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魔の森の近くを飛行艦で飛んでいたら、魔族の王女様を拾ったんだけどっ?!  作者: トウフキヌゴシ


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第四十一話。

 青い空。

 小春日和の空にキラキラと氷の結晶ダイヤモンドダストが舞い始めた。

 ユキメ族の種族特性スキルである、熱量奪取ヒートテック


 フウウウウウウ


 それを息と共に吐く、”氷の息吹いぶき”。


 白い煙を出しながら空気中の水分が凍り付く。

 一人なら白い雲。

 十人なら雪が降る。

 百人なら吹雪ふぶきになった。

 では、千人では?



「突撃いいい」

 スカーリ騎士団長が大声で言った。

 穏やかな丘陵地帯を、馬に乗った騎士たちが地響きを上げて突撃する。

 目の前には白い美女たち。

「ふははは」

「ヒャッハーー」

「一番乗りだあ」

「よりどりみどりだぜえ」 


 ズドドド


 奇声をあげて殺到する馬に乗った騎士たち。

 だが、

 最初はキラキラとしたダイヤモンドダスト。

 少し吹雪く。

 そして、騎士たちの前に白い雪の山が立ちはだかった。

「ば、馬鹿なっ」


「な、雪崩なだれだああ」


「うわあああ」

「なんだあれはあ」

「こんなところ(丘陵地帯)で雪崩なだれなんてあるかああ」


 別名、白い悪魔ホワイトデビル

 ユキメたちの広範囲殲滅術式である。

 

 ゴオオオオオオオオオ


 馬たちの上げる足音を打ち消しながら、白い雪の洪水が辺り一面を真っ白に染め上げながら、騎士たちに押し寄せた。


 雪崩なだれの後、騎士たちは良くて腰まで、悪くて全身雪の中に埋まっている。

 雪の上を悠然と白い狼に乗った女性たちが近づいてきた。

 雪狼スノーウルフは雪の上に足跡を残さない。

 それでも、戦おうと剣を向ける騎士たちがいた。

 すかさず、スノーオーガーの女性が永久凍土防壁バリケードを張る。


 腰まで埋まった状態でなお抵抗しようとする男たちを、ユキメとユキオニの女たちは、愛おしそうに、また《《品定め》》するように見つめていた。



「あ~あ」

「抵抗する奴ら、見染められたなあ」

「ああ」

「お持ち帰りされるなあ」

「だろうな」

 ユキメの里の連れ去られ婿にされるのだ。


 さて、中央の騎士はほぼ壊滅したが、左右の歩兵はまだ健在である。


「あまり活躍しすぎてユキメたちに見初められんようになっ」

「はは、違いないっ」

「辺境伯騎士団っ、雪崩を迂回しながら歩兵たちの横腹を叩くっ」

「「「おうさっ」」」

「突撃っ」


 突然の雪崩に混乱している王国歩兵に、横から辺境伯の騎馬兵が突撃チャージをかけた。 



「グゲ」

「グゲゲ」

 辺境伯騎士団の反対側。

 妖魔兵団に、突然巻き起こった雪崩に少し動揺が走るも平静を保つ。

「グゲゲゲゲーー」

 目的は辺境騎士団と同じ。


 あるものがダイア―ウルフにまたがり(ゴブリンナイト)、

 あるものは四つ足で(ハイコボルト)、

 あるものがドタドタと自分の足で(オーク、オーガー)、


 ゴブリンナイトの掛け声と共に、雪崩を迂回しながら王国兵士の襲いかかった。 



 その後、王国騎士団は壊滅、王都、”パンデモ”に敗走した。


 

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