熊
熊と言えば、アノ国しかありませんよね♪
私の名はヨシフ・スターリン。
栄光のソビエト連邦の二代目指導者だ。
驚いた。
あの島国のニホンがアメリカと講和したのだ。
巨大な艦隊がニホンに拠って撃沈されたと聞いたが、
さすが我がロシアの東洋艦隊を破った憎むべきトーゴーの弟子らしいと、
我が海軍の提督は感心してた。
確かにニホンの海軍は現在の地球上では最強だろう。
だが陸軍は?
アメリカが講和したのは、
島国と言う海の要塞に囲まれたニホンを攻め込む事が不可能となったからだろう。
だが我がソ連は、膨大な陸軍兵力と空軍がある。
確かに海軍は頼りないが、狭い日本海を渡る位なら問題は無いだろう。
ドイツに攻め込むのも考えたが、アメリカが滅びた今は我がソ連最大の敵は・・。
ニホンだ。
何としても滅ぼさないと、我がソ連が世界の覇権を取るのは難しくなる。
さて、我がソ連の参謀でも呼んで作戦を練るか・・。
万一の失敗も許されないからな。
Gです。
ようやく講和が終わりました。
えっと・・。
アメリカは太平洋方面のほぼ全てを日本に譲渡しました。
自分は副官として長官の背後に立って口出しはしませんでしたが、
もうトルーマンのファビよりぶりは凄かったです。
もう、どうにでもして。
負けたのは先の大統領のせい、オラは講和が終わったら引退する。
もう哀れで不憫で。
でも会議が終わってから長官と二人で大笑いしたのは言うまでもありません。
講和内容ですが、騙し討ちにて壊滅した艦隊の賠償。
コレはキッチリと取りました。
賠償金は日本円に相当して一億とします。>現代貨幣価値の一億ではありません。
戦前の一億です。
そして、パールハーバーの割譲と、ミッドウエーの領有。
グアムの領有。
コレだけをアメリカに飲ませました。
アメリカも艦隊を喪失した今、パールハーバーを割譲する事に依存はありません。
駐留する艦隊はすべてグアムに眠ってますしね。
布哇は独立王国として独立し、ミッドウエーを含む布哇王国として世界に認知させました。
ミッドウエーは日本に永久貸与。
パールハーバー・・。
もう真珠湾でいいですよね。
真珠湾も布哇王国より永久貸与。
代わりに日本は布哇王国と永久友好国として布哇の治安軍として駐留。
布哇の移民も多数交流出来る事になりました。
アメリカは孤立主義国家となる様です。
もう海軍兵力は周辺を守るコーストガード程度しか国民が許さなくなり、
代わりに戦闘機の開発に頑張るとか。
それも迎撃戦闘機のみの開発。
哀れですね。
せっかくモンタナクラスと言う最強の戦艦を建造したのに、
それを一撃で壊滅されたのです。
余談ですが、
モンタナはギネスブックに残る最強の戦艦としてのみ世に残る事になりました。
大和クラスは史上二位の戦艦です。
いえ、モンタナ亡き現在は、地球上最強戦艦です。
前史では戦艦が主役となる場面は殆どありませんでしたが、
戦艦は使い方次第で近代戦争でも十分使えると思うのですよ。
外交のハッタリにも十分有効活用出来ますしね♪
ドーバー海峡での講和条約会議では、
イギリスやドイツの武官が目をひん剥いて驚いてましたよ。
もちろん大和と武蔵の巨大さにです。
モンタナはコレよりも巨大だったと言うと、
彼等は必死にどうやって撃沈したのかオセーロとウザかったのです。
もちろん富嶽の事は機密ですし、アメリカ側も殆ど記録が残っていないので、
謎のままです。
まあ熊が倒れるまでは富嶽の件は機密ですよ。
まさかこの時代にB52が出現したなんて話せませんしね。
ああ、熊ことソ連ですが放ってるスパイからの報告で、
朝鮮半島を攻略してから日本に進軍するらしいです。
多分狭い日本海峡さえ渡れたら人の海で何とか出来ると考えたのでしょう。
核が開発されてたらヤバかったのですが、この世界のドイツはまだ大戦を経験してません。
帝政ドイツとなったままで。
ヒットラーが出現しなかったので、国が荒れる事も無く、イギリスとも良い関係を続けています。
ソ連の動向が怪しいので、ドイツには戦闘機の輸出を倍増しています。
国防の要はやはり戦闘機ですよ。
そろそろアチラにもMe262が出現するみたいですが、戦争を経験していないので、
トップエースは未だに赤男爵様です。
既に我が国のエースに抜かれていますけど。
現在の我が軍のエース三傑は岩本少佐、撃墜265機、
西澤大尉、撃墜200機、坂井少佐、160機。
既に歴史に残るエースとして確定してる三人以外にも五十機を越えるエースもたくさんいます。
これ等のエースはすべてサイパン、グアム沖航空戦で戦ったエースばかりです。
後の時代にサイパン、グアムは世界ダイバーの一番集まるダイバーズポイントになったとか。
まあモンタナとか戦闘機がゴロゴロと眠っていますからね。
中でもモンタナは浅瀬で爆沈したので、ひっくり返ってプロペラシャフトと船底が素潜りでも見れます。
飛行機から見ると、艦体が視認出来ます。
アメリカにとっては不名誉な事ですが、これも自分の愚かな行為で始まった結末。
しっかりと後世の人にも見てもらいましょう。
「長官、どうやら熊が・・・。」
「いよいよ半島を侵攻するみたいだな。」
「まあスターリンがファビよったのでしょ。」
「ドイツやポーランドには侵攻しないのだな。」
「ええ、どうやら日本に全力を向けるみたいです。」
「なら日本海の魚の餌にでもなってもらうか。
しかしこれからは日本海の魚が食えなくなるな。
熊の肉を食った魚やエビ、カニなんて食えないぞ。」
「オラもイヤですよ。
でもヤツ等を地獄に落とすには日本海でワナを張るしか無いです。」
「ウム・・。仕方ないのぉ・・。」
スパイの話では、満州を征服してから半島を攻略。
半島全土を支配したら日本に侵攻するみたいです。
まあコチラも助かりますけどね。
厄介な半島を潰してくれるのですから・・。
もうお分かりと思いますが、ある厄介な民族が居座る半島を熊に食べて貰う予定です。
既に日本には半島のゴミは返却済みですし、国交も断絶しています。
自分達を嫌う国に援助する必要もありませんしね。
どちらにしても国の防衛を強化して置くべきです。
あ、心配しなくても北方領土の機密基地の防衛は万全です。
あそこは富嶽の基地もありますし、製造工場もあります。
絶対に取られてはならない地域です。
潜水艦も多数配備してますから、領海を一ミリでも越えたら問答無用でアポ~ンですよ。
フフフフフフ・・。
熊の侵攻が始まります。