9話
盗賊っぽい人達に襲われたが全員捕縛した。
「どうせ処刑されるんだ……殺してくれ」
「いやよ。何で……今まで殺人とかしたの?」
「殺しはしない。今まで掏り程度だ……今回は貴族っぽい馬車が見えたから……」
「そう。何か理由が有るの?」
「食うためだ。……だとしても貴族には手を出すべきではなかった。こんな強い護衛が居るなんてな」
「護衛!?私は貴族の子よ」
「え?……貴族は平民に戦わせるのではないのか?」
「戦える人が戦うって考えてる私は甘いのかな?」
「甘くはないと思いたい。そういう貴族に増えて欲しいな……」
何故か彼らは諦めた表情をしている。
私は父に向かって話した
「お父様!この人達を雇えませんか?」
「雇う?本気で言ってるのか?」
「嘘は言いません。彼らは生きるために盗賊になった。で、我々は生きるために魔獣と戦う……兵士として雇えば解決しませんか?」
「盗賊たちに武器を持たすのは危険だ」
「確かにそうですが、教育次第では無いですか?兵でも逃げだす者も居ますし」
「……この子は君たちを殺したくないみたいだ。うちの領内で兵士として戦う気は有るか?」
「我々はこの人に勝てなかった……そんな我々でも使ってくれるというならそれに応えたい」
「ここに家族は居ないのか?」
「何人かは居るが……連れて行けるのか?」
「当然。働いてくれるなら給金も出す。一緒に住めばいい」
「未遂だが襲って悪かった……でも襲った馬車が貴方達で良かった」
「そうだな。サクラではなかったら君たちは捕まって終わりだっただろうな」
「今度からサクラ様と呼ぶようにするよ」
「それはやめて……サクラでいいよ」
「ではサクラ隊長と呼ぶようにする」
「分かったわ。そこで妥協する」
こうして私に初の部下が出来た……?
その後土産も買い、後は戻るだけとなったが、元盗賊を雇う所だけが問題になった。
「貴族を襲ってきた盗賊を雇う……それは認められません」
「ではどうするのか?」
「彼等には処罰を与えます」
「では犯罪奴隷として我が領で働かせるのは?」
「それならば可能です。そうしましょう」
と言う事で奴隷となってしまったが、一定期間の労働が認められたら解放できるのは確認済みだ。
彼らとその家族を連れて移動したので行きよりも帰りは時間がかかった。
長い旅も終わり領地に帰ってきた。
「お父様、先生、やっと帰って来れましたね」
「サクラが人を増やしたから時間かかったのだがな」
「私もなんかここが故郷のように感じます」
「お父様……でも私は後悔しませんよ。先生もこのままここに移住します?」
「そうか、それより帰ってからの方が恐ろしいがな……」
「ここに定住するのも悪くないですね……」
帰り着いたのだが、父の言う帰ってからの恐ろしさと言う意味を知った……母は強い。
「襲ってきた人たちを雇った……?」
「雇ったというか犯罪奴隷として……」
「同じです!どうしたらそうなるの?」
「サクラが決めたから……」
「子供の言う事ですよ!!」
「そうだが、倒したのはサクラだ。そして彼らが処分されるのをサクラは望んでいない。彼らの家族を見たが……酷い生活だった……」
「そう、まあ雇ったというより助けたのね」
「そんな感じだ」
その後サクラが王と会った時の話しや、初代王の剣を預かった話をしていたらその日は徹夜になってしまったと後日お父様に聞いた。
私は疲れていたからすぐに寝たけど……。
そして少し経過し落ち着いてから私は正式に部隊を預かった。
父曰く
「初代王の剣を預かったのにただの学生と言うのも変なので、一つの部隊を預ける」との事だ。
今気付いたが私って戦士目指してる?あれ……貴族の子供で……
あっ!今思い出した……このゲームって……
高等学校入学前に王子と会って婚約するのだけど、何故か高等学校で悪役令嬢と呼ばれて追放されるかもしれない……。
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
ここまで読んでいただきありがとうございます。




