(閑話) 灰色男
某小説に良く出る灰色男の出現です。
Gです。
ハイパワーエンジンの開発ですが、周辺機器の開発で苦労しております。
エンジン自体は出来ても、プラグ、ハイテンションコード、
パッキン、インジェクションと言う、
エンジンを構成するのに必須な周辺機器がわが国は遅れてるのですよ。
コレって十年で出来るのか・・。
<G君、いや田中君、苦労してる様だね・・。>
突然、オレの目の前に灰色の男が出現したのだ。
アンタ誰??
<驚かせてすまないが、私は敵では無い。
君が生前良く読んでたアノ手の小説の異界の人間とでも思ってくれ。
名前は・・・。
そうだな。灰色男とでも呼んで欲しい。>
やはり出たか・・。
オレがこんな事してたら、絶対に出ると思ってたが。
まあ良い。使えるなら使おう。
どうせ併行世界よ。
灰色男さん、始めまして。
田中改めのGですよ。
所で、もしかして・・。
<ウム。私が君をこの世界に飛ばせた張本人だ。>
やはり・・・。
何らかの強い関わりが無い限り、
例え魂でも時代を飛び越えるなんて不可能だからな。
ついでだ。
無いモノを何とか出来ないか頼んで・・・。
<G君、既に君の願いは適えておるぞ。>
どう言う事???
<君の考えてる周辺機器はすべてマザーマシンからインゴッドに資材に現物。
そして設計図までPOしてココに在る。>
おぉぉぉ。
さすがチート。
コレがあればハイパワーマシンも開発可能となるな。
あんがとぉぉ。灰色男さん♪
<放置して置くと、現実日本みたいに敗戦は必須となろう。
この悲劇を繰り返すべきでは無い。
日本は古き日本のまま時代を越させるべきだ。>
その通りです。灰色男サマ♪
日本はけっして愚かな国では無かった。
一部のトップが愚かだっただけの事。
このGも愚かでしたけどね。
<ウム。その通り。
お前と入れ替わったG本人はお前の予想通り・・。>
あぽ~~んしてしもたのですね。
オレの代わりに。
<傑作だったぞ。入れ替わったお前となったGは突然ダンプに轢き殺され、
それでも魂は身体から離れる事も出来ず痛覚の残ったまま火葬されてしまったのだ。>
うわ・・。そりゃ残酷♪
まぁ特攻隊の勇士の皆様の痛みに比べれば、まだ軽いモンでしょ♪
<ウム。ついでにお前の近所に住んでた天才博士、田島正も転生させたぞ。>
何かヤな予感するのですが・・・。
まさかアノ方にですか?
<その通り。N島正だ。>
たしか田島は元気だったハズですが・・。
<お前の事故から数年経過した時に火事に逢い自宅が全焼してしもたのだ。
どうせならと・・。>
N島と入れ替えたんですな。
このオニ♪
<フフフフ。楽しい仕事だったぞ。
特攻隊の勇士の怨念も彼を喜んで焼いてたからな。>
そりゃヤツは特攻隊の勇士を散々見送ってて、
自分はノウノウと戦後を謳歌してましたからね。
恨まれて当然ですよ。
<まあヤツ等は処理した。
既に地獄でも業火に焼かれてるぞ。
さて今後の方針だが、基本的に私はお前のみ援助する。>
灰色男様、私のお尻ならお貸ししますわ。
<キモイ。吐き気するから言うな。>
援助っつーから、身体が目的と思ったのにぃぃ。
<黙れぇぇぇ。オレはノーマル。
綺麗な姉ちゃんが好きなの。
ハァハァ・・・。
ああ、言い忘れてたが、お前の部屋のみにPCとプリンターを設置しておいたからな。
もちろんネットも繋いである。>
ヤッフーーー♪
二度とPC触れないと思ってたのにぃぃ。
あんがとぉぉ。灰色男様♪
<消耗品は定期的に仕入れて置くぞ。>
助かります。
<私の事は極力バラすなよ。
歴史の修正力が怖いから・・。>
了解っス。
しかしコレで楽になるな・・。
図面も手書きでは無くカラーでキチンと作れる。
<この程度してもアメに勝つのは難しいだろうからのぉ。>
そうっスね。
アメの工業力はハンパでは無いから。
ヤツ等に勝つなら、せめて二十年は時代を先取りしないとムリでしょっ。
<ウム・・。そろそろオレの具現化の時間の限界が来たらしい。
オレは消えるが、今後も相談したい時はメールでも入れてチョ。
PCにアド入れておいたからね♪>
アッ、本当だ。
灰色男としっかり入ってる。
<Gよ、頑張れ。アメを叩き潰し、陸助を叩き直せ。
そのために・・・お前達をこの世界にトバセタノダ・・・・・・>
灰色男はそう言いながら消えて行った。
胡散臭いが、使えるモノは何でも使わないとね。
しかしPCか・・・。
うれしいなぁぁ。
この世界でもネット出来るなんて、ホンマにGちゃん感激ぃぃ♪
やはり出しました。
ネ申ならぬ灰色男です。
Gはどうするのか?
追記
このSSの中に出る人物は実在の方と妄想の中の人物が混在した架空世界です。
実際の歴史とリンクはしてますが、現実歴史とは違う世界となっています。