って言われてるぐらいなんですし」


「勇者だからこそ引けないと思いますけどね、民の期待も大きいですし私達は魔王様の部下ですから」


「ははは、ですよねー」





こちらを信じるわけがないかと溜息をつく。


でも実際に魔王様が私達に人攫いだとかそういうことを命じたことはないし、命じられた覚えもない。


まぁ、魔王という肩書はそれだけでマイナスのイメージを抱かせるのだろうと思ってはいるが実際に

それを体験すると少し複雑でもある。


・・・ほんとにしてないんだけどなー・・・





「まぁ、とりあえず脅かしたら良いんじゃないですか」


「脅す・・・それで簡単に引き下がってくれたら良いんですけどね」


「やれることはやってみましょうよ」


「ですね、やりましょうか」





『とりあえず、血を流さない方向で』













 魔王様御一行の特徴


 法には触れません







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ