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荒野の中でカウボーイに出会う
深い眠りの中で焚き火に当たるカウボーイを見かけた僕は血だらけの服のまま、彼の方へ向かった。
彼は僕をしばらく眺めていたが、隣に座る僕を、腰の銃で撃とうとはしなかった。
彼の姿は言葉では形容しがたい。まさにカウボーイだった。
互いに言葉ははっさないまま、いく時の時間が過ぎ去った。その間にカウボーイは温まった羊のミルクを僕に差しだし、僕はそれを生臭いともカップが汚れていることにも気がつかずに飲んでいた。
そして、また、いくらかの分が過ぎ、時が過ぎ、日が過ぎた。
しかし、太陽は姿を現さず、焚き火の火も消えなかった。
いい加減に退屈したカウボーイが僕に言った。
「いっそ、生まれ変わったら、荒野で生きてみたいものの、荒野には荒野の掟がある。
それはそれで面倒だ」
そして「坊っちゃん、そういうことだろ」