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17.やることリストのつくりかた(6)

 私がリストアップした掃除の中で、やり方がよくわかっていなかったり、必要な洗剤がわからなかったりするものは、ノートにまとめていった。

 とりあえず、以前と同じように、1冊の綴じノートを用意して、そこに調べたことを記入していく形でつくってみる。


 少しでも見やすく、後から探しやすくするために工夫しているのは、見出し作りだ。


 ノートになにかを書くときは、必ず見出しをつける。たとえば「五徳の掃除方法」「シンクの掃除方法」というように。そして、その見出しの左側に、簡易的なアイコンを添える。わからなくて調べたことには虫眼鏡のマークを書き添えた。


 ふと思いついたアイディアには電球のマークをつけたし、感情とか出来事の記録をしたいときはハートマークを書いた。




 やり方を調べて、道具を揃えたことで、とりあえず掃除に着手できるようになった。汚れがこびりついていて、綺麗にするのは、想像以上に重労働だった。一つクリアするだけでもぐったりしてしまう。これを毎週やっていくことなんてできるのだろうか? と不安になった。


 でも、終わってみると、不思議なほどの達成感がある。ものが少なくなってきたとはいえ、いまだに散らかっている部屋の中で、たとえばシンクが輝くようにピカピカだったとき。そこだけが“きちんと”していた。

 ここを汚さないように大切に使おうと思えたし、また、綺麗にできたことがとても嬉しかった。それは、本当に小さな、欠片のような自信だった。



 ややあって、やることリスト作りの前に立ちはだかる、別な壁も見つけた。それは、リストに書いたことがいつまでも進まないということだ。


 たとえば、水曜日の家事としてお風呂掃除と書いておいたのだけれど、木曜日になっても、金曜日になっても、土曜日になっても、お風呂掃除に着手ができなくて、毎日まいにち「お風呂掃除」と書き続けるうちに、どんどん嫌になっていくことだった。





「今月の宛名書き。ねえ、さすがに今日はやってもらえるのよねぇ?」


 モミジさんが高圧的な感じで言う。

 むっとしたものの、特に急ぎの仕事がなかったので私はうなずいた。


 宛名書きを早く終わらせるのには、コツがある。

 まずは渡されたリストの確認からスタートする。郵便番号の記載がないものがたまにあるので、調べておくのだ。全員分の郵便番号をリストに書き添えたら、人数の確認。

 それから備品室に行き、人数分の切手を持ってくる。束になっている切手は、蛇腹に折って元に戻し、今度は反対側の向きで蛇腹折りにすると、面白いように切れていく。



 次は、デスクの上を使いやすく配置する。

 デスクの斜め右には、未着手の封筒を置く。真ん中にはこれから書く封筒、右側にはペンやテープ糊といった文具、そして切手。左側にはリストを置いてすぐ参照できるようにし、宛名書きの終えた封筒は斜め左に置いていく。

 まずは宛名書きを全員分終わらせる。そのあとで今度はすべての封筒に切手を貼っていく。


 適当に作業をしても終わるのだけれど、こんなふうに工程を細かく分解していくほうが結果的には早く終わるのだ。



 そうしてふと気がつく。お風呂掃除も、実際には細かい工程でできているのではないだろうか? と。

この綴じノートをつかった「やり方記録」は後に挫折します。

でも、見出しやアイコンを意識した綴じノートは今もつくっています。「種まきノート」というノートです。日々のアイディアや覚書を書いていくもの。作り始めると、どんどんいろんなアイディアが湧いてくるのでおすすめ。

http://365kaji.blog.jp/archives/20200128.html


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