13話
私は新しく知り合った人が困ってるのを放置できないと思い父に相談した。
「お父様、今日街中で飲食店の方が困ってたのですが、その方に協力するのは大丈夫でしょうか?」
「もう少し詳しく分かるか?」
「孤児院の卒業生たちが経営している店の仕入れを邪魔されているらしく、現在肉類が不足しているみたいなのです」
「そうか、それは問題だな……でもなぜ知った?」
「店の前で店長さんかな?が泣いていたのです」
「そうか……仕入れが出来なければ店は潰れるな」
「そこの店に肉を少量分けたら一品つくってくれて食べたのですが、美味しくて更に安価で提供していて……多分それで狙われたのかと思うのですが」
「食べたのか……まあ店として経営できているなら安全だとは思うが……貴族であることは忘れないように。毒や食べ慣れない物で体調を崩す事も有る」
「普通に食べ物を使ってるので大丈夫ですよ」
「話は分かった。正規の仕入れを妨害されているならこちらでも対処しよう。その証拠が必要だが。あと多少の協力は個人としてする分には問題ない」
「部隊を使っては駄目ですか?」
「個人的に皆で協力するなら構わない。但し仕事として行ったら話は別だ」
「難しいですね……」
「まあサクラには仕事としての任務はまだない。少し肉を獲る事、それを店に渡す事くらいは黙認する。孤児たちが働いているんだ協力するのは悪くないと思う。ただもしかしてその店自体に問題がある可能性もある。そこは私が判断する」
「分かりました」
翌日以降、私は部隊に状態を伝え、肉の一部を貰える事になった。その対価として毎回何人かを店に連れて行き食事をする事と決めた。
「それなら今日から大きめの獲物がいいな」
「そうだね。大きい肉なら助かると思うよ」
「何か所かに罠を仕掛けている。これに引っかかってくれてたらいいが」
数匹のウサギ程度は獲れたが……
「もう少し欲しいね……」
「まあそう思っても相手次第だから」
「そうね……なんかそこの森の奥から久々に気配感じるけど……」
「もしかしてまた魔獣?」
「可能性あるわ」
「見てきます」
一人の兵士が走って向かった……
「狐のような魔獣です」
「魔獣か……罠では捕まえられないよね?」
「多分無理です」
「このまま放置するには危険だし……誰か一人お父様に報告に行って。私はここで見張っておくから」
「分かりました」
一番足が速い兵が行ってくれた。とりあえず街に来ないか確認しておかないと……
「このままではこちらに来ますね」
「では少し下がろうか」
でもこの時移動の音でこちらに気が付いたみたいで全速で向かって来た。
私は魔法で水球をつくりいつものように魔獣の顔付近を覆った。
魔獣は呼吸が出来なくて苦しんでいる……私は預かっている剣を使って魔獣を切った。
「魔獣は討伐したが……後ろからも来てる!」
もう一頭猪のような魔獣が来ていた。
「あれは足が速そうだし撤退しながら様子を見よう」
狐の魔獣を魔法で収納しゆっくり下がって行ったが簡単には逃がしてくれなかった
「敵が全力で突撃してきます!」
猪でも早いのにそれが魔獣化した生き物だ。その速度は一般的な車以上に速い。
「魔法は間に合わない……剣で戦うわ」
私は体を魔法で強化し初代王の剣を持って全力で近付き急所を刺した……
魔獣は少しの間苦しそうに暴れたが、すぐに倒れた
「勝ったみたいね!」
「今日の戦果は魔獣2頭……」
そこへ父の部隊がやってきた。
「魔獣が出たと聞いて来たが……猪の魔獣か?」
「それだけではなく狐の魔獣もです」
「2頭もか……こちらから攻撃したのか?」
「2頭共にこちらに気付き襲おうとしてきたため攻撃しました。我々は街に出てこないように警戒していただけです」
「それなら防衛のために仕方なかったと言う事だな。……でもこんなに簡単に魔獣を倒したら魔獣を皆が弱いものと勘違いして逆に教われないか心配になるよ」
「そうですね。魔獣に勝つには最低限1部隊の完全武装した兵が必要と噂を流しておきましょうか」
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
ここまで読んでいただきありがとうございます。




