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ジュリアさんが来た  作者: 安良久 理生
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コテン

 夕食後、武志とジュリア、それに真梨子の三人はリビングと玄関をつなぐ廊下に出た。そこには金属で出来た一脚の椅子が置いてあった。

「これがジュリアの椅子型充電器なのね」

「はい」

 真梨子の問いにジュリアが答えた。二人の会話にあるように、ジュリア専用の充電器は椅子の形をしており、充電中に体から伸びたコードを見て家人がぎょっとするといったことが無いよう、椅子に座った自然なポーズで充電が可能である。帰宅時、ひとまずこの椅子は廊下に置いたままにしていた。


 武志は椅子を持ち上げた。

「うーん、やっぱり廊下に椅子を置くのはあまり見栄えがよくないし、リビングにあった方が全員揃うから中にいれておくか」

「兄さんそれ重くないの?」

「ちょっと重いけど、大丈夫だ、問題ない」


 武志はそのままリビングに向かい、電源コンセントが近くにある、壁際の空いた空間に椅子を置き、コンセントを繋いだ。

「うん、ここでいいかな。ちょうどみんなの座るソファやテレビも見える位置だし」

「ありがとうございます、武志さん」

  礼を言うジュリアに真梨子が尋ねた。


「あの椅子って、人が座っても大丈夫なの?」

「はい、安全設計なので濡れた手で触らない限りは大丈夫です」

「ふう、どっこいしょ」

 その時、武志は掛け声を出して椅子に座った。ちょっと重い椅子を持ったせいで汗ばんでしまった手を椅子の座面について。


 直後。


「カンゲキーーーーーー!?」


 椅子から青白い電撃がビリビリと迸り、武志の全身を包み込んだ。その光の明滅の中で、武志の全身骨格が浮かび上がる。そして女性二人の悲鳴が上がった。

「武志さーーん!?」

「兄さーーん!?」


 幸い武志の頭がチリチリパーマになった以外に怪我は無かったが、以降山川家においてこの椅子は処刑椅子と呼ばれるようになったとさ。メデタシメデタシ。


「メデタクないよ! 明日会社にこの頭で行けってか!?」

コテン → 古典

ギャグなので死にません。

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