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第31話 スキル発動の膝枕

「そいやっ!」


マコトの剣が犬ウナギの頭部を切り裂き絶命させる。

間違えてはいけない頭が犬で体がうなぎの魔物だ。


メールの結界で籠城して倒せる相手だけをフーカが見抜きそれをマコトかジルが一撃で仕留める。

ミスしてもメールの結界で敵を防ぐので安心だし入り口が狭いので複数匹が同時に入ってくることはない。

特にこの前方の一角だけ結界を張ればいいというのはメールにとってもありがたかった。

消費神力は少なくて済むし全面に比べての強度は何倍にもなる

その為、怪我を負うこと無く戦い続けていられるがいくら神力が使う分以上に貯まるからと言ってもそれを行うのは人間である。

当然疲れも溜まってくる。


「ふぅ、レベルをドンドンステータスに振ってるから倒すのは楽になってきたが流石に疲れてきたな」

「でもこの後どうするの?ここから帰れなかったらいくら強くなっても同じよ?」


マコトとジルがどうやってここを出るかの会話をさっきからしているが結局結論は出ず魔方陣から途切れること無く魔物は延々と出現する。

強行突破しか無いのかもしれないが今みたいに一方的に攻撃できるわけもなく一斉に攻撃をされたらいくら強くてもどうしようもない。

なにより一番の問題は食事だろう。

倒した魔物は全て別の魔物が食べてしまうため食料には出来ないのである。


まるで酸素の切れるの時間を逆算した映画の中のように場の空気は重くなる。

そんな時だった。


「あっ出た…」


壁際に座ってずっと1人で空中に指で何かをしていたゴンザレス太郎が声に出した。

3人はその姿を見て凄まじい違和感を覚えた。

モンスターハウスで閉じ込められ飢え死にするのが先か魔物に特攻して一か八かで命がけの脱出をするかという時に何かをメモしながらずっと何もない空間に何かをやっていたのだ。

思い付くと言えばスキルを使って何かをしていると言うことなのだがこの状況下で一体何をやっているのか見当も付かなかったのだ。


「皆さん、話があります。これから使うスキルでここを安全に出られるかもしれないのですがこの事を誰にも話さないと約束してくれますか?」


ゴンザレス太郎の言葉にあり得ないと言う表示を浮かべる3人。

この状況下で安全に外に出られる方法などあり得ないと思うのが普通なのだ。

だがここに避難した時の行動といい3人が驚く程のスキルを使って戦闘補助をしていたフーカが絶大な信頼を寄せていたのを見ている。

そう、フーカはゴンザレス太郎が何かをやっているのを見てここから出られる確信をしていたのだ。

少し考えた後3人は…


「分かった。」

「分かりました。」

「約束します」


そう次々に答え近くに寄ったフーカに何かを耳打ちする。

そして驚いた仕草をした後、その場に座り膝をパンパンと叩いた。


(あれは一体何をやってるんだ?)


マコトがそう考えていたらゴンザレス太郎は顔を真っ赤にして嫌がってる…

だがそのままの姿勢で見つめ続けるフーカに負けたのかゆっくりと寝転がりその膝に頭を乗せた。


「って君ら何やってるの?!」


マコト、依頼主に対する口の聞き方を忘れるほどの衝撃を二人の行動に受けたのだろう。

だがその突っ込みも無視されそのままゴンザレス太郎は眠りについたのだった。

今年も後3日か…早いなぁ…

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