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追憶の電脳世界〜エタニティ・ドリーム・ワールド〜  作者: 夢達磨
第二章 王国奪還編

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第24話 魔法剣炸裂!ソードマスターアルダー王

挿絵(By みてみん)


 二人は睨み合い、空気が張り詰める。


 先に痺れを切らしたのは紅葉さんだ。アルダー国王に向かい、スキルを放つ。

 

「くらえっ! フレイムザッパー!」


 アルダー国王は剣を構えると、スキル詠唱を始めた。


「水の大精霊ウンディーネよ。その清らかなる魔力マナと共に、我が剣に宿れ!」


 スキル詠唱を終えると、剣の柄から剣の先まで水が螺旋状に渦巻く。


「これが俺が編み出した技。魔法剣だ」


 走っていた紅葉さんは立ち止まる。


「魔法剣? はっ、ただ剣に水を纏ってるだけじゃねーか」


「ただの水ではない。水の大精霊ウンディーネから預かった魔力で作られた魔法の水だ。

 魔法剣は精霊から魔力を借り、その魔力を剣に宿す事で使用する事ができる技だ。

 宿すのにもかなりの技術がいる。まず、精霊から魔力を預かる事がとても難しいのだよ」


「精霊? はっはは。ギルド対抗戦の雑魚キャラじゃねーか。まあいいや、戦闘の続きだぁ!」


 紅葉さんが言いたいのは、守護獣ギルドガーディアンのフェアリーのことだろう。

 精霊と妖精はまったく別のものなのだが……。


「では、お主が嘲笑する、魔法剣の力、受けてみるがいい」


 紅葉さんは再び走り出し、フレイムザッパーの構えをする。


「おらぁ! くらいやがれ!」


「『魔法剣まほうけん水連すいれんながし』」


 水を纏った剣が紅葉さんの剣を華麗に受け流す。紅葉さんは、一瞬で床に倒れ込んでしまった。


「……っな!? 何が起こったんだ? 俺は攻撃をしたはず。なのに気がつけば、俺は床に倒れていた? どうなっている?」


「魔法剣水連流し……どうだったかね? 水連流しは対象の物理攻撃を無効化し、引力を使い別の方向へ持っていくことができる技だ。まあ、CTクールタイムも長いがな」


「物理攻撃限定だけど無効化しつつ、別の場所に引っ張れるのは強いな。

 あらかじめ落とし穴を作っておけば、そのまま落とすこともできる。

 汎用性の多い技だ。考えれば考えるほど、面白いコンボに繋がるアクティブスキルだね」

 


「そんなのありかよ。攻撃無効とかチートすぎんだろ」


 紅葉さんは、驚きを隠せずにいる。


 魔法剣……ゲームの時には見なかった技だ。精霊を使用する事で使うことができるのかな? 

 

 ゲームの時にも誰か作っていたのかもしれないが、僕は見たことがない。リメイク版からの新要素の一つなのだろうか?


「トワさん、アルダー王の魔法剣凄いだろ? もっと凄い技があるんだ」


「そうなんですか! 楽しみだなぁ」


 紅葉さんは立ち上がり、力任せに剣を振るう。が、しかし、アルダー王は涼しい顔をして弾く。


 紅葉さんは後ろに走り込み、距離を取った。


「物理がダメならこれはどうだ。爆炎ばくえん熱波ねっぱ!」


 城内を包み込むように、炎の波がアルダー王に襲おうとしている。


 アルダー王は剣を床に突き刺し。


「広範囲技か。可愛いリーフィスに当たったらどうするんだ。『魔法ウン剣水精霊ディーネスプラッシュ遊び』


 突き刺した床から円状の水が拡散するように溢れ出す。


 その拡散した水の一部が炎を包み一瞬のうちに消え去った。


 残った水は円状を保持したまま地面を跳ね続ける。


「なんだ? 炎が消えたかと思ったら水が跳ねてるだけじゃねーか。ビビらせやがって」


 鼻で笑うアルダー王。


「水精霊の水遊びの恐ろしい所はこれからさ。続きといこう」


 床に突き刺した剣を抜き、ダッシュで紅葉さんに近づくアルダー王。


 紅葉さんは何かモタモタしているようだ。


「ちっ、なんだこれは、足に絡まって上手く動けねぇ」


 紅葉さんの足元には先程の水が両足に絡まっている。スライム状の水か。


 モタモタしている間にアルダー王がスキルを放つ。


「『キングス・レイド』!!!」


 アルダー王の剣の一閃で、紅葉さんと共に、スライム状の水が上空に飛ばされた。


 そして、空中を漂う水が紅葉さんを中心とし爆発した。

 

 勢いよく落下した紅葉さんはよろけながらと立ち上がる。


「体のあちこちがいてぇ。これがパラディンの実力かよ。しょうがねぇ。あの手を使うか」


「ここだ!」

「捕らえろー!」


 また後ろから足音や声が聞こえだす。またプレイヤーが集まったらしい。


「トワさん。次の敵が来た! 加勢をお願いしたい!」


「了解です。足を引っ張らないように頑張りますね」


 ジークさんの掛け声で僕は構える。五、六人のプレイヤーがまた駆けつけたようだ。


「見つけたぞ。あそこだ。紅葉さんに加勢するぞ!」

 

 僕とジークさんは再び現れたプレイヤーと戦闘を始める。


「魔法剣に続き、俺のスキルをまともに受けてまだ立ち上がるとは、その精神だけは認めてやろう。

 だが、諦めろ。パラディンとソードマスターでは格が違うのだ」


「ごちゃごちゃうるせえよ。別にお前に直接、真正面で勝たなくてもいいんだよ。

 今に見てろ。その余裕の顔が絶望の顔に変えてやるよ」


「ほぉ。この俺を絶望させようというのか。まだ力の差が分からんようだな。

 残りのHP四割もない。今なら見逃してやるからここから立ち去れ」


「俺はずっとどうやったらお前に勝てるかを探していた。そして見つけた。お前の最大の弱点を!」


「なんのことかは知らんが、ここから立ち去る気はないようだな。 

 では、死んでもらおうか……。お前らプレイヤーは死んでも教会送りだったな」


「あぁ。俺が死んだところでまた復活できる。そして何度も何度でも! お前らを苦しめてやるさ」




「よし。またプレイヤーを教会送りにしたぞ。経験値が美味しいな」


 プレイヤーを倒した、ジークさんが物騒な事を言い出した。


 まあ美味しいのだろう。僕は直接倒した訳ではないが、戦闘に参加しているので、ジークさんが倒す度に経験値が入っている。

 まるで、寄生している気分だ。いやまあ普通に寄生プレイか。


 アルダー王の方を視認すると、立ち上がった紅葉さんの姿があった。

 が、バランスを崩してしまったようで、大の字になってその場に倒れた。


 玉座の後ろに隠れていたリーフィス王女は、アルダー王を心配に思ったのか、救急箱を持って小走りで近づいてきた。


「父上。お怪我お手当します」


「がーはっはっは! これを待っていた! 俺の勝ちだぁぁぁ! 娘もろとも死ねぇぇぇ!!」


「リーフィス!!! 危ない! 俺から離れろ!」


 紅葉さんは隠し持っていた何かをリーフィス王女とアルダー王の中心に投げた。


 アルダー王はとっさに剣を捨て、リーフィス王女を突き飛ばす。


 何かが床に当たると、鋭い光が城内を包み込み、轟音が鳴り響いた。



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― 新着の感想 ―
[良い点] 魔法剣!? いいですね、ワクワクしちゃいます。 しかし紅葉、見事なまでにかませキャラですね。 ここまで来るとむしろ清々しいです(笑)
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