第76話 訓練場へ
訓練場へ着いた僕たちだったが、着いた頃にはもう夜だった。
なので、仕方なくシルティタウンに泊まることにした。
次の日。
訓練場に行く際、シルティ鉱山を通るので、僕は少しだけ採掘をしてアーティダル訓練場へと向かった。
訓練場に着くとすぐにハニポンが口を開く。
「よーし、早速訓練よ! お! あそこに強そうなのがいるじゃなぁい! おーい! そこの君ぃ!」
ハニポンは僕のそばを離れ、ガタイのいい鎧の男性に声をかけ、その男を連れてきた。
「対戦相手、連れてきたよぉ!」
すると男性が言葉を発する。
「君が、俺の特訓の相手になってくれるのかい?」
着いて早々に訓練相手を連れてきたよ。ハニポンのコミュ力半端ない!
僕は戦闘する事を決心して言う。
「こんにちは。はい、僕に務まるかは分かりませんが、よろしくお願いします!」
「こちらこそよろしく頼むよ」
そして、僕と鎧の男性との戦闘訓練が始まった。
数分で僕の勝ちで決着が着いた。
休む暇もなく、ハニポンはどんどん対戦相手を連れてきて、戦闘をおこなった。
中には、レイピアを使ってきた凄腕の老人、魔法使いの女性や、同い年くらいの女の子とも訓練をおこなった。
この人たちとの戦闘訓練は何になるのだろうと疑問にも思った。
僕は、挑んできた人たちを返り討ちにした。
意外とハニポンはスパルタなのかもしれない。でも、意外と楽しい気分になっていた。
疲れを感じてきた頃、ハニポンが声を掛けてきた。
「おっつー! 一回休憩にしよぉ!」
「はぁ。はぁ。……ふぅ。了解!」
日陰に行き、休んでいると、ハニポンが質問してくる。
「あんた、スキルは使わないのぉ? さっきの訓練もスキル使わなかったようだけどぉ?」
「スキルポイントを温存したいから、あんまり取ってないんだよ。
僕は、上級職とか今回から登場した最高職の強力なスキルをたくさん、取得していきたいんだ」
「ふーん。でもぉ、取得したやつだったらぁ、解放したらスキルポイントは半分還元されるし、別に今とっておいてもいいんじゃなぁい?」
ハニポンの言う通り、取得したスキルは『解放』する事でスキルポイントは半分戻ってくる。
取得したスキルを忘れる事をスキルの解放と言う。
「まあ、さっきの訓練でもスキルを使わなくても勝てたんだ。まだ大丈夫だと思うよ! きつくなったらスキルをまた取得してみるよ」
「あっそぉ。ぴえんってなっても知らないからねぇ」
十分ほどの休憩を終えた僕は、再びハニポンが連れてくる相手を倒していった。
「よし! 僕の勝ち!」
と、一人で喜んでいると、ハニポンはまた新しい挑戦者を連れてきたようだ。
声をかけられたので振り向くとそこにはジークさんとルナさんが立っていた。
「あれ? ジークさん?」
「トワさんじゃないか。ここまできて修行かい?」
「こんにちは。そうですね。そこにいるギャルバチに言われてきたんですよ。
ジークさんもルナさんもお久しぶりです!」
「こんにちはトワ様。お久しぶりでございます」
僕とルナさんは挨拶を交わす。
「ジークさんたちもここで修行を?」
「あぁ! ここに来る人は強者が多いからね。
いい練習相手になるんだ。だから修行する時はここにきているよ」
(ジークさんたちもここで、修行してたんだ。まあ、僕は今のところ負けたことはないんだけどね)
と、少し自意識過剰になっている僕がいた。
「そんなんですね。確かに対戦相手も豊富ですから色々勉強になりますね」
ジークさんはニコッと笑顔を見せて言った。
「あ、そうだ! トワさん。俺は修行して、太陽の恩寵を制御できるようになったんだ。
まだ完璧とは言えないかもしれないが。だから、俺の修行相手になってくれないか?」
おぉ! あの太陽の恩寵を制御できるようになったのか! 恩寵を制御したジークさん。気になる!
「それは凄いですね! 勿論です! 僕も次の対戦相手を探していたところです!」
と、言うと、ハニポンが不服そうな顔をして言う?
「ちょっとぉ。二人でやりらふぃってるけど、連れてきたのあーし、なんだけどぉ?」
「あー。そうだったね。ごめんごめん。では、ジークさん、始めましょうか」
「あぁ、よろしく頼むよ」
「じゃあ、あーしがジャッジするねぇ!」
「分かった!」
「あぁ!」
ハニポンが審判を務めてくれるらしい。
お互い武器を構えて、ハニポンの言葉を待った。
ブクマありがとうございます(*≧∀≦*)
とても嬉しいです♪
これからも応援よろしくお願いします\\\\٩( 'ω' )و ////




