11話
皆は今回の魔獣退治で解雇されると思っていたみたいだが……どうなるか分からないしとりあえずの反応を見よう。
皆の居る所まで戻ってきたが、想像通り私が背負っている魔獣が注目されてるみたいだ。
皆がこちらを見ながら何かを話している。その中からお父様が出て来た。
「サクラ……その背負ってる大きな動物は何だ?」
「魔獣です」
その瞬間周りが騒がしくなってきた。
「それは何処にいた?」
「直ぐ近くです」
「何故報告してこなかった?」
「仲間が襲われそうだったので、魔法で攻撃しました」
「そうか。でもな、貴族としては戦うよりも生き残る事も大切だ。サクラは兵士では無いのだから」
「そうですが、私は王から剣を預かってます。魔獣相手に戦える武器が有り仲間が危険なときに私は逃げられません」
「……その剣はどうだった?」
「魔獣が簡単に切れました」
「そうか……伝説の武器は本当に有ったのだな。使えるのが少し羨ましく感じるよ」
「伝説の武器なのですか?」
「初代王のツバキ様は魔法と剣でどんな魔獣にも負けなかったそうだ」
「そうなのですね。……私は全てに勝てる等とは思ってませんが、仲間が危険ならば……」
「一応な、彼等には戦闘を避けるように言ってあるのだ……その命令を無視したことになる」
「避けられない事態でした。私が独断で戦闘を始めました。皆は止めてくれましたよ……これでも命令無視になりますか?」
「……それは本当か?」
「お父様に嘘は言いません」
「……普通はな人に責任を擦り付けてる貴族の子供が多いのだが……誰に似たのか……」
「彼らは悪くないです。戦闘中も私を守ろうとしてくれました」
「わかった。今回はサクラの独断で戦闘をした。サクラには何も言ってなかったから、責任者の私が悪いということだな」
「お父様は悪くありません」
「今回の事は事前に注意出来てなかった……魔獣なんてそんなに出て来るものじゃないのだけれどな。それと何時まで背負っているつもりだ?」
「どこに置いたら邪魔になりませんか?」
「この辺りならどこでもいい。私も魔獣を近くで見る機会など少ないから見せて欲しい」
私は背負っていた魔獣を下ろした。周りに人が集まってきた
「お父様、これって食べられないのでしょうか?」
「……食べられないと答えるべきかな……一応肉の中の魔力を抜けば食える。が、魔力が無くなるまで数日かかる。魔力が抜けるまで肉が固く切るのも大変だ。少し放置して干し肉にでもしないと食べられない。手間を考えると普通の肉の方が食用として優れている」
「そうなんですね……魔力……魔力か……」
「何かまた変なこと考えてないか?」
「私少し魔力が見えるのですが……この肉から魔力を抜けばいいのですよね」
「そうだが……出来るのか?」
「多分……少し試してみます」
私は魔獣に触れてその中の魔力を集めて水の魔法として発動し減らした……。
数回魔法を使えば肉の中の魔力は殆ど無くなった。
「多分これで魔力は抜けたと思います」
「そうか……何をしたのか気になるが、試しに切ってみようか。誰かこの魔獣を切ってくれ」
一人の兵士が前に来て剣で切ったら簡単に切れた。他の人がナイフで試したがナイフでも簡単に切れた。
「これって成功してます?」
「確かに魔力が無くなったら肉が切れるとは聞いたが……魔獣の肉は食えないと聞いて育って来たからな……」
「少し切って食べてみます」
「駄目だ。許可できない」
「何でですか?」
「何か有ったらどうする?」
そんな時に私の部隊の一人が発言した
「発言よろしいですか?」
「どうした?」
「私が食べてみても良いですか?」
「どうなるか分からないぞ……いいのか?」
「これで食べられたら私が魔獣の肉を当日に食べた第1号です。お嬢さ……隊長には先程助けられました。毒見位平気です」
「分かった許可するが、何か有ったらすぐに言うのだぞ」
その場で肉を切って、焼いてから彼は食べた……。
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
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