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俺はやっぱり陰キャである。

「(あ、またあの人だ…)」


美しい白い髪が靡いている。

本当に綺麗で見惚れてしまう。


恐る恐る目立たないようにグループに合流し床に座る。

あの人に目がいってしまって気がつかなかったが、座って周りを見ると、既に全員が揃っているようだった。



「全員自分のグループに配置したようだな。それではこれから皆にやってもらう競技は…リレーだ」


は?


目が点になった。

いきなり運動をさせられるのか?体育でもないのに?

周りを見ても皆微妙そうな顔をしている。

それはそうだ。自分だって走るのも嫌だし、何よりみんなから一瞬でも注目の的にならなければならないでは無いか。

ただでさえ体育祭で逃げるように走る種目を避けてきた自分に半ば強制でリレーをやらせるなんて、酷い学校である。


「めんどくさいけどまぁ20グループくらいあるし何とか頑張ろうか。とりあえず順番決めからしよう」


1人の男子が声を上げた。


「俺は白川海翔。中学では陸上やってました。だから今回のリレーは希望者がいなければアンカーを引き受けるよ」


マジで頼もしい人きたあああ!

そう、心の中で叫んだ。

こういう人がグループに居ない時ほんとに地獄なんだよな。

中学の時もグループ作った時リーダーも決まらないし話し合いも進まなくてほんとに葬式みたいだったんだよな。葬式1回しか行ったことないけど。


そんな独り言を浮かべながら会話の流れを大まかに把握した。

自分はどうやら2走目になったらしい。まあとりあえず足を引っ張らない程度に順位をキープすればいいかと考えていた。


「それじゃあ走順も決まったので走順事に自己紹介しますか」


そんなこんなで自己紹介が始まった。


1人目の女の子は蓮さんというらしい。部活はバレー部でいかにも体育系といった印象を持った。


「自分は一ノ瀬通です。中学の時サッカーやってましたが、走りには自信ないんであまり期待しないでください。趣味はアニメとか音楽です。よろしくお願いします」


前回よりボリューミーに自己紹介をしてみたが、あまり反応は良くない。やはりサッカーやってた陰さんオタクの冗談はウケが悪いらしい。


次は彼女だ。喋りだしから目を惹かれてすぐにそちらへ向いてしまう。


「わ、わたしは、神崎……雪姫…です。趣味は…お、おんが…く…です。よ、よろしくお願いします」


簡素でとても首席とは思えない謙虚すぎる態度での挨拶だった。魅力的なビジュアルとは裏腹に以外にもこっち側の印象も持ち何故か親近感が沸いた。


次の子は川崎乃蒼さんとのことだ。ここで驚いたのが同じクラスだったらしく、この人とは今後も交流がありそうである。趣味はアイドル系とのことでもしかしてVtuberとか見たりするのかな?まぁ韓国系かな。とか思いつつワンチャンに少しワクワクした。


あと一人の男の子は聡くんで、趣味は出かけることだそうで、外に出たくない派の俺にとってはこれっきり関わることもないような陽キャという印象だ。

この人も足が遅いことは無いだろうと思って安心しようとしたが、自分が悪目立ちしそうで返って緊張してしまった。


「はい、さっきも自己紹介しちゃったんだけど、白川海翔です。このメンツならなんか勝てそうなんで上位入賞狙っていきましょう!」


正直入賞なんて目立つから目立たず中位くらいを目指したいところだがそこは頷くしか無かった。


「さて、順番決めと心の準備はできただろうか?準備完了のようならこれからグラウンドに行ってもらう。」


勇気を振り絞って雪姫さんに音楽についての話題を持ちかけようか悩んでいるうちに何も出来ずにグラウンドに着くのであった。

投稿遅れました!今月結構忙しいので、投稿遅れてしまいます。ご覧になってる方申し訳ございません!週に1回は更新したいなと考えているので、短めでも更新頑張りまーす。

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