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奈良裕明 『1週間でマスター 小説のメソッド』

奈良裕明先生は『チン・ドン・ジャン』ですばる文学賞を受賞。そして代表作となるのが・・・このハウツー本、となるようです。えぇ・・・。いかんでしょ、それは。完全なる見えてる地雷。


いけませんね。ちょっと調べるだけで分かる事故物件なのに。装丁が良かったんですよ。だからついね、買ってしまいました。


しかし名選手が名コーチになるとは限りません。また、超有能トレーナーだって現役時代の成績が酷いことなんてのはザラです。買ってしまったのですからガタガタ言わずに読みましょう。


まず、奈良裕明先生のハウツー本ですが『初級編』、『実践編』、『未来への熱と力』の全3巻の構成となっております。合計すると¥4560です。うわあ、たっかい。


さて。本来ならば『初級編』から、なのでしょうが、どうしても最終巻について語りたいので先に『未来への熱と力』について書かせていただきます。


最終巻は邦画『東京物語』の脚本をベースにレッスンを進めていきます。まず気になったのが引用する量です。『東京物語』の奈良裕明先生によるオーディオコメンタリー。そんな勢いでページを埋めていきます。「これ権利関係は大丈夫なのか?」と心配をしながら読んだというのが、一番先に浮かぶ記憶です。


講義内容なんですけど、映画の脚本解説されても困ります。小説と映画の脚本は全然違います。小説家に映画の脚本は書けないです。逆もまた然り。「細かいことだ、荒探しはやめろ」とは言わせません。だって先に書いたように膨大な量の脚本を引用しているわけですよ?荒の無い箇所を探す方が難しいです。おかねかえして。


気を取り直して『初級編』いきましょう。「ハコガキ」と呼ばれるプロット制作がメインとなります。

「場所」「時間」「人物」「出来事」「セリフ」を1セットにして書き込み、これをストーリーの最後まで何個も作っていきます。そして並べた「ハコガキ」を入れ替えたり、加えたり、消したりして調整することでプロットに仕上げる。前回取り上げた冲方先生の「種書き」を詳細まで書き上げたものですね。なので問題点も同じです。プロットはプロットであり、表現力を欲している私には不要。まあ、いいです。まだ『初級編』なんで。


『実践編』は短編小説を書く技術と書かれていましたが、そんなのことなかったです。

短編小説「青い花」「さぶ」「五千回の死」「悪女について」の書評・・・とは呼べないですね、読書感想文が載っていました。個人的に鳥肌モノだった感想文があったので、その引用をもってこの奈良シリーズを終えたいと思います。


「耳をすませなさい・・・聞こえませんか?白い紙に、黒いインクで記された『文字』から、八十年の時を超えた声が・・・」

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