第75話 鉱石加工とレジェンド装備
鉱石を集めた僕とハニポンは、再び、ウガルンダの鍛治工房にやってきた。
まずは、手軽に作れそうな装飾品から試そうと思う。
失敗してもいいように、素材が余っている物を使って経験値を稼ぎたい。
僕は重石のネックレスを作成することにした。必要な素材を机の上に並べ、ゲームパッドの指示通りに進めた。
石をお手頃なサイズに割り、一つ一つに穴を開け、紐を器用に通した。
そして、ゲームパッドの方でミニゲームが始まった。
これはゲーム時代のときと同じらしい。ある程度の過程を進めたら、ミニゲームが始まり、それらの内容次第で、成功率が変わる。
今回はリズムゲームのように、上から流れてくる金属を、タイミングを合わせてタップするだけだ。
いろんな種類のミニゲームがある。僕はそのミニゲームを成功に終わらせた。
そして、ゲームパッドの画面に、『作成完了まで、あと一時間』と書いてあった。
僕はそれまでの時間は暇なので、その場で先程持ち帰った鉱石のカケラを取り出した。
それらを加工して、アクセサリーを作り、ヒロさんたちにプレゼントを渡そうと思う。もちろん余ったらオークションで売り飛ばす!
ハニポンのアドバイスを聞きながら、ネックレスやイヤリングを作成した。
カケラを加工する分はミニゲームなどなく、自力で作らないといけない。
イヤリングは、耳に挟めるような形にして、付けても痛くないようにシリコンカバーを入れた。
さすがはハニポン。流行に敏感だしとても詳しい。
僕には、耳に穴を開けて付けるピアスしか知らなかったので、いい勉強になった。
それに、耳に穴を開けたくない人もいるだろうから、これなら女性人気がでそうだ。
勿論、僕なら耳に穴は開けたくない。
二時間を掛け、うちのギルドの女性たちの分も作成ができた。
ハニポンには、お礼も兼ねて欲しがっていた、エメラルドを加工して、ネックレスにしてあげた。
まあ、ハニポン用だからとても小さいが……。
本人は喜んでいたのでよしとしよう。
そして完成していた、レア度一の装飾品、『重石のネックレス』を受け取った。
加工するのが楽しくて忘れてたよ。
リメイク前は、この世界の素材はレア度は一から七だった。
レア度は一から三までは下位素材で、星四から星六までは上位素材。それ以上は、全てEX素材として一つに括られている。
他にもレジェンド装備と呼ばれる物がある。
レジェンド装備は、一種類毎に一つしかこの世界に存在しない。
例としては、『サタンの魔眼』などが挙げられる。
一つのデータにつき、一つではなく、エタドリの世界に一つしか存在しないのだ。
レジェンド級の装備は、何百万といる人の中でたった一人しか手に入れることができない特別な装備。
一つ装備するだけでも圧倒的な力を手に入れることができる、ある意味チートな装備だ。
まあ、種類はかなりあるので、持っている人は程々にいた。
持っていれば自慢もできるし、いらなかったらオークションなどで高く売れる。
僕も十五種類くらい持っていた。この数はかなり多い。
大体の人は持っていないし、よくて二、三個がいいところだ。
この装備を手に入れるためには、この世界にある神殿や遺跡の試練をクリアして、最後にレイドバトルに勝利すると超低確率でボスからドロップする。
ドロップしたらボスからはその種類のレジェンド装備はドロップしなくなる。
ボスからはレジェンド装備以外にもEX素材というのをドロップする。
EX素材はそのモンスターに因んだ装備と交換できる。レア度は高いため、即戦力にもなるし性能も高いが、レジェンド装備と比べたら性能がやや劣る部分はある。
なので、レジェンド装備は全プレイヤーで奪い合うことになる。この世界でも僕は集めるつもりだ。
するといきなり、ハニポンがこんなことを言いだした。
「よーし、鉱石も採れて装飾品も作成できたぁ。次あんたがするべき事は、戦闘訓練よぉ!」
「いきなりだなぁ。まあ、やりたいことはやれたし、いいよ。行くとしよう!」
「そうと決まればぁ、さっきのシルティ鉱山からぁ、北に行った場所にぃ、『アーティダル訓練場』ってのがあるから、そこに行くわよぉ!」
「え? ギルド会館じゃダメなの?」
「別に悪くはないんだけどぉ。今のあんたに足りないのは、生身での戦闘ぉ。
あそこで訓練するのとねぇ、生身で訓練するのはやっぱり熟練度が違うんだよねぇ。
本当に強くなりたいんならぁ、アーティダル訓練場へ行くべきっしょぉ!」
「そっか、まあハニポンが言うんだからそうなんだろうね。
なら、そこへ行くとしよう、また案内よろしくね!」
「りょーけぇー!」
僕たちは訓練場へと向かった。
※10月26日追記
マキシマム素材を削除し、レジェンド装備の獲得方法を変更しました。




