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追憶の電脳世界〜エタニティ・ドリーム・ワールド〜  作者: 夢達磨
第三章 ギルド結闘編

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第42話 橘さんの事情

 

 リーフィスさんのドリアードの加護の能力を見せてもらった僕は、次は、壁の修復の現場に来ていた。


 そこには、ザーハックさんやヒロさん、そして橘さんが作業をしていた。


 土属性のスキルが使える橘さんが居ればすぐに終わるだろう。

 ドミニデスとの戦闘も終わったし、作業が終わり次第お話しを聞きに行こう。


「おはようございます。すみません遅れました。何か手伝える事はありますか?」


 僕に気づいたヒロさんが、手を振りながら寄ってきた。


「トワ君おはよう! もう大丈夫なの? こっちも、もうすぐ終わるよ! 

 橘さんの土スキルのおかげで、壁の修復も早く終わりそうだよ」


「もう大丈夫ですよ。ありがとうございます。すごく早いですね。僕何もできてないや」


 そんな事を言っているとザーハックさんが、僕の背中を叩きながら、


「よう! 坊主! 昨日はお疲れだったな! 坊主もやるようになったな!」


 普通に痛いー。もう少し手加減をして下さい……。

 

 ザーハックさんの服装はタンクトップの姿だった。よく似合っている。


「ザーハックさんもお疲れ様です。ザーハックさんが鍛えてくれたおかげですよ」


「そうかそうか。俺は信じていたぞ! 坊主ならやってくれるってな!」


 ほんとかなー? と思ってしまったけど、そういうことにしておこう。

 



 みんなの協力で周りが暗くなった頃には、壁の修復や家の建て直しも終わり、アーティダル王国とラタン村の復興は終わりを告げた。


 ラタン村はあの後、僕とヒロさん、ルルード王国の皆さんで復興しに行っていたのだ。

 

 そして今日は、トロン王が復興を終えた記念にと、ラタン村の人々も呼び、祝賀会を開いてくれることとなった。

 

 僕はワイングラスを片手にした、橘さんを見つけたので声を掛ける。


「橘さんお疲れ様です。壁の修復全てやってくれたみたいで。ありがとうございました」


「やぁ、トワ君。容易い御用だよ。本当にドミニデスを倒すとは。やはり、僕の目に狂いはなかったみたいだ」


「みなさんのおかげですよ。あ、それと聞きたいことがあって来たんですが今、お時間大丈夫ですか?」


「えぇ。もちろん」


「ルルード王国にいた時、橘さんは僕が伝説の理想郷に勧誘されていた事を知っていた理由。あと、ドミニデスの近くにいた理由はなんですか?」


「約束していたね。まあ別に大した理由じゃあないんだけどね。トワ君をギルドに勧誘した人の名前覚えてるかい?」


 僕をギルドに勧誘してきた人物。それは、伝説の理想郷、ギルドマスターの『道鷹みちたか』さんだ。みんなから、『ホークロード』って呼ばれてたっけ。


「ギルドマスターの道鷹さんですね」


「うん、だろうね。それ、僕の兄さんなんですよ。僕はゲームはやってはいなかったけど、兄さんからトワ君やヒロさんの事を聞いていてね。

 エタドリの世界で最強と呼ばれていた兄さんが、二人のことを特別視していて気になってたんだ」


 お、まじか! まさか、橘さんのお兄さんが伝説の理想郷のギルドマスターの道鷹さんだったなんて。

 道鷹さんは誠実で優しい方だったのに、その弟の橘さんは捻くれているのか。


「そう……だったんですね。びっくりです」


「それに、食事の時に、口癖のように『ギルドを勧誘したけど、また断られちゃった』とか言ってたんだよ。まあだから知ってたんだ。っね、大した理由じゃあないでしょ?」


 道鷹さんが、裏でそんな事を言ってくれてたなんて、ちょっと嬉しい。まあ全部断ってたのは僕だけど。


「なるほど、それで僕たちの事を知っていたんですね。それで、ドミニデスに近づいた理由はなんですか?」


「兄さんが怪しいから見張っといてくれって頼まれたから仕方なくね。好き好んで近づいた訳じゃないよ」


「この世界に道鷹さんは来ているんですね? 今どこにいるんですか?」


「今、兄さんは、『祝福の大陸プレイシス』にいるよ。

 ログアウトできる可能性を探っていて、エレボタロスを倒してみようって事になったみたいでね。

 その鍵を握る、七魔セブンス・帝王エンペラーを探して倒すって張り切ってたよ」


 エレボタロスを倒すために、道鷹さんが先に動いてくれていたのか。道鷹さんなら安心だ。

 そして、流石すぎる行動力だ。最強プレイヤーは伊達じゃないな。


「そうなんですか。エレボタロスを討伐してくれるといいですね。まあ、道鷹さんなら本当に討伐してきそうですが。

 色々とありがとうございます。スッキリしました。それで橘さんはこれからどうするつもりですか?」


「本当は兄さんのギルドに戻るつもりでいたんだけど、トワ君たちを見ていたら、僕も自分のギルドを持ちたくなってね。今後は自分でギルドを作ろうと思っているよ」


「それはそれでいいですね。なら、これからはライバルですね」


「えぇ。あの約束もちゃんと守ってもらいますからね。楽しみにしているよ。

 僕は少し兄さんの所に報告とかあるから、プレイシス大陸に向かうとするよ。詳細は後々送るね」



 あの約束……。ギルド対抗戦を本気でやり合うことか。まずはギルドを作らないといけないな。ヒロさんたちが作ろうって言ってた時に、僕は微妙な反応をしてしまったからなぁ。

 

 それで橘さんと約束したからギルドを作ろうってのは、虫が良すぎるよな……。罪悪感はあるけど今度聞いてみよう。


「はい。勿論です。長旅ですね、頑張ってください。お待ちしております」


 僕と橘さんはフレンド登録を済ませ、トロン王が用意してくれた、ビンゴ大会に参加したり、メイド二人による漫才などを観覧し祝賀会を楽しんだ。メイド二人の漫才はシュールすぎて面白かった。


 休む暇がなくて疲れが溜まっていたが吹っ飛んだようだった。


 明日は、国を救った英雄として授与式を開いてくれるらしい。別に僕はいいのだけど。目立つだろうし……。


 ジークさんやルナさんが受け取って欲しいと言ってきたのでその好意を無駄にするわけにはいかないし。

 僕を含め、ヒロさんや橘さんたちも参加するらしい。


 そして祝賀会が終わり、お借りしている部屋に戻り、目を閉じた。

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