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ジュリアさんフカシ話「雪女」①
唐突に始まるフカシ話シリーズ。
武造と真梨造の親子は、隣の村からの帰り道、豪雪降りしきる山道を歩いていた。
気持ちだけは早く、早くと焦るものの、二人を苛むように激しく降る雪と、かんじきで踏みしめる分厚く積もった雪道では思う程には早く歩くことは出来なかった。
歩みを進めていく二人の目の前に、雪の中に佇む山小屋が見えてきた。
「真梨造、あの小屋で休んでいくべ」
「わかった、お父」
小屋の前に着いた武造は、おもむろに小屋の入り口を開けた。
すると、そこには。
「ハ〜イ、バー『ジュリア』へようこそ! お二人さん、ごあんな〜い(はーと)」
小屋の中はギラギラとした明かりが輝き、銀色のミラーボールがその明かりを小屋中に反射させていた。そして入口からすぐの所で、フリルがいっぱい縫い付けられたミニの白い和服を着た、銀髪の女が一人立っていた。
女は体をクネクネさせながら言った。
「あらん、お客さんたち始めてねえ、お安くしt」
ぱたん。
女の言葉の途中で武造は黙って入り口の戸を閉めると、親子は言葉も交わさず重い足を動かし、次の小屋を探し始めた。




