第85話 ギルド対抗戦・本戦トーナメント開始!《後編》
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吹き飛んだ守護獣は、すぐさま立ち上がり体制を整える。
先に、ソルジャーの男を倒そうと思っていたが、ザーハックさんたちの機転のおかげで、勝機が見えた。
「ルチア、『攻勢の舞』をよろしく」
ルチアはその場で、舞を始めた。『攻勢の舞』は味方の、物理と魔法攻撃のステータスを一分間、15%上昇とクリティカル率を10%上昇させる、フェアリー固有のアクティブスキルだ。
優勢に見えたが相手は、『ギルドライトキャノン』をルナさんやトゥビーさんのいる方向に撃ってきた。
「ルナさん、トゥビーさん大丈夫ですか!?」
「ダメージは問題ありませんが、魔力切れで私の魔法が切れてしまいました!」
「わたくしは大丈夫です。これからはどう動いたらいいですか?」
僕の声に、トゥビーさんとルナさんが返事をした。
二人とも謝ることはないのに……。十分すぎるほどの時間を稼いでくれた。
「二人ともありがとうございました。一旦、ルナさんの所にリーフィスさん、トゥビーさんのところにグーファーさんが入ってください。少し休んで下さい」
「分かりました」
「了解ですわ」
「ヒロさんお願いします!」
「分かってる! 任せてー!」
ヒロさんはそういうと、『ギルドライトキャノン』を発動させた。
その光線は相手の守護獣にヒットさせた。そして、少し前に発動していた、ダークキャノン、今、発動させたライトキャノンの二つの属性が融合し、新たに強力な効果を発動させる。
闇属性と光属性のギルドキャノンを使用したことにより、相手フィールドは、特殊状態、【終焉状態】となった。
【終焉状態】は、相手プレイヤーのデバフ効果は除去できなくなり、バフ効果は無効化される。この効果は十分続く。
しかし、この状態が適応されるのは、それぞれの属性、今回は光属性と闇属性の二つの属性の耐性値が20以下のプレイヤーのみが適応される。
属性の耐性値が21以上あるプレイヤーには効果はない。
まあ、全ての属性耐性が21以上ある人なんてあんまりいないんだけどね。
しかも今は、序盤だからそんなに防具なども揃ってはないだろうし。
特殊状態を避ける方法はある。
一つとして、守護獣のフェアリーの固有スキルの一つである、『虚無の風』だ。
『虚無の風』はフィールドにかかっている効果をリセットするもの。
相手が発動した、アンチフィールド系もその効果の対象となる。
二つ目の方法は、特殊職業の『精霊弓士』の特定のアクティブスキルを使用することで消すことも可能だ。
色んな職業の人がいるとそれだけ戦術の幅が広がるのだ。
相手が『ギルドダークキャノン』を撃ってきたら、こちらのフィールドも終焉状態になってしまうので、早めに決着をつけたい。
『虚無の風』をすればいいじゃないか! と普通はなるのだが、実はまだ、『虚無の風』を覚えていない……。
守護獣の最大レベルは50なのだが、条件として、レベルを30まで上げなければならず、レア度5の風属性が付与されたアイテムを渡さないと覚えないのだ……。
一日に五回しかアイテムをあげられないので、レベルも上がりにくい。レアリティの高いアイテムや経験値が上がりやすいアイテムを渡せば話は別だが。
せっかくルチアにバフをかけてもらったのだから、早く決着を着けたいところ。
グーファーさんは、『挑発』で敵タンクの動きを止め、僕は敵アタッカーの動きを止める。
リーフィスさんは『プロテクト』などで、ジークさんやザーハックさんをサポートする。
「サポート感謝します! そろそろ決着をつけようかぁ!
『ドラゴンスピアー』!」
「うおぉぉぉ! 『燼滅紅牙』!」
二人の攻撃は相手の守護獣に命中させた。守護獣は甲高い声を上げて消滅していった。
スタジアムからは黄色い声援が響いた。
すると、パラディンの男性がパチパチと音を立てながら、こちらに近づいてきて言った。
「いい試合をありがとう。完全に動きを封じ込められてしまった。すごい作戦だった、完敗だよ」
「こちらこそありがとうございました。あれは、僕が考えた作戦ではありませんよ。みんなが機転を利かせてくれたおかげです」
「そっか。呼び止めて悪かった。次の試合も頑張ってくれ」
男性はそういうと、去っていった。僕はその背中に聞こえはしないとは思ったが、言葉を発した。
「ありがとうございます! 頑張ります!」
時が進み、準決勝、対戦相手の『C・O・S』に僕たちは白星をあげ、決勝戦に進出できるようになった。
そして、橘さんのギルドも無事に勝利を収め、決勝戦に駒を進めた。
※ 次回は、8月12日投稿予定です♪
そして、本戦トーナメント、決勝戦です!




