表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
G海軍航空隊  作者: 自宅防衛隊
オレはGだ。
18/46

第一次マリアナ沖海戦 その壱

いよいよ史上初の空母決戦です。

日本側にも犠牲??が・・。


フィリピンの友軍は負けたがオレ達海軍航空隊は負けないぞ。

糞ったれジャップの紙飛行機など、オレ様達のワイルドキャットなら一蹴だ。


堂々たる戦爆連合の大編隊が敵、日本海軍機動部隊に向かってた。

偵察機の情報では戦艦5隻、空母5隻、その他巡洋艦、駆逐艦を含む大機動部隊らしい。

まずは邪魔な戦艦を潰すべきだな・・。


ワスプ爆撃隊指揮官、ウオルドロン少佐は潰すべくジャップの艦艇を見繕ってた。


「諸君、間もなく憎きジャップの艦隊上空だ。

まずは邪魔な戦艦と戦闘機を片付けよう。

ナガトやムツを撃沈した我々だ。よもや心配はあるまい。」


「了解です。各爆撃隊指揮官は与えられた座標の戦艦を撃沈せよ。」


総計200機以上の大編隊が間もなく日本海軍艦艇上空に到達しようとしてた。


空母赤城、加賀、その他の三隻の甲板上では全烈風が戦闘機仕様で待機してた。

まずは邪魔な戦闘機を壊滅させるべき。

今回も「エサ」は準備してあった。

戦艦やましろ、はるな、きりしまの三隻が人身御供となるのだ。

今回も中身は明治時代から使われたスクラップ戦艦。

ハリボテで山城、その他に似せて作られていた。

防空の穴もこれ等の戦艦モドキ上空はガラ空きとなってたのだ。


「いいか、空母には一機も近づけるな。あ、例のアレは庇わなくても良いからな。

間違ってもアレを攻撃してる爆撃機は撃墜するな。

まあ数機程度は生かして帰してやろう。

戦闘機は壊滅させろ。いいか。」


各パイロットは母艦司令塔から送られて来る無線を傍受、命令を受諾してた。


「敵攻撃部隊接近中、パラオ島北方より約二百機。

待機戦闘機部隊は直ちに迎撃せよ。

ただし最初は戦闘機のみ迎撃。空母に向かう爆撃機は撃墜してヨシ。」


命令が下り、甲板で待機してた烈風戦闘機部隊はカタパルトに移動。

続々と発進し、数分の間にすべての戦闘機は上空に飛び上がってた。


「カタパルトの威力は素晴らしいですね、長官。」


「ウム。Gクンの話を始めて聞いた時は、ナニを世迷言をと思ったが。

あの時の言葉を自分は恥じている。

戦闘機がまさか攻撃機の役割を果たせる時代が来るとはな。

おかげで犠牲の心配もしなくてよくなった。」


「その通りです。

ま、今回は迎撃戦ですから、彼等の訓練の成果を見せて貰いましょう。

それにしてもアメさん・・。敵ながら哀れですね。」


「言うな。一応今回も公式には戦死者が出るのだ。

我々は引き分けて逃げた軍隊となるのだ。」


「分っております。」


既に大本営の新聞発表のゲラも出来上がってたのだ。

後は実際の被害と戦果を入れるだけの・・。


艦隊上空では、武藤金義大尉が指揮を取ってた。


「いいか。各機。アレに近づく爆撃機は見逃しても良いが、それ以外は殲滅せよ。

それと・・。

弱の連中は絶対に指揮官から離れるな。

離れた弱は作戦完了後も外出止めにするぞ。」


どの編隊にも必ず初心者の弱が一人は居た。

未来の熟練者として育てるために。

だが一応の特殊飛行が可能となったばかりの弱はすぐに単独戦闘に入りたがる。

ベテランから見たら、カモでしか無いのだが。彼等はそれに気づけず。

食われてしまうのだ。

そんな彼等を諌めるのに一番効果が出るのは、命令違反をしたら外出止め。

ヤローばかりの軍人生活を送ってる彼等の最大の楽しみが作戦終了後の休暇や外出である。

それが無くなるのだ。

彼等も必死で先任に付いて飛ぶだろう。


高高度には岩本徹三少佐の部隊が待機してた。

彼の烈風の後部には桜の花が何十も描いてある。

すべて空鮫部隊で撃墜した戦果である。


「隊長の烈風はカッコイイなぁぁ。

何時かオレもあんな桜を自分の機に書いて見たい。

だが当分は・・ムリか。

オレは弱だ。まずは落とされない事から覚えておかないと・・。」


杉田庄一三飛曹は隊長機を眺めながらボンヤリと呟いてた。


「スギ、ボケっとするな。もうすぐ敵戦闘隊が進入して来るぞ。

見逃したら・・バッター食わせるからな・・。」


杉田は隊長機から入った無線でビックリしてしまった。

まさか感づかれたのか・・。

ともかく返電はしておかないと。


「申し訳ありません。こちら杉田三番。」


「おぅ、良い返事だ。オレのケツから離れるなよ。敵が侵入して来たら、

降下攻撃に入る。

オレが撃つ時は撃て。

そしたらオレの戦果の半分はお前のモノだ。

二機落としたら桜を一つ入れられるぞ。」


何と隊長は自分が桜の撃墜マークを欲しがってた事をご存知だったらしい。

頑張って隊長の指示に従おう。


やがて敵味方合わせて五百機からなる大空中戦の花がマリアナ上空に咲きだした。

阿鼻叫喚の絶叫と爆煙、曳航弾の軌跡が飛び交う死の花が・・。








次回は悲惨?な事になるやましろ、きりしま、はるなです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ