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追憶の電脳世界〜エタニティ・ドリーム・ワールド〜  作者: 夢達磨
第四章 光の巫女・始動編

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第106話 ギルド対抗イベント


 トーナメントの第一試合……『皇帝なる隼』だったような? 


「えー! トーナメントの第一試合ってどことた戦ったっけー? もう覚えてなーい! トワ君覚えてる?」


 ヒロさんが頭を抱えながらこっちを見つめてくる。僕も顎に手を当てながら答える。


「皇帝なる隼でしたっけ?」


「そうそう。それが俺が立ち上げたギルドさ。トワ君のギルドにコテンパンにやられたって、サブマスのクライザーに聞いたよ」


「んー。言われてもピンとこないなぁ」


「そんな、コテンパンにした覚えはありませんが……。道鷹さんは参加してなかったんですか?」


「俺はここでアネモガートを探していたからな。城にくるかと周りをウロウロしていたんだが、警備が凄すぎて入れなかったけど」


 さすがはエタドリ最強の男だ。一人でアネモガートに挑もうとは。でもこの感じだと、会ってはないんだろうな。


 そっかぁ、本戦の時はいなかったのか。それでベスト8……。道鷹さんがいたらやばかっただろうな。


 レベルも40で、メインだけしか分からないけど装備もしっかりしている。

 僕では到底太刀打ちできないな。強くならなきゃ!


「じゃあ、今度はエタドリ最強プレイヤーの鷹君がいる時に倒さなきゃね!」

「そうですね。頑張って攻略してみせます!」


「ほう。俺を超えるか。それは楽しみだな。俺もエタドリ最強を維持したまま君たちと戦いたい」


 最強というワードに反応したのか、今まで黙り込んでいたジークさんがついに口を開く。


「ホークロードさん。初めまして、自分はジークと申します。トワさんたちのギルドに所属をさせて頂いております」


「ジーク……? あぁ! あなたが、アーティダル王国の王子なのですね。お話は伺っております」


 道鷹さんはジークさんのことを知っている様だった。まあ橘さんから聞いててもおかしくはないけど。


「誰からなんと?」


「翔ですよ。俺の弟です。からかい甲斐があると言ってました」


「あのインチキメガネぇぇ!!」


「うちの弟がとんだご無礼を。申し訳ありません」


 謝罪の言葉にジークさんは、首を横に振って言った。


「いや、ホークロードさんが悪いわけではないので。お気になさらず」

 

 ジークさんは感情の起伏が激しくて忙しい人だなぁ。

 やっぱり道鷹さん相変わらず聖人だなぁ。強さと優しさを持った人だ。


「ジーク王子。私に何か用でしょうか?」

「そうですね。お暇がある時で構いません。俺と模擬戦をして頂きたいのですが」


 ジークさんは道鷹さんに練習試合を求めた。まあ、なんとなくこうなるってのは予想はできていたけど。


「僕も手合わせ願いたいのは山々なのですが、これからギルドメンバーと合流して、作戦会議がありますので……今回はすみません」


「そうですか。急な申し出すみませんでした」

「ですが、いつか時間を見つけますので、その時に是非」


「ご検討頂きありがとうございます。お待ちしております」

 

 ジークさんは頭を下げると再び僕たちの後ろに回る。


「ねぇねぇ。作戦会議って何の会議するのー?」

「お知らせを見てないのか? 来週にギルド対抗イベントがあるんだ。それの作戦会議と最近城周りが騒がしいからな。それの調査をしようと思う」


 城周りの動きは、来たばかりだから何も気付かなかった。何かあったのかな?


 ギルド対抗イベント。文字通り、ギルド同士で競い合うイベントだ。

 戦闘系ギルドが活躍できる戦闘イベントや、戦闘系以外のギルドが活躍できる特殊イベントがある。


 戦闘イベントはキル数を競ったり、相手のクリスタルを破壊したり、次々出現するモンスターを討伐するものもある。

 

 特殊イベントは特定のアイテムを採取をしたり、特定のアイテムを作成したりなどがある。まあ、特殊イベントはつまらないということで、やらない人が多い。


 どちらも共通していることは、イベント限定のフィールドでおこない、勝ち点やポイントを獲得して勝敗を決めたりすることだ。


 今回は、次々に出現するモンスターを討伐して、獲得ポイントを競う『モンスターラッシュ』だ。

 僕はこのイベントは好きな分類になる。ギルドの人数が多い方が有利に思えるが、そこはバランス調整がされる。


 上位になれば報酬もかなりいいので楽しみだ。 


 ヒロさんはいつのまにか注文していた、クリームパスタを食べながら言った。


「モグモグ。そっかぁ、もうイベントかぁ。本戦が終わったから気を抜いてたよ」


「休めるときに休むといい。長々と話をして申し訳ない。俺はこれで失礼するよ。トワ君たちにこれを」


 道鷹さんはそう言うと、複数のカードを渡してくれた。


「話が盛り上がって渡すのが遅れたが、俺からのお礼とお詫びだ。良かったら使ってくれ」


「では、ありがたく頂戴しますね。ありがとうございます」

 

 それを受け取った後、道鷹さんとフレンド登録をして、ギルド会館を出て行った。僕たちもそれに続くように外に出て、今日の所は解散した。

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