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計算能力
なんとなく点けられていたテレビでは、特殊な能力を持った人々を特集した番組が流れていた。
「へー、円周率を最大で10万ケタまで覚えてる人がいるんだって。スゴいねー」
「まあ、素晴らしい記憶力ですね」
真梨子の素直な感想に、ジュリアは笑顔で応えた。隣に座っていた真由はちらりと見ただけだった。
「そうだ、ジュリアって円周率何ケタまで言えるの?」
真梨子はジュリアの方に向き直ると、期待に満ちた顔で尋ねてきた。
「およそ3」
「え?」
ずいっ、とジュリアの顔が近づく。笑顔のままのその顔に陰が落ちる。
「およそ3」
「え? え?」
ずいずいっ、とジュリアの顔が更に近づく。笑顔の陰が強くなる。
「およそ3」
「え? いや、え?」
ずいずいずいっ、ともっと顔が近づく。笑顔の半分以上が陰に覆われる。
「それで世の中は平和になるんです」
「……ア、ハイ、ソウデスネ」
思わず片言になる真梨子だった。
実際は「円周率はおよそ3」は誤解だそうです。
あと、ネタ作りのため2〜3日更新を休みます。




