2話
何故か会話中に敬語を忘れて……
6歳の誕生日の午前0時、私の中に前世の記憶が大量に流れ込み激しい頭痛と吐き気に襲われた。
その日一日は頭の使い過ぎからか熱も出るし痛みで気を失うし大変だった……。
翌日目覚めた時は何が現実か頭が混乱していてよく覚えていないが、この日から私の話し方等が変わってしまい親に心配させてしまった。
今ある前世の知識を忘れないうちに少しでも役立たせたいのと、魔法を使いたい事、多分私には娯楽が少なすぎて辛い事の解決の為に父親に勉強を教えて欲しい事と、この世界の知識が欲しかったので本を希望した。どちらか一つでも叶えばいいな程度で言ったのだが意外にも家庭教師を雇ってくれるらしい。
確かに裕福そうな家だし、辺境伯って確か上位貴族だったと思う。でも普段の生活はそんなに贅沢とは思えない……。
でもせっかく家庭教師を雇ってもらえるならその分頑張って家のために頑張ろう。
それから数週間経過したが、まだ家庭教師の話は出てこない。でも私が我儘言っているのだから催促するのは間違ってると思ったので何も言わなかった。
少し話し方に慣れない事も有り親子の会話も減ってしまっていた……。
この世界に生まれてからの記憶も有るが、なんか違和感がありうまく話せない。
そして翌月、父に呼ばれたので向かうとそこには20歳位の若い女性が待っていた。
「初めまして。私は家庭教師として来ましたカルミアと申します」
「サクラ……この子が君の家庭教師として来てくれたカルミアさんだ。年齢は10歳ほど上だが中央高校を卒業した優秀な人だ。良く学ぶと良い」
「はじめまして。サザンカ辺境伯家令嬢サクラ6歳です。これから宜しくお願いいたします」
「……本当に6歳ですか?……私が6歳の時って……」
「サクラはな、誕生日辺りから急になんか大人っぽくなってな……」
「若輩者ですがよろしお願いいたします」
ここで何で少し子供っぽくない話し方をしていたのかと言うと、子供のふりで誤魔化そうとした方が違和感があり怪しまれそうで、逆に少し頑張って大人の様にしていると思われた方が良いかと思ってそうした。
その後は先生と二人で私の部屋で話すこととなった。
「今日から宜しくお願いしますね。サクラ様」
「先生?」
「何か質問ですか?」
「私は年下の生徒なので敬語や敬称は要りません」
「それは無理です。貴女は辺境伯家の人間。私は男爵家……身分差が有りますので」
「身分差ですか……私が何かしたわけでもないのに……分かりました。それと先ほど話に出た中央高校って何ですか?」
「中央高校って言うのは、多分貴女も入学する学校です。基本貴族の子息が通う高等学校。そこを卒業したら成人として働くことになります」
「その先の学校は無いのですか?」
「無くはないですよ、専門的に何かを学ぶのでしたら。一般的ではないけれど、高等学校の先生の弟子になるって人も居ますね」
「もしかしてその学校って婚約したりも……」
「恋愛の話はお好き?そうですね。在学中かその前から婚約してる家は多いわ。貴女も辺境伯と言う家に生まれたのだから婚約は早めに決まるかも……です」
「そうなんですね。あと魔法について聞きたいのですが」
「魔法?まあ有れば便利ですね。火属性なら暖炉に火を付けたり、水属性なら水を飲めたり……」
「カルミアさんは魔法は?」
「私には無いけど別に無いと生きて行けないとかではなく、有れば仕事に困らないという感じですよ」
「魔法で攻撃したりとかは?」
「まあ指先を火傷する程度の攻撃ならできるけど……」
「その程度なんですか?」
「逆に威力が有ったらとても危ないと思わないですか?」
「確かにそうです……が少し残念」
「昔は魔法で攻撃していたって記録も有りますが……ここの国の初代の王とか」
「それは気になりますね」
「ではその辺りの事を書いた本を読めるように勉強しましょうか」
「よろしくお願いいたします」
「まずはこの本を読めるますか?」
”平仮名”で書かれた本を出されたので普通に読んだ
「凄いですね……猛勉強してたのですか?……勉強して行けばそのうちこんな本も読めるようになれますよ」
「これは、誰かの冒険の物語ですか?」
「え?読めるのですか??」
「少し難しい漢字が使われてますが……」
「漢字って……漢字は学校に入ってから教わるのよ、普通は……」
「そうなんですか!?」
「最初はこんな若いのに家庭教師ってただの親バカかと思っていたのに……私より頭良くないですか?」
「それは無いかと。と言いますか、一般常識とかがまだ有りませんので」
「その年で常識を語るの?確かに私は高校で一般教養とか学んだけど……」
「では色々教えて貰えますか?」
「私の方が教えて欲しい。どうやったらその年でそこまで色々知ってるの?」
「これは……まあ偶然です?」
「疑問形なのね……まあそれはそうか。ごめんなさい、私が教わってどうするのって話ですね」
「まあ日々勉強ですから」
「……ねえ、中身私より年上よね?そうよね?そうであってほしい……」
「残念ですが私は正真正銘の6歳です」
「不公平を感じます……」
「そうですか?失礼な話かもしれませんが、今貴女が6歳だとします……何が出来ます?」
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
ここまで読んでいただきありがとうございます。




