ジュリアさんフカシ話「雪女」②
前回、予約のストックが切れたことに気が付かず更新が遅くなりました m(_ _)m
フカシ話2話目。
武造と真梨造の二人は雪深い山道を歩いていた。
日が沈んでからも止むことの無い雪のため、二人の体力はひどく落ちていたが、足を止めてしまえば二度と歩き出すことが出来ないのは分かっていた。だから止まらずに歩き続けていた。
体を休める場所があれば、二人も休んでいただろう。だがそのような場所を見つけられず、ここまで歩いて来たのだ。
何たらいう名前の妙なバーを見かけたことは無かったことにしていた。
だが、二人の限界も近くなった頃、とうとう一軒の山小屋が雪の中から姿を現した。
「おお、あれは! お父、あそこで休むんべ!」
「ああ、そうすんべ」
二人は残された僅かな力を振り絞り、山小屋の中に入った。戸を閉めるとそれまで体に吹き続けていた風と雪は遮断され、音も無くしんとし静かな闇が二人を包み込んだ。
闇を払うべく囲炉裏に火を点け、それを囲むように座ることでようやっと二人は一息つくことができた。
「ああ、これで少しは休まるべ」
少しばかりの携帯食糧を食べ、囲炉裏の火で体が暖まってきた二人は火を絶やさぬように枝をくべ、横になって眠ることにした。
そして夜も更けたころ。
いつの間にか囲炉裏の火は消え、小屋の中にも外の冷たさがだんだん沁みてきた。
ふと真梨造が目覚めると、すぐ近くにいる父親に被さるような人影があることに気が付いた。
「な、なんじゃぁ……」
驚いた真梨造が何も出来ずに見ていると、白い着物を着て、銀色に輝く髪をした女の人影がふ、と武造の顔を覗き込み、口を開いた。その口からは闇の中でもはっきりと見えるほどの白い息が吐き出され。
「いや〜ん、イイ男発見!!」
そう叫ぶと発情した目付きになって、あっというまに武造の衣服を剥ぎ取り出した。
「な、なんじゃあ、痴女じゃあ!」
「お父になにするじゃあー!!」
「武志さん、わたしを奪ってー!」
「わしの名前は武造じゃーー!!」
驚いた武造は暴れて抵抗したものの、痴女の手ですっかり丸裸にされてしまった。
というわけで、朝には武造は冷たい体に変わり果てていた。




