ゼロ戦
零戦(仮名)が誕生しました。
Gです。
灰色男のプレゼントにより、今後の作業が凄く楽になりました。
まさかこの世界でネットが出来るとは・・。
おかげで大半の設計図も入手出来ました。
POした設計図や計算書を各メーカーに渡したら、ビックラされましたよ。
おかげで日本の戦闘機、爆撃機の歴史は爆発的に変化しました。
余談ですが、陸軍から航空隊は消えました。
高野司令が「陸には日本の航空部隊を指揮する資格は無い。」と断言し、
航空製造権、その他はすべて海軍が独占。
パイロットの養成も海軍のみで行う事に。
ついでに、陸軍の徴兵制度も「赤紙」一枚で徴兵出来なくなりました。
何故?
天皇陛下様に併行世界での陸軍の悪行をすべてDVD付きで暴露したからですよ。
航空機製造会社からも無断で徴兵し、
日本でも数人と言われた熟練工を徴兵してたのは有名な話です。
陸助には地べたで走り回るだけがお似合い。
予算も陸が三、海軍が七と言う具合です。
恨まれましたが、おかげで226事件とかのクーデターも起こりそうにないです。
だって、陸の訓練とか教練には必ず民間からの監査が入る様になったのです。
ヘタを撃つと、陛下からのお叱りが下ります。
ムダ口とか搭乗なんかもクビにされましたしね(大笑い)。
ついでにシナへの進駐の取りやめや満州からも撤退しました。
アレも陸助が大半の仕掛け人でしたからね。
半島は放置です。ハイ・・。
アレとは関わりを持たないのが一番です。
攻めて来たら??
今の日本なら南北束でも返り討ちですよ。
投資した公金はドブに捨てたと思って諦めて貰いました。
どうせ同士討ちで破壊してしまいますからね。
関わらないのが一番です。
それよりも北方領土ですよ。
ナンでも油田とかあったみたいで・・。
満蒙開拓団の連中を北方領土に送り、アチラで油田の採掘をしてもらっております。
これがうまく逝けば・・。
開戦も相当遅らせる事が可能となりますよ♪
陸助やその他の事はこの程度にして置いて・・・。
ヤッフーー♪
ついに昭和七年の段階で零戦(仮名)が完成しました。
既にこの世界では間違いなく世界最強でしょう。
パワーユニットは金星エンジン搭載の1500ps。
速度は580km出ます。
このままでもこの世界では当分困りませんけど、我々の野望は止まりません。
「高野少将、ついに零戦が完成しましたね。」
「ウム。併行世界の究極零戦が既に昭和七年の段階で完成するとは。
G,お前のおかげだ。
感謝する。」
「まだまだですよ。この程度で満足してたら我々は負けてしまいます。
ここ十年が勝負なんです。欧米を今の内に引き離しておくべきです。」
「そうだな。併行世界の私もパールハーバー攻撃の見た目の戦果に騙されて・・。
多くの民を死なせてしまってた。
Gから見せて貰った廃墟の日本を見た時はさすがに卒倒したぞ。
アレが自分の仕出かす未来かと思うとな。」
「その通りです。
所で大和は止められなかったのですよね?」
「ウム・・。艦船の建造計画はどうしようも無かった。
アレは使い道あるかな??」
「防空戦闘に特化した仕様にしたら戦艦は使えますよ。
空母の直属護衛として戦艦は使うべきです。
そのための対空砲火も充実させておきましょう♪」
「そうか・・。
んじゃ、その設計図は何とか出来るか?」
「・・・・。調べておきます・・・・。」
高野さんもすっかり染まったな。
オレは某青いタヌキネコみたいに思われているのか?
まぁ色々とヤってしまったから・・。
だが後悔はして無いぞ。
余談だが、柴田は予科練の司令をしてもらってる。
淵田は空母航空戦隊の指揮だ。
二人共、常に最新情報を優先的に回してるから、
作戦や演習も常に最悪を想定しても勝てる参謀となってた。
彼等にはPCで未来の情報も教えてある。
親友だしね。
例えば夜間、寝てる時に敵機が低空から攻めて来て、基地が壊滅的打撃を受けた。
それでも地下に格納してる新鋭機で敵を叩き潰せる。
対空砲火も地下に格納してあるのだ。
八木博士とか盛田博士などをレーダー開発に回し、外国に八木アンテナの特許を
持って逝かれるのも防げた。
八木アンテナって知ってる?
UHFみたいな形のアンテナだが指向性がムチャクチャ高いのよ。
初期のレーダーは大半が八木さんのアンテナだったのは有名な話。
無能軍部がレーダーみたいなイロモノは要らないと八木さんにNOを言い渡し・・。
彼は仕方なく海外で特許を取り、海外の軍隊が美味しく使わせて貰ってたのだ。
アホだよな・・。
今は平和だが、十年以内には戦争の真っ只中に放り込まれてしまう哀れな子羊国家の日本には、
とにかく時間が足りない。
シナから手を引いたり、半島を放置したり、満州からも撤退したが。
それでもアメは我々に牙を剥くと思う。
それも確実に。
まずは国力だ。
大馬力のエンジンは現状では1500馬力が限界。
どうしてもケルメットとかクランクの鋳造が難しいのよ。
こればかりは経験が必須。
機体に関してはすべての図面を国内メーカーに渡し、必要な機種のみを作成して貰う予定だ。
もちろんそのままで作るのでは無い。
キチンと強度を計算し、ムリと事故の無い飛行機として貰うのだ。
さて・・。
完成した零戦は皇紀の年号での命名とはせず、歴史通りのゼロ戦として採用。
海外の連中も招き盛大に宣伝したった。
何故って??
売るためですよ。
いやぁぁ、フランスとかイタリアが見事に食いつきましたね。
タイも一応、独立国ですから欲しそうでしたが、金が無いとか・・。
かわいそうなので金では無く、作物や掘り出した鉱石、原油との交換としました。
アメもショックを受けてましたね。
まさかこんな東洋の島国がこんな最新鋭機を開発出来るとは夢にも思わなかったでしょう。
あっ、売るのは友好国のみでっせ。
アメにも一応は売りました。
エンジンは劣化版の金星を付けてね。(笑)
「高野中将、売れましたね♪」
「ウム。アレだけの名機だ。そりゃ売れるだろう。」
「まあ、ベースの機体とは別にエンジン、武装はオプションとしましたけどね。
さすがにあのマンマでは売れませんよ。」
「そのオプションとやらも我々には優位となったな。」
「ええ、何せ同じゼロでも輸出ゼロと本家ゼロでは性能に格段の差が出るのですから。」
「ムフフフフ。
まあ、それでもこの時代の戦闘機としては破格の破壊力があるぞ。
輸出ゼロも・・。」
「コチラはさらに先を歩けば良いのですよ。
もう烈風はラインに乗ってますからね。」
「烈風は凄いな。
アレぞ戦闘爆撃機として使えるであろう。
パワーもありタービンも搭載。
また与圧室は出来て無いのだろう?」
「ハイ。さすがに与圧室は簡単ではありません。
ですが、開発は続行してますから、五年以内にはラインに乗せられると思います。」
「頼むぞ、G。」
ゼロ戦が売れる事により、我が国は輸出で工場は大忙しとなってた。
満蒙開拓団の連中も帰国し、国内の工場で雇用され国内の需要は潤い始めてたのだ。
まずは国だよね。
戦争の準備も大切だけど。
ゼロ戦は輸出商品として売り出します。
追記
このSSの中に出る人物は実在の方と妄想の中の人物が混在した架空世界です。
実際の歴史とリンクはしてますが、現実歴史とは違う世界となっています。